FP継続教育研修は、AFPやCFPにとっては単位取得のための一つのツールに過ぎないものの、どうせ単位を取らなければならないのなら、少しでも有益かつ自らのビジネスで使える最新の知識や情報をゲットしておきたいと思うものだ。勿論、自ら講師をする事で単位を取れるのであれば、教える事自体が学びになるのでそうすれば良いのだが、誰でも彼でも講師ができるものでもなく、できたとしても結構集客が大変なのだ。

首都圏は人口もFP人口も多いのでそれ程でもないが、それ以外の地域では、大阪であっても講座数は非常に少なく天地の差があるのだ。講座数が少なければ、選択肢が少ない分、集客は簡単そうだが、そうでもなく、テーマやタイトル、講師によって集客は全然違ってくるのだ。また大阪地区で言えば、研修会場に使える場所として、使い勝手やコスト等を考えると選択肢が少なく、場所を押さえるだけでも大変で、人気会場なら半年前ぐらいから予約を入れておかないと確保ができないのだ。

そうなると、半年前には日程と会場を確保し、研修科目、タイトル、研修概要も決めておく必要があるのだ。時代の流れのスピードが加速するばかりで、半年先の状況など到底分からない中においても、半年後もテーマが飽きられていない可能性を探りながら、準備を始めなければならないのだ。研修開催の案内や周知はFPジャーナルというFP協会会員に毎月届く定期情報誌に掲載されるので自ら宣伝までする必要はなく、毎月名前が掲載されるのは講師としては知名度にも繋がるので、大変有難いことではあるのだ。ただ、裏を返すとひとたび研修に参加した方からの評価が低ければ、集客は一向に伸びない可能性もあり、当たり前ではあるものの、毎回が最初で最後のつもりで真剣勝負で取り組むしかないのだ。

ただ、最終的に参加人数が確定するのは、前日か場合によっては当日の飛び入り参加もあるため、最大人数は部屋の収容人数であるものの、最少人数はゼロも有り得るとなると、会場費のコストに留まらず、半年間に亘る書籍の購入やその他情報収集、整理、企画構想のとりまとめ、レジュメへの落とし込み、パワーポイント等で具体的な研修の流れを組み立て、当日配布する資料を準備し、会場設営、受付対応、受講料の振込など、諸々の手間暇を含めこれら全てが自らのコストと考えると、ほとんどの場合、全く見合わない仕事であることを覚悟する必要があるのだ。つまり、継続教育研修はあくまでもフロントエンド、キッカケとして活用し、その中で結果を出し知名度を高め、高評価を積み重ね、バックエンドに繋げていける講師だけが生き残れる相当過酷な業なのだ。

By hb

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