1点の重みを背負いつつ、1点の中には一体何人の方が泣き、そこで諦めるのだろうと他人事のように考えながら、自分の身の振り方を計り兼ねていた。学校にも通い休日はほぼ勉強に費やし、往復の通勤時間と帰宅後の時間等、ほとんどの自分の時間を充ててきたにも拘らずの結果だっただけに、果たしてもう1年間、同じような生活を続けていくだけのモチベーションを維持できるのか、しんどかった思いばかりが先立ちやる気や自信が出て来ないのだ。

考えあぐねていても結論は出ないのだが、直ぐに決める必要もない状況でもあった。そこで、暫くの間は解放感を味わう事にして、判断を先送りする事にしたのだ。ほとんどの休日を勉強に費やし、散々家の事や子どもの事を放ったらかしにしていたので、取り返す日々を送る事にしたのだ。そして勉強をしない日々を送り始めると、それはそれで解放された感じが心地よく、このまま気楽で楽しく仕事と生活を送るのも悪くはない気もしていたのだ。

そして改めて振り返ると、全く実務経験もなく、仕事としても関わる事がなかった分野の様々な法律を学び、それを取り扱う資格に挑戦して、約1年間必死に取り組んだ事自体は、自画自賛しても良いと思えるようになったのだ。今迄、社会人として各種保険に加入していながら、詳しく知ろうともしなかった事を知れたのみならず、仕事にも人生にも知っておいて損する事のない学びを得ただけでも成長できたはずだ。しかも、あと一歩及ばずの位置まで辿り着けたのだから、初めての挑戦にしては上々の出来だったと思うに至ったのだ。

人と比べると上を見ればキリがないが、昨年の自分と比べれば全然違うはずだし、更に来年にはもっと違う自分を見られるかも知れないのだ。当時でも数パーセントの合格率(100人に数人のレベル)や難易度からしても、一度ダメだったからと諦めるには早すぎるし勿体なすぎるという事にようやく思い至ったのだ。暫く勉強の習慣から遠ざかっていたのだが、元々読書習慣はあったので、それを再び学びにシフトさせる事で再スタートに踏み切ったのだが、資格学校では基礎をある程度学んだものの、特に試験対策等の目玉情報が得られた訳でもなかったので、学校には通わずに独学での再チャレンジに切り替える事にしたのだ。

By hb

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