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独立FP ブログFP BLOG

独立FPとしての仕事や生活の中でのあれこれをつれづれと・・・

独立FPのあれこれ


2021年1月12日(火)
老後のための貯蓄は、ほとんど使わずに終わる?

2020 年 11 月に開催の FP 継続教育研修において、
老後のための貯蓄はほとんど使わずに終わる
というデータを紹介したところ、
その根拠となるデータはどこに掲載されているのか?
というご質問をいただきましたので、
出典元の書籍を紹介しておきます。




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アメリカ従業員給付研究所は、2018 年、
高齢のアメリカ人の資産と支出に関するデータをもとに、
退職後の 20 年間で(または 20 年未満に死ぬまでに)
どれだけ資産が減少したかを調査した。


60代から90代までの退職者全体で、
年齢を問わず世帯支出と世帯収入の中央値比は、
ほぼ1:1だった。


つまり、いつまでも収入と同程度の支出を続ける傾向にあり、
退職しても資産には手をつけないという傾向を示している。


資産額が多い人々(退職前に50万ドル以上)は、
20年後または死亡するまでにその金額の「11.8%」しか使っておらず、
88%以上を残して亡くなっている。


つまり、65歳に引退したときに50万ドルだった資産は、
86歳の時点でまだ44万ドル以上残っている。


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資産額が少ない人々(退職前に20万ドル未満)は、
老後に資産を使う割合が高い
(同額の支出でも、資産が多い人に比べて支出の割合が大きくなるためだろう)。
だが、このグループでも、退職後の18年間で資産の4分の1しか減っていない。


全退職者の3分の1が、なんと退職後に資産を増やしている。
資産を取り崩すのではなく、反対に富を増やし続けていた。


退職後も安定した収入源が保証されている年金受給者の場合、
退職後の18年間で使った資産はわずか4%と、
非年金受給者の34%に比べてはるかに少なかった。


つまり、現役時代に「老後のために貯蓄する」と言っていた人も、
いざ退職したらその金を十分に使っていない。


だとするならば、老後のための貯蓄が本当に必要なのかどうか?
もっと「今」に視点を向けたお金の使い方があるのではないか?
ゼロベースで検討してみる価値はあるのかもしれない。

2020年12月30日(水)
知情意

本日は、「知情意」というテーマでお話したいと思います。

人には、「知・情・意」(知性・感情・意志)が標準装備されており、
そのベース機能を活かし、引き出すために、
外装的に身につけた様々なオプション機能も活用しながら、
これらをバランスよくコントロールしていくことが理想ですが、
理想と現実には、ギャップがあるものです。

ですから、少しでも理想に近づけるべく、知情意を養うために、
自分の心と向き合いながら、
「何を知り、何を想い、何を為すべきか」を問い続けることが大切です。

一人ひとりの知情意と知情意が刺激し合いながら、
時に反発し、時に融合し、取捨選択を繰り返すことで、
自分の軸を確立し、ブレない生き方をしていきたいものです。

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FPは、お金の専門家、お金のホームドクターとも言われますが、
知情意の使い方次第で、自分や顧客の人生を良くも悪くも、
大きく変えてしまうという点では、
モラルの問題を避けては通ることができません。

例えるなら、体の調子が悪くてホームドクターにかかったとして、
単なる風邪とわかり、日にち薬で養生していればいいにも拘らず、
余計な診察や検査をしたり、余分な薬剤を出したりすると、
モラルの問題はもとより、過大請求にもなり兼ねません。

お金の世界においては、ぼったくり投資や合法詐欺のような、
知識の格差を悪用し、本質から目を逸らせて情に訴え、
相手の意志決定を自分の都合や自分の利益のために誘導している事例が、
後を絶たないのも事実です。

そんな外敵から守るための防波堤として、
お金に関するプロフェッショナルであるべきFPには、
自らの知情意を磨き、自らが学んだ知識や経験を知恵として、
顧客に適切な情報を自信と情熱をもって伝え、
顧客の利益を最大限に考慮のうえ、意志決定のための選択肢を提示し、
顧客の知情意を刺激し、活性化させ、現実に向き合い、
一歩を踏み出す後押しをするために、学び続ける使命があり、
その学びを誰のために活用するのかで、モラルが問われるのです。

「活用」という言葉の大切さを説いたのは、
「学問のすすめ」を著した「福澤諭吉」が有名ですが、
以下の言葉を結びに代えて、本年の締めくくりといたします。

「学問の要は活用に在るのみ。活用なき学問は無学に等し。」

2020年12月23日(水)
自己責任

本日は、「自己責任」というテーマでお話したいと思います。

投資の判断は自己責任が原則と言われるように、
自分のお金のことを自分以上に考えてくれる人はいません。

自分のお金を増やせるのは自分であり、
減らさないように心掛けられるのも自分でありますが、
自己責任である以上、自己の自由ですので、
増やそうが、減らそうが、貯めようが、散財しようが、
自由に、勝手に、好きなように扱えるのがお金の柔軟性です。

お金によって、物の価値が判断でき、交換ができ、保存ができ、
腐ることもなく、増殖もしてくれますので、人生の選択肢を広げるには、
お金はたくさんある方がいいのは確かですが、
例え少なくても苦にならず、限られた選択肢のなかで、
精一杯生きるのも自由なのです。

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FPとして、お金に関する知識や情報を得ることで、
知って行動することの大切さや、
お金の総合力を身につけることの重要性を感じつつも、
結局は、自分が心地よい扱い方ができるに越したことはない気がします。

多くても少なくても、創意工夫しながら、
いつ終わるかわからない目の前の人生を謳歌するために、
こうでなければならない的な考え方をしたり、
他人に左右されたりするのではなく、
自分で納得し、自分で判断し、今と少し先の未来のために、
計画、実行、評価、改善を繰り返すもよし、
宵越しの銭は持たねえ的に、手に職さえあれば、
汲めども尽きぬ泉のように、日銭を得られればそれもよし、
川の流れに身を任せるもよし、自己責任には、自由と柔軟性があり、
他人にとやかく言われる筋合いはないのです。

FPとしては、そんな自由と柔軟性のある自己責任を尊重しつつ、
外敵から守る防波堤として、知情意のバランスを養い、
適切な知識を提供し、相手の感情に配慮し、
意志決定のための様々な選択肢を提示できるようになりたいものです。

次回は、「知情意」について考えていきたいと思います。

2020年12月16日(水)
防波堤

本日は、「防波堤」というテーマでお話したいと思います。

FPの仕事や勉強をするなかで、お金に関することの多くは、
知っているか知らないか、行動するか行動しないかで、
大差がついてしまうことを痛感しています。

自分のお金を増やすも減らすも自分次第ではあるものの、
知らず知らずのうちに、周りから狙われる可能性を秘めており、
自分のお金を守る防波堤になるのが、知識であり、行動となります。

世の中に出回っている金融商品の多くは、
手数料が絡むビジネスに利用されており、
利益が出た場合には課税されるのが原則で、
他人任せにしていると、手数料や税金ばかりがかさみ兼ねませんので、
自分で判断するための防波堤として、金融リテラシーを身につけ、
自分のお金は自分にしか守れないという意識を持つことが大切です。

例えば、同じ指数に連動するインデックス投資をする場合、
どこを窓口として投資するのかによって、
手数料が何倍も違うこともありますし、
全く同じ金融商品に投資する場合でも、
非課税口座を使うのと使わないのでは、
利益が出た場合に、税額に差が出ますので、
知らないだけで損することを防ぐ、防波堤が必要になるのです。

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防波堤とは、本来、到来する波浪エネルギーを跳ね返したり、
エネルギーを吸収したり、減殺したりする働きをもつところから、
外からの圧力やよくない影響が及ばないように守ることを例える表現ですが、
目に見える波を受け止める堤防部分の力のみならず、
見えないところでそれを支える盤石な基礎部分の力によって、
本来の機能を果たすように、基礎部分がゆらがないことが重要です。

お金に関することの基礎部分とは、
自分のお金は自分で守るという、自己責任のスタンス、
つまり、他人任せにせずに、自分で考えて自分で判断するということ。

とはいえ、毎年のように変わる税制をはじめ、
次々に生み出される金融商品など、
幅広い分野にわたる知識や情報を整理し、
自らにどう関わるのかを精査して適切に対処していくことは、
FPにとってもかなりハードなものです。

だからこそ、そのハードなことをやるかやらないかが差別化につながり、
FPとしてクライアントの自己責任の防波堤になれるかなれないかは、
FP自らが、知って行動しながら、見えないところで、
ゆるぎない基礎を築こうとしているかどうかによるのかも知れません。

次回は、「自己責任」について考えていきたいと思います。

2020年12月9日(水)
事業収入

本日は、「事業収入」というテーマでお話したいと思います。

事業収入を得るか得ないのかは、
投資をするかしないのかに例えられ、
投資をしないことによる逸失利益、機会損失は、
事業収入を得ないことにも当てはまる気がします。

比較的安定した給与収入とは違い、
売上に左右される不安定な事業収入は、振れ幅があり、
儲からない可能性もありながら、爆益を得る可能性もありますが、
投資と同様、始めない限りは、ノーリスクノーリターンとなります。

給与収入が無リスクの預金とするなら、
事業収入はリスクのある株式投資みたいなものとなり、
リスクは長期で分散しつつ、無リスクとリスクのあるものとの配分を
自分のリスク許容度に応じてコントロールしていくことで、
右肩上がりが期待できない給与収入へのトッピングとして、
小さくてもリスクをとることが、今後の多様な働き方が求められる時代の
ニューノーマルになるはずです。

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給与収入のみの場合、収入が増えれば増えるほど、
社会保険料や税金の控除額も連動して増えるため、
手取り収入としては、上昇額の23割程度が消失してしまいますが、
事業収入として、給与収入とは別に収入が増える場合は、
社会保険料には影響せず、事業収入を得るための必要経費が活用できるなど、
大きなメリットがあるのも事実です。

給与収入からきっちりと機械的に社会保険料や税金を差し引かれ、
その残ったお金で消費や浪費、投資をするのか、
事業収入を加えることで、必要経費が使え、各種控除が活用でき、
最後に残ったお金から税金を納めるのかの違いは、
意外と大きいものです。

知っているか知らないか、行動するか行動しないかで、
大差がつくことが多い世の中では、知って行動することが、
知らずに行動せずに取られ放題になることから
家計を守る防波堤になるのです。

次回は、「防波堤」について考えていきたいと思います。

2020年12月2日(水)
不安定

本日は、「不安定」というテーマでお話したいと思います。

毎月安定した給与収入が得られる会社員や公務員などに比べ、
自営業者、フリーランスなどの事業収入は、不安定というイメージがあり、
会社員などが独立起業に踏み切れない理由の一つによく挙げられます。

給与収入は、一般的に基本給という固定的な賃金があり、
そのうえに各種手当や残業手当などの割増賃金がプラスされたり、
場合によっては、歩合給や成果給などもプラスされたりしますが、
ベースにある固定的な賃金が、定期に定額で得られることが見込まれ、
安定した収入の柱になります。

一方で、事業収入は、一般的には売上に左右され、
定期に定額で得られる訳でもなく、多かったり少なかったりするため、
そのことが不安定というイメージになるようで、
安定の前につく「不」という字が、不安や、不況や、不運を連想させ、
不安定は、デメリットしかなさそうに感じるのかもしれません。

安定した収入が見込めることは、安心にはつながりますが、
右肩上がりの安定した給与が保障されなくなりつつある今後、
安定の意味が、「安いまま一定に」推移することになり兼ねませんので、
兼業・副業が容認される時代の流れを追い風に、
フリーランスやギグワークなど、
事業収入を組み込むことが強い味方になるはずです。

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事業収入は、不安定ではあるものの、
必ずしも稼ぎが悪いということではなく、
少ない時もあれば、多い時もあるということで、
振れ幅があるということです。

つまり、リスクとリターンの関係みたいなもので、
稼げずに経費ばかりがかさむ可能性もあれば、
大きく稼げる時のリターンは、青天井になる可能性を秘めており、
この可能性を捨てることは、
投資をしないリスクと同様のインパクトがあるのです。

不安定であっても、収入の柱を複数に分散して、
収入のポートフォリオをつくり、不安定なリスクを軽減し、
右肩上がりの収入ポートフォリオを自分でコントロールできれば、
安定した給与収入の柱の割合は、徐々に少なくても済むようになります。

更には、事業収入の柱があれば、様々な経費や控除、制度が活用でき、
給与収入のみならば、税金等を引かれた残りを手取り収入として使うところを、
事業収入があることで、様々な経費や控除、制度を活用した残りのお金を
税金として納める立場となるため、収入と支出のみならず、
各種控除や社会保険料、税金なども含め、
トータルで不安定をコントロールすることができますので、
ファイナンシャルプランニング知識と技術が活きてくるのです。

次回は、「事業収入」について考えていきたいと思います。

2020年11月25日(水)
リバランス

本日は、「リバランス」というテーマでお話したいと思います。

ポートフォリオ理論においては、
逆相関関係にある複数の資産に分散することで、
リスクのみを軽減させる可能性を高めることができますが、
放ったらかしにしていると、価値の上昇した資産割合が高くなり、
資産配分のバランスが変動するため、
ルールを設けてリバランスすることで、当初の資産割合に戻し、
リスクをコントロールすることが大切です。

自分の投資目的やリスク許容度に応じた割合で、
株式と債券を組み合わせるパターンが一般的ではあるものの、
自分のリスク許容度を認識して、資産割合を決めることは、
なかなか難しいことではないかと思います。

そこで、まずは債券の割合を年齢と同じにしてみれば、
年齢とともに、安全資産と言われる債券の割合が多くなる仕組みとなり、
わかりやすく、定期的なリバランスのきっかけづくりにもなり、
初心者向けであれば、参考にしやすい基準になる気がします。

理論上、リスクを軽減してくれるとわかっていても、
実際に投資する際に、何を基準に割合を決めればいいのかわからず、
結局、時間ばかりが経過して、行動に移さないよりは、
まずは、分かりやすい基準で初めてみて、
リバランスする際に、自分のリスク許容度を知り、
徐々に自分にとっての心地よいバランスを見つければいいのです。

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収入のポートフォリオにおいても、
まずは安定した収入があるうちに、それを出来るだけ維持したまま、
5千円とか月1万円でも増やすための
不安定な収入のポートフォリオの追加を目指し、
まずは一歩を踏み出してみて、実際に取り組んだ結果をもとに、
リバランスしながら、徐々に収入のポートフォリオ全体を
自分の理想に近づけていくほうが現実的です。

行動しないうちから結果を想像してみても、
成功のイメージだけを持てる訳でもなく、
どうしても、失敗や損失のイメージも浮かび、
行動の足かせになることも考えてしまうものです。

まずは行動し、結果を検証し、改善しながら、
不安定な収入と向き合い、リバランスしていくうちに、
不安定とはいえ、ポートフォリオの一角を担えるようになるなら、
それがいかに価値あるものになるのかに、気づけるかどうかが、
リバランスをすべき意義になるのです。

次回は、「不安定」について考えていきたいと思います。

2020年11月18日(水)
ポートフォリオ

本日は、「ポートフォリオ」というテーマでお話したいと思います。

投資におけるポートフォリオ理論とは、
分散投資のメリットを数学的に証明したものです。

簡単に言うと、複数資産に分散したポートフォリオ全体のリターンは、
分散した資産それぞれの加重平均になりますが、
損失リスクの可能性は加重平均以下に軽減させる効果があるのです。

例えば、株式と債券を組み合わせたポートフォリオの場合、
株式の損失を債券の利益がカバーしたり、
債券の損失を株式の利益がカバーしたり、
値動きが逆相関関係になるようなものを組み合わせることで、
リスクだけを抑制する効果をもたらす可能性が高いと考えられており、
投資には欠かせない教科書的な考え方の一つになっているのです。

当然、理論的にはそうなる可能性が高いとしても、
市場全体に影響を与えるようなことがあった場合などは、
理論通りにはならないこともあり、
投資に絶対的な正解はありませんが、
分散しておくことが大切であることに変わりはありません。

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コロナ禍において、ワクチン開発の明るいニュースもありながら、
解雇や雇い止めが累計7万人になったとか、
賞与が大幅カットになるなどの暗いニュースもあり、
先行きが不透明な今のような時代においては、
家計の防衛や資産の形成が、ますます重要になってくるはずです。

そのための土台となるのが、
収入を得るための稼ぎ力を最大化していくことであり、
収入の柱を一つではなく複数持つこと、
つまり、収入のポートフォリオをつくることなのです。

終身雇用、年功序列の時代から、兼業・副業、ギグワークなど、
多様な働き方が選択できる時代になり、
給与収入を複数持つことや、事業収入を得るチャンスも広がっています。

更には、不動産収入や配当利子収入など、
様々な収入の組み合わせで収入のポートフォリオをつくっておけば、
一つの収入が減少したり、途絶えたりしても、他の収入で補えるよう、
リスクを分散・軽減させておくことが、容易にできる時代なのです。

仮に、副業で月に1万円の稼ぎが得られるようになった場合、
1万円の稼ぎには、投資リターン年3%と仮定して、税金を考慮せず、
投資元本400万円のリターンに匹敵する力があることを認識しておけば、
決してショボいものとは言えないはずです。

そして、増えた収入のなかから、コツコツと不動産収入や配当利子収入など、
不労収入のポートフォリオ割合を高めていけば、
労働収入のポートフォリオ割合が少なくても、
生活費が賄える状態である経済的自由に近づいていくことになるのです。

ですから、ポートフォリオはつくるだけではなく、リバランスしながら、
より自由で理想のポートフォリオに仕上げていけばいいのです。

次回は、「リバランス」について考えていきたいと思います。

2020年11月11日(水)
稼ぎ力

本日は、「稼ぎ力」というテーマでお話したいと思います。

稼ぎがあるからこそ、生活に必要な支出を賄うことができ、
支出を稼ぎの範囲内にコントロールすることで貯蓄を生み出し、
貯蓄からタネ銭を確保しておけば投資に回すこともでき、
投資から稼ぎ以外の不労収入を生み出してくれますが、
月に10万円稼ぐ力というのは、投資リターン年3%と仮定して、
税金を考慮せず、投資元本4,000万円に匹敵する力に相当しますので、
稼ぎ力こそが、貯蓄力や、投資力を生み出す土台となります。

とはいえ、いくら稼ぎが多くても稼ぎ以上の支出をしてしまうと、
家計は成り立たず、タネ銭の確保も投資もできませんので、
支出をコントロールして、貯蓄を生み出す工夫も重要になりますが、
稼ぎは多いに越したことがないのも確かで、
稼ぎ力を高めることは、人生の選択肢を広げてくれるのも事実です。

人は社会に出るまでや出てからも、様々な知識を学び、技術を身に付け、
その労働力や能力を社会に提供することで、対価として稼ぎを得ていますが、
自らの稼ぎ力をどこに、どういう形態、どのタイミングで提供するのかで、
その対価であるリターンには、大きな差が出てしまいます。

それはあたかも、お金を銀行の定期預金に預ければ、
確定した利息が得られるものの、低利なため、大きくは増えませんが、
証券口座で株式やETF、債券などに投資すれば、
損失する可能性もありながら、大きく増える可能性もあるような、
リスクとリターンの関係性に似ているのです。

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例えば、会社員として、自らの労働力を企業との雇用契約に基づき提供し、
雇用契約に基づいた場所で、決められた時間、求められる業務を行い、
その対価として得る給与収入は、比較的安定した稼ぎが得られるものの、
一般的には大きく稼げない面があります。

また、フリーランスとして、自らの持つ知識や情報、技術、商品などを
企業や個人との委託契約や請負契約、売買契約などに基づき提供し、
その対価を得る事業収入は、全く稼げない可能性もありますが、
うまくいけば、莫大な収入を得る可能性もあります。

ですから、自らの稼ぎ力をどこにどういう形態で提供するのかは、
お金をどこにどういう割合で預けるのかを決めるポートフォリオと同様、
個人の考え方、生き方、リスク許容度によって自由に選べばよく、
会社員かフリーランスかのどちらか一つだけを選ぶ必要もなく、
会社員という安定した稼ぎを得ながら、副業でも稼いだり、
フリーランスとして稼ぎながら、アルバイトでも稼いだり、
多様な働き方、多様な選択肢のなかから、
自分に最適なポートフォリオをつくれる時代なのです。

そして、一度つくったポートフォリオを放置するのではなく、
定期的にポートフォリオを見直すリバランシングにより、
自分に最適なバランスを保ちながら、
稼ぎ力のもととなる、知識や情報、スキルやノウハウなど、
自らの商品価値を高めていくことで、
リターンを最大化させていけばいいのです。

次回は、「ポートフォリオ」について考えていきたいと思います。

2020年11月4日(水)
価値の交換

本日は、「価値の交換」というテーマでお話したいと思います。

経済は、価値と価値との交換で成り立っていると言われ、
価値の交換を媒介するものとして、現在は主にお金が使われており、
お金がいくら必要かによって、経済的な価値を計ることができます。

時代の流れのなかで、価値の交換を媒介するものは変化を重ね、
物々交換から、物品交換、金属貨幣、紙幣、デジタル通貨などのように、
同等価値との交換から、信用価値への交換に移行し、
紙幣や通貨そのものには同等の価値がなくとも、
額面記載金額の価値を発行元などが保証することにより、
紙でもデータでも価値の交換ができる時代です。

価値には、経済的な価値のみならず、
時間的な価値、精神的な価値など、
様々なメリットをもたらす性質がありますが、
交換する双方にとって必要なものであり、
ギブアンドテイクが成立すれば、
いつでもどこでも誰とでも価値の交換ができるのです。

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ウィズコロナの時代においては、
企業が社員を一生面倒見続けることの限界を感じ、
兼業や副業を認めたり、週休3日・4日制を導入したり、
雇用契約から業務委託契約に切りかえたり、
これまでの家族的な深い関係から、
ほどよい距離感をとるドライな関係を模索し始めており、
企業に自らの価値を提供するだけでは、
生活が成り立たなくなることも想定しておいて損はありません。

テクノロジーの発展により、グローバルにつながることができ、
多様な働き方、生き方ができる時代のなかで、
これまでの人生で自らが得た知識や経験、人間関係などが、
どこかの誰かの役に立ち、助けになることがあれば、
そこに価値の交換が生まれ、その輪が広がることで、
働くこと、生きることの選択肢は広がる可能性があります。

これから、少しずつ価値の交換スキルを身につけていき、
自らを最大の資本として稼ぎ力を高めることができれば、
より自由でより豊かな生き方につながるはずです。

次回は、「稼ぎ力」について考えていきたいと思います。

2020年10月28日(水)
心技体

本日は、「心技体」というテーマでお話したいと思います。

スポーツに限らず、ビジネスにおいても、
心技体のバランスが大切だと言われるように、
やる気や正しい考え方、技術や知識、
体力や行動力が、ほどよく絡み合うことで、
目指す成果につながる可能性は高まるはずです。

心技体という言葉は、3つのバランスの重要性を表すとともに、
大切な順序を表しているとも言われており、
心から発したものを技として身につけ、体に表すという流れを示し、
川の上流をキレイにすれば、徐々に下流もキレイになるみたいに、
そもそもの考え方のあり方によって、技や体に影響を与えるならば、
まずは心を正したり整えたりすることが大切だという
気づきを与えているのかも知れません。

とは言え、常日頃からこれらのバランスや順序に
意識を向けることはほとんどなく、
気がつけば、やる気が出ずにやるべきことを先送りしていたり、
知識や情報量、スキルが不足していても目をそむけていたり、
様々なストレスを抱え、精神的にも肉体的にも疲弊していたり、
理想と現実にはギャップがあるものです。

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そのような現実の中で、もがきながらも、
私たちFPには、お金の専門家として、お金の総合力を活用すべく、
心技体のバランスや順序を考えながら、
お金の結果はコントロールできることを自ら実践し、
その体験を伝える使命がある気がします。

老後2,000万円問題を乗り越え、人生100年時代を生ききるには、
お金の不安を払拭し、お金に困らないための英知が不可欠ですが、
知識や情報だけを伝えるのではなく、
ましてや金融商品を販売することではなく、
お金の仕組みを理解し、その仕組みを活用実践し、
自らが経済的自由を得たうえで、
そこに至るまでの考え方や知識・技術、行動、
つまり心技体を体系化し、
学びと実践のキッカケをつくることが求められるのです。

働かざるもの食うべからずの時代は過ぎ去ろうとしており、
自らが本当にやりたいことを見つけ、
そのために必要な時間とお金を確保し、
そのやりたいことが結果として、他人様のお役に立ち、
お互いに喜んで価値の交換がし合える時代が近づくなか、
FPの出番に備えて、自由で豊かな生き方に、
磨きをかけられるようになりたいものです。

次回は、「価値の交換」について考えていきたいと思います。

2020年10月21日(水)
総合力

本日は、「総合力」というテーマでお話したいと思います。

例えば、野球というスポーツでは、攻めと守りがあり、
最終的に勝つのは、得点が1点でも上回る方となりますので、
いくら10点とっても、相手に11点とられてしまえば負けますし、
1点しかとれなくても、相手に点をとらせず0点で抑えれば勝てますが、
得点が0点では、相手を0点に抑えたとしても引き分けですから、
勝てないのです。

ですから、勝つためには、相手に点を与えないための守りを固め、
そのうえで、相手よりも1点以上とれるように、
打席に立ち、打ち返したり、四球を選んだり、塁を進めながら、
攻め続けていく必要があるのです。

更には、守るにしても攻めるにしても、
相手に応じた守りや攻めをするために、
相手の強みや弱みなどの情報収集や研究が必要ですし、
味方のコンディションや相手との相性なども考慮に入れながら、
適切な采配をしていく必要もあり、チームとしての総合的な力、
総合力と総合力との勝負になるのです。

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お金に関する総合力とは、大別すると、
1.貯蓄力
2.稼ぎ力
3.投資力
3つの力の組み合わせです。

いくら収入を増やしても、収入と同等か上回る支出をすれば、
一向にお金が貯まることはありませんし、
本当に必要なものを見極めることをせずに、
無駄な支出を放置したままにしていては、
穴の空いたバケツに水を入れるようなものになり兼ねず、
まずは、収入の範囲内に支出を抑えるとともに、
無駄を放置せず、バケツの穴をふさいで放出を止め、
一定割合を決めて貯蓄していく力が必要なのです。

貯蓄ができるようになれば、バケツを大きくしたり増やしたり、
つまり収入アップのためのスキルを身につけたり、
兼業や副業に挑戦したり、稼ぎ力を高めて、
貯蓄率を維持または上昇させて貯蓄力を増大させていくのです。

そして、バケツの水があふれないよう、別のところにプールして、
右肩上がりの資産に投資し、資産が資産を生み出す投資力により、
生み出した資産で生活にかかる支出をカバーしていくことができれば、
いずれは、資産だけで生活ができるようになり、
がっつり稼ぐ必要はなくなり、
経済的にも、時間的にも自由な人生につながるのです。

このようなお金に関する総合力を発揮するためには、
スポーツなどの世界でよく言われる、心技体のバランスが重要で、
そもそもやる気がなければ、スキルや知識があっても難しく、
やる気があっても、スキルや知識が無ければ困難ですし、
やる気もスキルや知識があっても、
行動力・継続力が無ければ、結果はついてこないものですが、
スポーツなどとの大きな違いは、相手が自分であり、
結果を自分でコントロールすることが可能なことなのです。

次回は、「心技体」について考えていきたいと思います。

2020年10月14日(水)
打ち出の小槌

本日は、「打ち出の小槌」というテーマでお話したいと思います。

欲しいものを唱えて振ると、願いどおりのものが出てくるという
昔話に出てくるような伝説の宝、打ち出の小槌さえあれば、
必要なときに、必要なだけ、欲しいものを手に入れることができますが、
現代における打ち出の小槌は、「お金」というものなのかも知れません。

かつての日本では、終身雇用、年功序列制度が一般的でしたので、
ひとたび就職すれば、定年退職するまで会社が面倒を見てくれ、
給与も右肩上がりに増えることが見込まれ、
更には、退職金も確定利回りで見込みが立てられていたのです。

つまり、右肩上がりに増える給与の見込みや確定利回りの退職金があることで、
教育費の準備や住宅ローンの返済計画の見通しが立つなど、
安心してライフプランが立てられていましたので、
右肩上がりの給与自体が、打ち出の小槌だったのです。

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今や右肩上がりに給与が保障されることはあまりなく、
退職金も運用成果に応じて受給額が変動するケースが多いため、
将来の見通しが立てにくい時代と言えるのかも知れませんが、
右肩上がりに増える資産さえ持つことができれば、
打ち出の小槌になるはずです。

以前にも触れましたが、有名な投資の200年チャートのような、
金や債券に比べて、800倍から40万倍の複利のパワーを持つ、
あるインデックス株式銘柄を味方につけておけば、
平均年利を下回る割合に12%程度のインフレ率を加味した割合なら、
毎年資産を取り崩し続けたとしても、
右肩上がりを維持しながら資産は増えることになるはずですから、
打ち出の小槌を持つようなものになるのです。

そのうえで、節約による支出の削減、副業などによる収入の増加など、
複数の打ち出の小槌を振ることができれば、
将来への不安をそれほど感じることなく、
今を楽しむことにも小槌を振ることができるはずですので、
お金に関する総合力を身につけておくことが宝になるのです。

次回は、「総合力」について考えていきたいと思います。

2020年10月7日(水)
損失確定

本日は、「損失確定」というテーマでお話したいと思います。
 
株や債券、外貨、仮想通貨などの金融商品に投資をしていると、
値動きがあるため、投資元本を超えたり割り込んだり、
需要と供給のバランスで上昇と下落の波が形成されますので、
短期的な投資においては、その波に乗れるか乗れないかで、
利益確定ができたり、損失確定せざるを得なくなったりします。
 
一般的な投資商品の売り時というのは、
1.想定以上の利益が出た時
2.買った理由が崩れた時
3.もっといい投資先が見つかった時
などと言われますが、これらのタイミングをつかむのは、
現実の相場においては、なかなか難しいものです。
 
特に、2.のような理由で損失確定をすることは、自分の負けを認め、
自分のお金を実際に減らし、失うことになる訳ですから、
平常心でいられないのが普通とは言え、
損失を最小限にとどめ、次の投資機会に資金を温存することで、
機会損失を防ぎ、トータルで利益が出せるようにするためには、
ルールを決めて、機械的に予約注文や決済を自動化しておくことが、
リスクコントロールのポイントになるのも事実です。
 
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しかしながら、短期的な投資は、投資というよりは投機であり、
目の前の価格変動に一喜一憂することとなるため、
利益確定や損失確定のタイミングがうまくつかめないままに、
大多数の個人投資家が資金を溶かしてきたという歴史に学ぶなら、
損失確定とは縁遠い、長期分散投資による資産形成こそが、
投資の王道になるはずです。
 
例えば、歴史的に右肩上がりのインデックス株式投資銘柄は、
戦争や災害、〇〇ショックなどの暴落の際に、
一時的に価格が下落することがあっても、
これまでのところ、元に戻らなかったことはなく、
また、毎年必ず上がる訳ではなく、下がる年もあり、
利益が出る銘柄と損失が出る銘柄がありながらも相殺され、
15年以上の長期間での推移を見てみると、
どの15年を切り取ってもプラスになる傾向が続いており、
長期分散投資のメインディッシュには不可欠なものと言えるのです。
 
何より、相場に張り付いておく必要がなく、
ほとんど分析やチャートの確認をしなくて済むため、
銘柄選択や損失確定のストレスから解放され、
投資元本の成長をじっくりと見守ることができますし、
更には、複利効果もありますので、使い方次第では、
取り崩しながらでも元本を減らさずに増やしていける、
打ち出の小槌にもなるのです。
 
次回は、「打ち出の小槌」について考えていきたいと思います。

2020年9月30日(水)
負けない

本日は、「負けない」というテーマでお話したいと思います。
 
勝負の世界における勝ち負けは、最後まで確定しませんので、
例えば、野球というスポーツにおいては、
9回裏にサヨナラ勝ちすることがよくあるみたいに、
最後まで諦めず、負けないぞという攻める姿勢と、
それを支えるメンタル的なものが重要視されることがあります。
 
勝負の世界には、相手があり、終わりがあるため、
引き分けという例外はあるものの、基本的には勝敗が決するため、
どちらかが勝って、どちらかが負けてしまうという性質があります。
 
ですから、勝つために、また負けないために、
技術を磨き、鍛錬を重ね、自分の強みを最大化するための努力や工夫をし、
イメージトレーニングやメンタルトレーニングもしながら、
相手の情報を収集・分析し、相手の強みや弱みも頭に入れておき、
攻めと守りをコントロールできるようにすることが求められます。
 
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一方、投資の世界における勝ち負けには、終わりというものがなく、
相手は目に見えない大きな市場であり、相場であり、
その背後にいる世界中の参加者の欲望に左右される駆け引きのみならず、
政治や経済、国際関係、企業統治、天災・人災などなど、
様々な要因の影響を大きく受けて、常に相場が変動するなかで、
自分で勝敗を確定していくため、
利益を確定すれば勝ち、損失を確定すれば負けとなります。
 
大きく勝つこともあれば、大きく負けることもあり、
それらをトータルして、勝てればいいものの、
様々な投資動向の調査結果によると、残念ながら、
大多数の個人投資家は、負けていると言われますが、
これは、投資というよりは、投機の結果に過ぎないのです。
 
投資というのは、目の前の勝ち負けに賭ける投機とは違い、
自己投資のような、長い目でリターンを享受しようとする考え方で、
今すぐに結果を求めるものではなく、
少しずつ利益をもたらせるようになればよいため、
初めのうちは損失が出ていても気にする必要はないのです。
 
つまり、損失を確定させない限りは負けない性質を利用して、
資金管理や資産配分をコントロールしつつ、
長期・分散投資を徹底していけばよく、
上昇と下落のバランスが歴史的に右肩上がりなものを柱にしておけば、
技術や情報分析、メンタルにそれほどフォーカスする必要も
わざわざ自分で負けを確定させる必要もないのです。
 
次回は、「損失確定」について考えていきたいと思います。

2020年9月23日(水)
ハードル

本日は、「ハードル」というテーマでお話したいと思います。

お金がお金を生み出す投資、資産運用をしないということは、
複利効果を活用できず、投資をしないことにより、
利益を得られないというリスクになるものの、
全くこれまでに投資、資産運用を経験してこなかった人にとっては、
不安や恐れなどの心理的な抵抗感、ハードルが高く感じるのは当然です。

このようなハードルを乗り越えるには、
これまでにハードルを乗り越えてきた経験者の実体験をもとにした
書籍やセミナー、ブログなどを参考に、
情報を収集したり、知識を学んだり、
自分でも再現できるのか、自分なりのハードルの高さに合わせて、
一歩を踏み出すための心の準備をすることも一つの選択肢です。

一方で、このようなハードルを無理に乗り越えなくても、
将来に向けての資産形成ができない訳でもありませんので、
ハードルには目もくれずに、背を向けて、違った方向に歩を進め、
自分なりの生き方を貫くのも一つの選択肢です。

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世の中には、不安をあおり、無知につけこみ、
目の前にニンジンをぶら下げて、手を引き、背中を押し、
高いハードルを乗り越えさせようと、
あの手この手を使って近づいてくるケースがあるのも事実です。

投資の名のもとにギャンブルに巻き込まれたり、
分配金をエサに高い手数料を払わされたり、
投資におけるリスクのみならず、人的リスクという、
目に見えないハードルに取り囲まれてしまうと、
最悪の場合、資産形成どころか、
資産枯渇に至るケースもあるのです。

他人が自分の資産を増やしてくれる訳はなく、
自分の資産は自分で守り、自分で築くことを基本として、
自分なりのハードルの高さを知り、
乗り越えられるハードルは乗り越える勇気も必要ですが、
そうではないハードルは回避したり、蹴倒していけるよう、
自らの頭で考えて、自らが理解できない、納得できないものには、
手を出さないような慎重さも必要で、
武器を持ちつつ、防具も身につけながら、
負けない投資戦略、資産形成術を身につけていきたいものです。

次回は、「負けない」について考えていきたいと思います。

2020年9月16日(水)
再現性

本日は、「再現性」というテーマでお話したいと思います。

成功する人は、何をやっても成功すると言われるように、
成功するマインドをもって、成功する行動をすれば、
失敗する方が難しいほどの再現性をもって成功してしまうようです。

モノゴトには、こうすれば、こうなるという原理原則とか、
コツやツボのようなものがあり、これさえ押さえておけば、
誰がやっても同じ結果が出せるはずという再現性を持たせることができ、
料理のレシピや音楽の楽譜など、
素人でも、レシピを見れば、料理を作ろうと思えば作れますし、
楽譜を見れば、初めての曲でも奏でることができるのです。

ただ、再現ができるとしても、完璧とか正確という意味ではなく、
とりあえずの見た目とか形式的に近い結果が出せるという意味であり、
平均的なレベルにしかならないのは仕方なく、
結果の質を高め、レベルアップしていくには、
経験や工夫を重ね、検証や反省を加える必要があるのです。

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FPとして、これまでに学んだ知識や得た情報を武器に、
お金に不安のない生き方を実践し、体系化し、再現性を持たせることで、
成功するための考え方とか、失敗を回避するための考え方、
つまり、魚の釣り方やとり方を伝えることにより、
まずは小さな成功体験をしてもらうことが、
自分で考えて行動するためのきっかけや
ヒントをつかむことにつながるのです。

はじめから完璧に正確にできるわけではなく、
限りなく失敗しない程度の小さな成功体験から始め、
経験や工夫を重ね、検証や反省を加えることにより、
再現性ある手法を何度も再現し、自分のものにすることにより、
結果の質を高めていくことが大切です。

つまり、再現性とは、
誰もが飛び越えられるハードルみたいなものですので、
ハードルの高さは、自分で自由に調整しながら上げていけばよく、
自分自身で再現できるレベルを見つけていけばいいのです。

次回は、「ハードル」について考えていきたいと思います。

2020年9月9日(水)
選択肢

本日は、「選択肢」というテーマでお話したいと思います。

コロナ禍において支給された特別定額給付金は、
1人につき10万円、約12.7兆円の給付事業費を計上しましたが、
ベーシックインカム(基礎的給付)の単発版みたいなものと言えます。
 
これまで、海外ではベーシックインカムの社会実験が行われていましたが、
日本では単発とはいえ、初めての取り組みで、
緊急事態宣言下で、仕事がストップしてしまい、
収入も途絶えてしまった方にとっては、
素直に有難いものとして、生活費の補填として受け取り、
そうでない方にとっても、将来への備えとして受け取るなど、
使い方の選択肢はそれぞれの自由であり、
それなりに効果があったのではないかと思います。
 
私たちが生活していくうえにおいては、
どうしてもお金というものが必要となり、
自分たちが生活するのに必要な分は、
自分たちで用意していくことが大原則ではありますが、
自分の力ではどうしても用意できない場合、
例えば、働いて稼ぐという選択肢がとれないような場合には、
生活保護とか、年金などという制度で支えているのが現状です。

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一方で、働いて稼ぐという選択肢をとりながらも、
自分には向いていない場合や、人間関係がうまくいかない場合でも、
生活に必要なお金を稼ぐためには、
嫌な仕事も我慢料と捉え、収入を得続けるために、
自由な選択肢が持てないことがあるのも事実です。
 
つまり、お金には人生における選択肢に、
良くも悪くも大きな影響を与える力があり、
より自由な選択肢を持つためには、
より多くのお金を持つに越したことはないことになります。
 
そういう意味では、必要最低限の生活費を賄えるお金を
ベーシックインカムで給付されることになれば、
嫌な仕事を無理に続ける必要はなく、
本当に自分がしたい仕事ができるようになり、
生活を充実させるための生き方にも繋がるはずですが、
これは魚を与えるに過ぎないこととも言われ、賛否両論あるものの、
AIやロボットによって人の仕事が代替されていくことを併せて考慮すると、
実現が有り得ないものでもないかも知れません。
 
とは言え、FPとしては、給付ばかりに頼るのではなく、
これまでに学んだ知識や得た情報を武器に、
ベーシックインカムに相当するお金は自分で用意できる方法を実践し、
体系化し、再現性あるものとして、
魚の釣り方やとり方を伝えることで、多様な選択肢のなかから、
自由な選択ができるためのお手伝いができるのです。

次回は、「再現性」について考えていきたいと思います。

2020年9月2日(水)
複利

本日は、「複利」というテーマでお話したいと思います。

投資だけでお金を増やすのには、時間がかかるものの、
お金がお金を生むという効果を活用するのとしないのとでは、
資産形成に大きな差が生じるのも確かで、
お金に働いてもらうとか、お金の成る木を持つとか、
お金の置き所を変えるだけで、お金の増え方には大差がつくのです。

複利の計算でよく使われる「72の法則」で、
資産を倍にするための期間や金利を算出することができますが、
例えば、100万円を年利0.2%の複利、定期預金等で運用すると、
倍の200万円にするには、72÷0.2360年かかりますが、
年利3%の複利、投資商品等で運用すると、
倍にするには、72÷324年、
年利6%の複利では、72÷612年となり、
数十倍の差が生じることとなります。

もちろん、投資商品での運用は確定利率ではなく、商品によっても様々で、
未来のことは誰にもわかりませんが、過去の実績から言えることは、
大きく上げたり、大きく下げたりするような波がありながらも、
長期間に亘り、分散された商品を保有することにより、
右肩上がりで複利効果が得られていたいうことも事実です。

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有名な投資の200年チャートによると、
1802年に1ドルを金融商品に投資していた場合、
2017年の時点で、金が約67ドル、債券が約34千ドル、
株式(全米株式インデックス指数連動)が約2,775万ドルになっており、
長期投資による複利効果の大きさ、パワーがわかります。

お金の置き所を変えるだけで、大差がつくのであれば、
複利効果を活用する投資をしないことは、投資をしないリスク、
投資をしていれば得られるはずの利益を得られない機会損失となるのです。

ですから、収入を増やす工夫をしながら、支出をできるだけ抑えつつ、
生み出したお金のなかから、生活防衛資金を先に確保したうえで、
残りの余裕資金は、長期分散投資で複利効果が期待できる置き所に回し、
お金に働いてもらい、お金の成る木を増やしていくことで、
複利効果のパワーを味方につけていけば、
徐々に資産形成に大きなインパクトを与えることとなり、
資産収入が生活支出を超えてくるようなレベルになれば、
人生における選択肢は広がるのです。

次回は、「選択肢」について考えていきたいと思います。

2020年8月26日(水)
タネ銭

本日は、「タネ銭」というテーマでお話したいと思います。

毎年500万円の不労収入を得ようと思えば、
年利5%で運用したとして、税金を考慮せずに、
タネ銭となる投資元本は1億円必要となりますが、
税金を考慮し、不労収入が配当・利子収入の場合、
400万円の手取り収入となりますので、
現在、労働収入で年収400万円の人には、
配当・利子収入1億円に匹敵する
タネ銭を稼ぐ力があるとも言えます。

この1億円のタネ銭を、投資だけで準備するには、
年利5%で運用しながら、税金を考慮せずに、10年で毎年約795万円、
20年で毎年約302万円の積立が必要となりますので、
平均的なサラリーマンには、かなりハードルが高く、
10分の1程度のタネ銭確保を目指すのが現実的な気がします。

つまり、投資だけでゼロからのスタートでタネ銭を確保するには、
かなりの時間がかかり過ぎてしまいますので、
資産形成の初期段階におけるタネ銭の確保は、
まずは、労働収入や事業収入を得る力、
つまり稼ぐ力を増大させることに目を向けることがカギとなります。

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労働収入には、限界があるかも知れませんが、
スキルアップやキャリア形成、営業力強化、コスト削減への貢献など、
まずは会社に貢献するという姿勢をもって、
会社において、なくてはならない存在になることが先決で、
高い給与に見合う人財になることができるに越したことはありませんし、
兼業・副業等で、副収入を得るのも選択肢の一つになります。

事業収入には、様々な要因が絡んで参りますが、
人との出会いやタイミング、時代の要請や、ニーズをキャッチして、
アイデアと知恵をうまく活かすことができれば、
収入は青天井となる可能性があります。

いずれにしても、資産形成の初期段階においては、
収入がいくら増えたとしても、可能な限り、支出は現状維持や削減を目指し、
収入を増やしつつ、支出を減らし、生み出したタネ銭を、
投資に回して複利で運用し続けていくという好循環をつくることができれば、
あとは時間の問題になってくるのです。

投資だけでタネ銭を確保するのには、時間がかかり過ぎるものの、
投資から目を背けるのは勿体なく、
複利の力を味方につけて、少しでも早く、少ない金額からでも、
投資によるタネ銭確保へのスタートを切ることも大切で、
収入と支出と投資による複利の好循環を生み出すための、
習慣を身につけることにこそ、大きな価値があるのです。

次回は、「複利」について考えていきたいと思います。

2020年8月19日(水)
経済的自由

本日は、「経済的自由」というテーマでお話したいと思います。

私たちがこの世で生きていくうえにおいては、
どうしても「お金」というものが必要になりますが、
必要になる支出以上の収入が得られるならば、
その差額を更に貯蓄したり投資したりすることで、
お金に困らない生活、経済的自由を得ることは、
それほど難しくないのです。

収入にはいくつかの種類がありますが、
給与収入、事業収入、不動産収入、利子・配当金収入など、
可能な限り、複数の収入が得られるようにしておくことで、
一つの収入が途絶えた場合のリスクに備えることも大切です。

家計においては、支出を収入の範囲内に抑えることが基本になるものの、
支出を抑えることばかりに意識を向けていると、
過度な節約につながり兼ねませんし、
投資することへの足かせになることもあるのです。

ですから、収入の柱を増やすことをメインにしつつ、
無駄な支出を減らすための基準や投資に回す割合を決めて、
着実に実行、行動していけば、
経済的自由に一歩ずつ近づいていくことができるのです。

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余程の資産を持っていない限り、収入を増やすには、
労働収入である、給与収入か事業収入を増やすことが手っ取り早く、
スキルアップして給与を上げてもらえるようにするとか、
兼業によって給与収入を複数持つとか、
副業でクラウドソーシングやキグワークを活用したり、
自らの経験や知恵、アイデアを事業にしたり、
その気にさえなれば、収入を増やすことが簡単にできる時代なのです。

例えば、利子・配当金収入で月3万円、年間36万円を得るには、
税金を考慮せずに年利3%とすれば、投資元本は1,200万円必要となり、
ゼロからのスタートでは、投資のタネ銭を確保するだけでも、
かなりハードルが高く感じられますが、
3万円の給与収入や事業収入であれば、
時給1,000円のパート労働で月30時間分、
時間単価1,500円の派遣労働で月20時間分ですから、
少しの努力や工夫で何とかなりそうな気がします。

そのうえで、家計支出を見直して、
無駄な保険料や通信交通費、飲食費などを削ることにより、
3万円の節約ができるとするならば、その節約は、
資産1,200万円分の利子・配当金収入並みのインパクトを
家計にもたらすことにもなるのです。

ですから、労働収入を増やす工夫をしつつ、
支出も削る工夫をすることで、
増えたお金をタネ銭として投資に回し、不労収入が得られるよう、
収入、節約、投資の3つの小さなタネを
雪だるまを作るかのように同時に転がし続けていけば、
数倍のスピードで、大きなものを生み出すこととなり、
経済的自由は、遠い未来にある夢のようなものではなく、
現実の積み重ねの延長線上に到来することになるのです。

次回は、「タネ銭」について考えていきたいと思います。

2020年8月12日(水)
淘汰

本日は、「淘汰」というテーマでお話したいと思います。

世の中は競争と淘汰によって、徐々に変化していくものですが、
新しい知見や技術を取り入れて、時代の要請や人々のニーズをもとに、
より便利で快適な商品、サービスを開発したとしても、
多くの人が利用できるようになるまでには、
いくつかの段階を経る必要があるようです。

例えば、デジタルカメラの発明は、
フィルムや紙という物質的な制約から解放されるという
画期的な発明でありながら、当初はオモチャみたいなものと揶揄され、
そこで立ち止まった企業は淘汰されることとなり、
めげずに研究を重ねていった企業が競争に勝ち残りました。

そして、デジタル化しただけにとどまらず、
潜行期間は小さな改善を繰り返しながら、
やがては破壊的な進化を遂げることとなり、
フィルムという収益源を失う非収益化という段階から、
デジカメ本体がなくてもスマホに組み込むことで、
その機能は充分に活用できる非物質化を経て、
今や誰もが気軽に使える大衆化にまで至っているのです。

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金融サービスにおいては、ひと昔前までは、
お金を預けたり借りるのは銀行、株や債券の購入は証券会社、
リスクに備えるには保険会社など、それぞれ窓口が分かれていて、
それぞれに商品やサービスを提供しつつ、
同業の中での競争と淘汰が繰り返されて参りました。

淘汰の結果として生き残っている現在の金融機関は、
最新のテクノロジーを活用するために、
テクノロジー会社と共同で商品やサービスを開発しながら、
価格破壊や無料化などを経て、今後の大衆化に向け、
更なる競争と淘汰が行われていくはずです。

FPとして取り扱う知識や情報、商品やサービスにおいても、
誰もが当たり前のように活用できるような時代が目前に迫るなか、
これから私たちFPが求められるのは、
知識や情報の提供ではなく、商品やサービスの提供でもなく、
実際に自らが学んだことを活用している生き方を示すこと、
経済的にも時間的にも自由な状態を手に入れ、
その実体験をベースにしたノウハウの蓄積をもとに、
どうすれば学んだことを実践し、行動に結びつけられるのか、
質問に答えていくような感覚で、
成功のみならず、失敗からの学びなどについての
体験を伝えていくことなのかも知れません。

次回は、「経済的自由」について考えていきたいと思います。

2020年8月5日(水)
使い分け

本日は、「使い分け」というテーマでお話したいと思います。

コロナ禍における日常においては、
できるだけ人と接しなくても済むように、
ちょっとした買い物をするにも通販で済ませる方が増えているようです。

Amazonや楽天市場、ヤフーショッピング、メルカリなどなど、
スマホ一つあれば、比較検討し、注文から決済まで簡単にできますが、
何度も利用しているうちに、この商品はここで、あの商品はあっちでと、
自分なりに使い分けるようになっている気がします。

また、決済に使うカードやアプリなども、
タイミングやポイント残高などに応じて、
自分の都合のいいように使い分けているはずです。

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サービスを提供する側にとっては、
多様な選択肢のある社会、多様な生き方を選択できる時代のなかで、
自分たちのサービスを利用してもらうために、
顧客がどのように使い分けているのかなどを、
様々なテクノロジーやビッグデータを活用、分析して、
ユーザーエクスペリエンスやカスタマーエクスペリエンスを向上させ、
より便利でより快適なサービス提供への創意工夫が欠かせません。

いかに心地よく、いかに楽しく、いかに便利さを感じてもらうかなど、
顧客第一主義の考え方を実際のサービスとして提供できなければ、
ユーザーから使い分けてもらえなくなるため、
個々の顧客に寄り添い、個々のニーズに合ったサービスを提案したり、
個々のニーズを掘り起こしたり、個が主役になりつつあります。

銀行や証券、保険、不動産業界などにおいては、
これまで手数料ビジネスの主力としてきた商品やサービスが、
デジタルトランスフォーメーションによって、
業界の垣根が取り払われ、手数料の無料化や価格破壊がすすみ、
ユーザー視点、ユーザー利益最優先でのビジネス展開を
迫られる傾向にあります。

ですから、FPビジネスにおいても、ユーザーエクスペリエンスや
個々のニーズに合った顧客利益最優先の考え方で、
サービスの提供ができるようにならなければ、
今後のデジタル社会、超情報化社会においては、
淘汰され兼ねないのです。

次回は、「淘汰」について考えていきたいと思います。

2020年7月29日(水)
アウトプット

本日は、「アウトプット」というテーマでお話したいと思います。

FPになるには、FPに必要な科目を学び、
試験に合格する必要があるように
知識や情報をインプットするにも、
最終的なアウトプットの目的が明確であればこそ、
何をインプットしていけばいいのかが明確になります。

ですから、アウトプットする目的をはっきりさせる必要があり、
FPを目指しているのに英語を学ぶことはあまり意味がないように、
アウトプットする目的に相応しいインプットを選択することが、
目的達成への王道となります。

ただ、このようなアウトプットは、
インプットしたことを正確に答えるレベルのものであり、
受験勉強や資格取得で求められるような、
記憶力や反復継続力がカギとなるもので、
知っていることを答えられるだけに過ぎないのです。

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実務をするうえにおいては、
知っていることを実践できるようなアウトプットが必要であり、
インプットとアウトプットを表裏一体に反復していくなかで、
学んだことを自らの知識と経験で咀嚼したうえで、
自分の言葉で表現したり伝達したり、
サービスを提供したりすることができるようにしておく必要があります。

インプットを収入、アウトプットを支出に例えるならば、
収入の柱は複数持つことを検討し、支出については細分化し、
生活費として必須のものは確実に確保するように、
アウトプットも確実に正しい知識や情報を伝えられるように準備し、
支出から貯蓄に回すものは、いざという時のためにプールしておくように、
自分の引き出しに整理してしまっておき、いつでもアウトプットできるようにし、
趣味など自由に支出できるものは、
ちょっとした息抜きや雑学としてアウトプットするみたいに、
アウトプットを使い分けできるに越したことはありません。

次回は、「使い分け」について考えていきたいと思います。

2020年7月22日(水)
インプット

本日は、「インプット」というテーマでお話したいと思います。

リテラシーを身につけるには、良質なインプットと
実践的なアウトプットのバランスが必要となりますが、
インプットの質がアウトプットの質にもつながり、
何をインプットするかの選択が、
アウトプットにも大きく影響します。

ただ、質を見極めるには、それなりの量をこなさなければならず、
日頃からインプットするテーマへのアンテナを立てておき、
記事や書籍など出会った情報源に、
まずは目を通してみる姿勢も大切です。

情報源にも出会いのようなものがあり、
関心を持っていると、ふと目に飛び込んでくることも多く、
一期一会のつもりで向き合いつつ、
タイトルや見出し、目次や序章、あとがきなどから、
自分がアウトプットしようとするものに相応しいかなど、
受け入れるのか、スルーするのかを直感で決断するしかありません。

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受け入れると決断したら、可能な限り全文に触れるつもりで、
一気呵成に読破していくことを目指して、
気になるところや学びになるところには、
マーカーを入れたり、付せんをつけたり、
後から読み返しやすいようにしておくのです。

できれば、結論や理由、根拠や背景などを自分の言葉でまとめてみたり、
何かに例えることができるのかを考えてみたり、
自分の知識や経験のフィルターを通しておけば、
アウトプットがしやすくなります。

インプットを収入、アウトプットを支出に例えるなら、
どうしても欲しいものがあって、支出をしたくても、
それに見合う収入がなければ、無い袖は振れませんので、
アウトプットに必要なインプットを工面していくことを基本に、
収入のなかから貯蓄しておくことで余裕が生まれるように、
インプットの引き出しは増やしておくに越したことはありません。

次回は、「アウトプット」について考えていきたいと思います。

2020年7月15日(水)
金融リテラシー

本日は、「金融リテラシー」というテーマでお話したいと思います。

最近は、一部の学校で金融教育を行うところもあるようですが、 
大多数の学校ではそこまで手が回らず、教材も教育者も少なく、
お金の稼ぎ方、使い方、貯め方、守り方、増やし方等の、
金融リテラシーを身につける機会は、ほとんどないのが現状です。

これまでの教育は、読み書き等を学び、
知識や情報を活用するためのリテラシーを身につけることで、
将来に向けての職業能力を高め、労働等の収入を得られるまでの
土台を築くことに重きをおいているのです。

そうなると、金融リテラシーを身につけることは、
学校以外の家庭等に委ねられているようなものとなりますが、
教育するのかしないのか、
するとしても考え方も教え方も千差万別となり、
身につけた人とそうではない人との間には、 
大きな格差が生じてしまうのです。

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金融リテラシーとは、一般的には労働等で得た収入を
いかに使い、守り、残し、増やしていけるかの知識を身につけ、
その知識を実践活用できる能力ですから、
理想を言えば、労働等の収入を得るまでに、
身につけておきたいところです。

しかしながら、これまで身につけてこなかったのだとすれば、
そのことに気づいた時点から、つまりは今から、
身につけていくことが一番の早道になるのも事実です。

リテラシー全般に言えることは、
知識として知ることも大切ですが、より大切なことは、
知ったことを活用できる力となりますので、
知識を吸収するインプットばかりに時間と労力を使うのではなく、
学んだことをアウトプットしていくことを意識しながら、
良質なインプットと実践的なアウトプットのバランスを
重視していく必要があることです。

次回は、「インプット」について考えていきたいと思います。

2020年7月8日(水)
不労収入

本日は、「不労収入」というテーマでお話したいと思います。

不労収入とは、働かずに得られる多種多様な収入のことで、
時間を切り売りする労働や自らが直接関わる事業とは違い、
自由な時間を過ごしながらでも、
お金の成る木から定期的にお金を収穫し続けるとともに、
お金の成る木を増やしていくことで、
お金に困らない生き方のベースになるものです。

元気で働き続けられるのであれば、それに越したことはありませんが、
人生には様々なリスクが潜んでいて、
何らかの事情で働けなくなるという可能性、リスクもありますので、
働けなくなっても、それなりの不労収入が安定的に得られれば、
自分や家族の生活を守るとともに、
豊かな暮らしの基盤づくりにもつながります。

働けなくなった時に、公的な保障、セーフティネットに頼りつつ、
プラスアルファとしての私的保険でカバーするという考え方もありますが、
リスクを負った場合の一方向だけの保険となりますので、
リスクを負っても負わなくても、プラスに機能する不労収入は、
心強い味方となるのみならず、人生の選択肢を広げてくれるはずです。

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基本的には、労働による給与収入や、事業収入等の収入を増やすか、
支出をできるだけ減らすかにより、貯蓄を増やす習慣をつけ、
お金の成る木を手に入れるためのタネ銭をつくり、
無理なく、小さく始めてみるのが無難です。

小さな雪のだんごを転がしながら、雪だるまを作るかのように、
タネ銭ができるたびに買い増ししていくイメージで、
収入アップや支出削減、貯蓄増大からのタネ銭づくり、
そして資産購入の循環を継続することにより、
徐々にお金の成る木を育て、増やしていけばいいだけです。

結局は、やろうと思う意志をもって、一歩を踏み出し、
習慣化させ、行動し続けられるかどうかなのですが、
「言うは易く行うは難し」を盾に、
「働かざる者食うべからず」的な生真面目なDNAが、
金融リテラシーから目をそむけさせようとするかの如く、
一歩の距離に大きな差をもたらしているようです。

次回は、「金融リテラシー」について考えていきたいと思います。

2020年7月1日(水)
自分年金

本日は、「自分年金」というテーマでお話したいと思います。

年金とは、一定期間ごとにお金を受け取れる性質のものを指しますが、
代表的なものとしては、公的年金とか私的年金など、
どちらかというと、老後に受け取れるものを指すことが多いようです。

私たち人間がこの世に生を享け、生きていくうえにおいては、
衣食住をはじめとする生活必需品を得たり、教育を受けたり、
スポーツや芸術、趣味を楽しんだりするにも、
どうしてもお金というものが必要となります。

基本的には、自分や家族が生きていくために必要なお金は、
自分や家族が稼いでいく必要があり、労働力を提供して対価を得たり、
自ら事業を起こして収入を得たり、固定資産を他人に貸して賃借料を得たり、
金融資産を保有することで配当金や利子を得たりすることによって、
定期的にお金が得られるようにして生活しているはずですので、
既に自分年金で暮らしているということが言えるのです。

つまり、今の収入そのものが自分年金なのですから、
この自分年金を増やしていくことができれば、
お金の不安のない生活や豊かな暮らしができるのです。

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自分年金を増やしていくには、様々な方法や選択肢があり、
手に職をつけることも、知識や教養を身につけることも、
仕事の能力を高めていくことも、資産を手に入れていくことも、
要するに収入に跳ね返ってくるものの価値を高めるとか、量を増やすとか、
自分次第でいかようにもなりますが、行動するかしないかで、
大きな差が出てしまうことになるのです。

また、いくら収入が増えても、それ以上の支出をしてしまうと
逆にお金が減っていくことになりますので、
収入の範囲内で支出を抑えるのはもちろん、
収入の一定割合を着実に貯蓄に回しておき、更には貯蓄の一部を、
ほっといてもお金を生み出してくれるような資産に回していくことが、
更なる自分年金づくりにもなります。

今のようなご時世では、収入の柱を一つだけにしておくこと自体が、
リスクになり兼ねませんし、一つの柱が折れてしまうと、
路頭に迷うことになってしまいますので、
ほっといてもお金を生み出してくれる不労収入の柱を立てていくことで、
リスクを減らすことになり、お金の不安をなくし、
自由で豊かな暮らしを手に入れることにつながり、
自分年金づくりの醍醐味となるはずです。

次回は、「不労収入」について考えていきたいと思います。

2020年6月24日(水)
魚の取り方

本日は、「魚の取り方」というテーマでお話したいと思います。

人に魚を与えるだけですと、食べてしまえばなくなるため、
相手はまた魚を与えてもらおうとすることになりますが、
魚の取り方を教えておけば、
自分で魚を取ることができるようになるため、
食べていくのに困らなくなるという意味の格言があります。

教育の世界、教える立場で仕事をしている人たちは、
答えをすぐに教えるのではなく、答えを導くための考え方や、
答えを見つけることの楽しさを身につけてもらえるよう、
学ぶ意欲を引き出して、学んだことを実践させながら、
失敗から学び、学ぶことが成長につながり、
知っていることと知らないことには、
大きな差があることを実感してもらうために、
同じような言葉を用いたりしています。

一方、投資など金融の世界においては、
おすすめ商品を目の前にぶら下げられるなど、
魚を与えられるような場面が非常に多く、
自己責任とはいえ、初心者にとっては、
つい飛びついてしまいたくなるように仕向けられると、
なかなか断るのも難しいものです。

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なぜその商品がおすすめなのか、
その根拠や理由を納得したうえであればいいのですが、
そうではなく、冷静に考える暇も与えられないままお金をつぎ込み、
期待通りの結果が得られればまだマシですが、
期待外れの結果となってしまっても自己責任で、
ギャンブルと投資の違いを学んでおけば起こり得ないことが、
この業界では日常茶飯事であるとするならば、
FPの出番はまだまだあるような気がします。

ギャンブルは、一攫千金、一発逆転を狙うような、
確率的には相当低いけれども、当たれば相当大きなものが得られ、
夢やロマンと重ねることで、
確率の低さや手数料の高さを忘れさせてしまうようなもので、
こんないい商品がありますよ的な、商品と絡めやすくなり、
魚を与え続けることとなります。

投資は、商品選択も重要な位置づけにはなりますが、
長い目で見た資産形成とか、豊かな暮らしを視野に入れますので、
収入と支出のバランスから、より多くの貯蓄を生み出し、
投資に一歩踏み出すために、働き方とか家族の生き方など、
生活全体を見直しながら最適な選択を見つけようとする
長期的、計画的な考え方や行動をいいますので、
金融商品のみならず、自己投資とか、自分年金づくりも含めた、
魚の取り方を学ぶものになるのです。

次回は、「自分年金」について考えていきたいと思います。

2020年6月17日(水)
微調整

本日は、「微調整」というテーマでお話したいと思います。

今や仕事でも必須アイテムのスマートフォンですが、
これまでに小さな改善、微調整を何度も繰り返し、
より使いやすく、便利になり、
持って出るのを忘れると大変なレベルになっています。

微調整とは、部分的に小規模な変更を施すことで、
ちょっとした使い勝手や、機能の不具合を改善したり、
実際に使ってみて気になるところや、
不便なところを解消するための小さな改善、
小さな改良を行うことを言います。

ものづくりの世界では、小さな改善の繰り返し、
微調整の積み重ねが、より便利でより快適な生活につながるため、
お客様の声に耳を傾けながら、試行錯誤が行われており、
作る側の発想や創意工夫をもとにした商品開発と、
使う側のこんな商品が欲しいとか、こんな不便を解消して欲しいという
ニーズをマッチングさせながら、試作品をつくり、実際に使ってみて、
改善や微調整をしながら、よりよいものに仕上げていきますので、
ニーズを的確にとらえ、そのニーズを具現化させることで、
双方に利益が生じることになります。

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ところが、ことお金のビジネスになると、
商品を売る側と商品を買う側で、
利益相反が起こりかねない面があります。

最近、様々なメディアでもよく言われるようになったのが、
「お金のプロの話を信じてはいけない」というもの。

一応、その商品を売ることで手数料を得るプロの場合、
という補足はつくものの、金融機関の職員や、
私たちFPもその矛先に含まれることが多く、厳しい目に晒されながら、
ビジネスせざるを得ない場面があるのです。

ですから、FPとしては、商品販売には関わらず、
商品の選択基準や考え方を伝え、PDCAをフォローする立場で、
FPの意見を鵜呑みにしてもらうのではなく、
あくまでも多様な選択肢を提示するとともに、
自分で計画から実行、評価、改善を行えるようにサポートし、
自ら一歩を踏み出し、改善、微調整を加えられるよう、
自分に合ったやり方を身につけてもらうこと、魚を与えるのではなく、
魚の取り方を伝えるスタンスをとるべきなのです。

次回は、「魚の取り方」について考えていきたいと思います。

2020年6月10日(水)
余裕

本日は、「余裕」というテーマでお話したいと思います。

時間や心、お金なども、余裕をもっていることが理想ですが、
現実の生活のなかでは、余裕を持てないことも多いものです。

例えば、待ち合わせの約束がある場合に、
時間に余裕をもって早めに出発しようと思っていても、
急な電話が入ってきてしまったり、
早めに出たとしても、忘れ物をして取りに帰ることになったり、
外的要因もあれば、内的要因もあり、様々な事情やトラブルなどにより、
時間の余裕が失われることは日常茶飯事です。

時間の余裕が失われると、心の余裕も失われ、
慌てたり、焦ったり、場合によっては、時間を取り戻すために、
余計な出費が伴い、お金の余裕にも影響することがあります。

目先のことですら余裕を持とうと思っていても、
予定外、想定外のことに遭遇した途端、
余裕から切迫に反転しかねませんので、
ある程度の幅や複数の選択肢を持っておきたいものです。

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人生100年時代を迎えていくにあたり、
FPとしては、お金の専門家として、
お金に不安のない老後、お金に困らない人生をサポートするために、
予測困難な長い時間と向き合いながら、
計画的にお金の余裕を生み出すための知恵や工夫が求められます。

変化の激しい時代についていくだけでも大変ななか、
天災などの自然災害や、今回経験したような感染症の蔓延など、
想定外の出来事へも備えが必要であることを実感し、
仕事にしても、家庭にしても、健康状態にしても、
昨日までの状況が一変する可能性がある以上、
様々なパターンで余裕を生み出す手段や方法を
検討しておくにこしたことはありません。

選択肢は無限にあり、手段や方法は様々ですが、
まずは時間と心の余裕をつくって、
どのような未来を迎えたいのかを思い描き、
お金の余裕を持つのだと決心、決意をし、
とにかく一歩を踏み出す、行動してみることが大切で、
あとは踏み出してから微調整していけばいいのです。

次回は、「微調整」について考えていきたいと思います。

2020年6月3日(水)
何もしない

本日は、「何もしない」というテーマでお話したいと思います。

「休むも相場」という言葉がありますが、
一旦利益を確定したり、損切りしたあと、すぐさまポジションを持たず、
相場から離れて、次の機会を待つことを言います。

ただ、スマホやパソコンで気軽に売買ができる今のご時世では、
ついつい相場を見てしまい、
タッチするだけ、クリックするだけで取引ができるため、
何もしないという選択を難しくさせてしまうのです。

ですから、相場を見ないということが一番なのですが、
「損切り」と同様、わかっていてもなかなかできないところに、
相場の難しさ、何もしないことの難しさがあるようです。

取引機会が多くなればなるほど、損失する可能性は高まり、
余計なリスクを抱えることになりかねませんので、
投資のプロやデイトレーダーを目指すのではない限り、
ほとんど相場も見ない、ほったらかしにできる方法で、
投資をすることが賢明です。

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一方、人生100年時代に備えて、将来の自分のための年金、
自分年金とか、私的年金を準備しておくことの重要性を学んだとしても、
それをすぐに行動に移せる人は、極めて少なく、
結果的に「何もしない」という選択をすることで、
老後の準備額に大差がつくというリスクを抱える可能性があります。

緊急性がなく、将来予測が立てにくく、
今すぐに受給できるものでもないため、
早ければ早いほど時間を味方につけることができるとか、
税制面でのメリットを確実に享受できるとわかっていても、
何もしないという選択をしてしまう傾向があるのです。

日々相場に関わっている人にとっては、何もしないことが難しく、
投資に踏み出していない人にとっては、何もしないほうが簡単なのですが、
何もしないことの結末を想像してみることで、
ブレーキとアクセルを使い分ける必要があるのかも知れません。

急ブレーキや急アクセルを踏まずに済むよう、
目の前だけではなく、周囲や少し先にも目を配り、
余裕をもってコントロールしていきたいものです。

次回は、「余裕」について考えていきたいと思います。

2020年5月27日(水)
試行錯誤

本日は、「試行錯誤」というテーマでお話したいと思います。

とりあえず自粛明けを迎えることができ、
ようやく日常を取り戻そうと、動き始めたばかりですが、
コロナ禍がもたらした新しい働き方や生き方を終わりにして、
すっかり元に戻すという風にはならない気がします。

緊急事態宣言をはじめて経験し、国も会社も前例がないなかで、
試行錯誤や暗中模索しながら、様々な意見や批判を受けつつ、
悪戦苦闘のうえ、ようやく少し落ち着きを見せてきたに過ぎない段階ですが、
新しい働き方や生き方をインストールしたみたいなものですので、
ここで再起動することにより、これからは新しい働き方や生き方をメインとして、
更に試行錯誤を繰り返していくしかないのだと思います。

経済的には、特別定額給付金や持続化給付金をはじめ、
雇用調整助成金や特別貸付など、事業や生活を支えるために、
様々な支援制度が用意されていますので、
活用できるものは有効活用していけばいいのです。

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FPとしては、お金の専門家として、
最新の金融や税制、社会保障等の制度を把握し、
公助、自助ともに理解したうえで、そのバランスや組み合わせなど、
試行錯誤を重ねながら研究しておきたいものです。

ただ、公助も自助も、時代とともに変遷を繰り返していきますので、
時代の流れも意識しながら、変わることを前提にアンテナを張り、
役立つ情報を収集しつつ、収集するだけではなく、
自らの言葉で発信していけるように準備しておくことも大切です。

今のような緊急事態や変化を求められる時代において、
最も避けなければならないことは、
これまでの働き方や生き方にこだわり、変わろうとしないことや、
活用できるものを活用しないなど、何もしないことなのです。

次回は、「何もしない」について考えていきたいと思います。

2020年5月20日(水)
スイッチ

本日は、「スイッチ」というテーマでお話したいと思います。

自粛生活や在宅勤務が続くなか、これまで後回しになりがちだった、
身の回りの整理や整頓、断捨離に目が向くようになり、
働き方改革をすすめざるを得なくなったことは、
コロナ禍が一つのスイッチとなったことは否めません。

スイッチとは、切り替えを行う技術や装置、その行為のことですが、
ONとOFFを切りかえたり、進む方向を切りかえるなどの意味があります。

これまで時間に追われて、緊急性がないために、
なかなか取り組めなかったスイッチOFFの状態から、ONになることで、
ようやく取り組むことができるようになったり、
これまでの生き方や働き方の方向性が、スイッチ一つで、
これまでとは違った方向に切りかえることができたり、
変化のためのきっかけにもつながるのです。

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人々の生き方や働き方が変化するスイッチが入ってしまった以上、
FPとしても、変化に応じた生き方や働き方を模索しながら、
これまで学んできた英知をフル活用していくことが求められる気がします。

これからの人生100年時代を生き抜くためには、
お金の問題は、避けることができない重要なテーマであり、
そのテーマを専門的に学び、知恵を活用し、適切なアドバイスができるのは、
FPをおいて他にはいないはずであるとの自覚と使命感をもって、
自分自身のやる気スイッチをONにすべき時ではないでしょうか。

国に頼らず、会社に頼らずとも、自分や家族がお金の不安なく、
自由で生きがいのある人生を歩んでいけるような模範になりたいものですし、
そのためのノウハウを身につけ、再現性のある実践的アドバイスができるよう、
試行錯誤していきたいものです。

次回は、「試行錯誤」について考えていきたいと思います。

2020年5月13日(水)
奮い立たせる

本日は、「奮い立たせる」というテーマでお話したいと思います。

アフターコロナという言葉をよく目にするようになりましたが、
ビフォーコロナの世界や社会、経済に戻ることではなく、
コロナという地球規模での危機をくぐり抜けつつある経験を踏まえ、
これまでとは全く違った社会のあり方が模索されようとしています。

今まで当たり前のようにやってきた仕事のやり方やライフスタイルなどが、
これからは通用しなくなったり、やり方を変えざるを得なくなったり、
大きな変化を求められることになるのでしょうが、
自粛自粛で仕事も生活も閉塞感に苛まれるなかでは、
一筋縄ではいかない気がします。

それでも、危機の最中にある時代や社会の流れは、
望むと望まざるとにかかわらず、変化に舵を切りつつありますので、
変化に対応すべく、自らを奮い立たせていくしかないのかも知れません。

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「奮い立たせる」とは、一般的には、
勇気を出すとか、勇気をふり絞るとか、自分自身を鼓舞するとか、
臆病な心に打ち克とうとするような意味で用いられますので、
どうしても、自分自身の弱い心とか逃げたい気持ちを封じて、
無理矢理にでも行動しようとするようなイメージがありますが、
本当の自分の心とか気持ちに逆らったところで、
自らを奮い立たせることができるとは思えません。

自らを奮い立たせるには、本当の自分の心とか気持ちに向き合って、
自らの理想とかあるべき姿、ありたい姿をありありとイメージして、
本当に自分が成し遂げたいことに取り組もうとしているのか、
初心に返って立ち止まり、これまでを振り返り、
軌道修正すべき点がないかどうかを自らに問いかけ、
ありのままの自分を見つめることが先決です。

そのうえで、自らの理想に向かって、今為すべきこと、
準備しておくべきことに集中して取り組んでいこうとする姿勢が、
自らのやる気スイッチをONにし、心に火をつけていくこととなり、
気がつけば、変化にも対応してしまっている状態になるのです。

次回は、「スイッチ」について考えていきたいと思います。

2020年5月6日(水)
自立心

本日は、「自立心」というテーマでお話したいと思います。

今のようなご時世においては、人との接触を避ける必要があり、
FPに限らず、様々な分野で仕事のあり方の見直しを迫られています。

ようやく大企業で踏み出した矢先の働き方改革も、
中小企業にまで、一気に実行せざるを得ない状況に追い込まれ、
一人一人が与えられた職務を遂行するための場所や時間の制約が取り払われ、
自立心が強く求められる時代に切り替わりつつあります。

ただ、仕事のあり方を問う前に、仕事自体が減ったりストップし、
売上や収入も減少するなかで、固定的な経費や人件費をはじめ、
水道光熱費や通信費など、様々な支出のほうは、
そう簡単に減らしたりストップできる訳ではありませんので、
存続にかかわる危機的状況をいかに回避するかが先決です。

また、家庭生活においては、テレワークや時短勤務などにより、
収入が減少傾向にあるなか、家賃やローンの支払いをはじめ、
食費や水道光熱費など、様々な支出は増加傾向にあるなかでは、
生活自体にも支障が出てくるのは、時間の問題となってまいります。

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このような事態を想定した備えをしていたとしても、
先行きが見えないなかでは、将来への不安がつのるばかりですが、
こういう危機的な状況のなかにこそ、
お金の専門家であるFPの出番が望まれるようにならねばなりません。

国や自治体等が提供する様々な金融的な支援策を熟知し、
タイムリーに情報提供を行い、リモート的に実行の援助を行いつつ、
給付金や助成金を受給できるものは受給できる環境整備を支援したり、
収入の柱を増やしたり、不労所得を得たりするための知恵や情報をもとに、
自立心を促しつつ、お金に関する不安を少しでも払拭できるよう、
FPが最前線に立って活躍すべき時なのです。

ですから、自分の会社や生活のことだけでも大変な状況ではありますが、
自立心を奮い立たせて、今の自分ができることは何かを考え、
目の前の支援が必要と思われる方々に、
誠心誠意できることをしていきたいものです。

次回は、「奮い立たせる」について考えていきたいと思います。

2020年4月29日(水)
身の丈

本日は、「身の丈」というテーマでお話したいと思います。

以前、父がほとんどはかずに持っていたスラックスをもらい、
ウェストのサイズを大幅に直してもらったのですが、
ウェストだけを直しても、全体の太さとのバランスが合わず、
結局タンスの肥やしにしてしまいました。

特にスーツなどビジネスの場面で身に着けるものは、
少しでもサイズが違うと、見た目の違和感はもとより、
着心地にも影響しますので、
身の丈に合ったものを選んで身に着けたいものです。

そのためには、まず自分の身の丈を知っておく必要があり、
既製品で自分にぴったりのサイズがあればいいのですが、
もしもない場合には、オーダーメイドで作ってもらうか、
近いサイズのものをお直ししてもらうことになります。

オーダーメイドにすると、自分サイズのオリジナル意識が、
既製品に比べて、心なしか大事に取り扱う傾向があり、愛着がわき、
ここぞという時の勝負服や特別なものに仕立て上げたくなりがちです。

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身の丈とは、「身長」や「背丈」という意味のほか、
「ふさわしく十分な程度」とか「分相応」という意味もあります。

FPとして、お金に関する相談に乗ったり、アドバイスをする場合、
「身の丈」を把握することは、かなり重要になり、
一般的には「入るを量って出ずるを制する」と言われるように、
収入額をきちんと把握したうえで、それに見合う支出をしていくことが、
基本的な考え方となります。

様々な夢や目標の実現をサポートしていくには、
現実的な、お金の問題をクリアしていく必要がありますが、
身の丈を知るために、あらゆる観点から現状を把握し、
現状を数値化、見える化することによって、
収入と支出のバランスをコントロールできるよう、
身の丈に合った手段や方法を提案し、計画的な実行を援助し、
定期的な見直しも含めた唯一無二のオーダーメイドが理想です。

ただ、今のようなご時世に遭遇してしまいますと、
夢や目標への道筋が、根底から覆されてしまうこともあり得ますので、
国や会社が補償してくれることに期待するばかりではなく、
身の丈のなかでも、身を守る備えをしておき、
たとえ収入が途絶えたとしても、3ヶ月から6ヶ月程度は、
生きていけるだけの流動性資産や不労所得を確保しておくなど、
自分の身は自分で守るというスタンス、
自立心が身を助けてくれるのかも知れません。

次回は、「自立心」について考えていきたいと思います。

2020年4月24日(金)
盗む

本日は、「盗む」というテーマでお話したいと思います。

「仕事は盗むもの」と、よく言われたものですが、
ここで言う「盗む」とは、他人の仕事を奪い取るということではなく、
仕事のやり方とか優れた技術を見習って、
自分のものにすることを言います。

単なる模倣やコピーのような、表面的に見習うことではなく、
その背景とか根本にある、考え方や本質、真髄に迫り、
自らが持つ技術や経験をも重ね合わせたうえで、
新たな付加価値を生み出していくこととも言えます。

ですから、全く同じやり方である必要はなく、
自分の身の丈に合わせたやり方、
自分仕様にしていけばいいのです。

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FPは、お金の専門家と言われていますので、
いかに「お金」に不安のない生活を実現させるかの知識や情報を学び、
その知識や情報を駆使した知恵(アイデア)をもとに、
個々の状況に応じた具体的なアドバイスができることが求められます。

ただ、自分自身の知識や情報、技術や経験が少ない場合には、
既に成果を出している諸先輩方を見習うしかありませんので、
よくよく観察して、盗めるところは盗んでみるのです。

そして、再現性があるものなのかを試しながら、
身の丈に合わせてカスタマイズしていくことで、
オリジナルなものにしてしまうのです。

次回は、「身の丈」について考えていきたいと思います。

2020年4月15日(水)
落ち

本日は、「落ち」というテーマでお話したいと思います。

「落ち」とは、話などの結末を落ち着かせることで、
滑稽なはなしで聴衆を笑わせて、終りに落ちをつける「落語」は、
「落とし咄(ばなし)」とも言われ、
凝った衣装や大掛かりな舞台装置も使わず、
演じ手の話芸と聴衆の想像力で成り立つ、日本の大衆芸能の一つです。

はなしの構成は、マクラ、本題、落ち(「サゲ」とも言う)となっていて、
いきなり本題に入らず、マクラでは本題に入るための流れをつくったり、
本題で扱うネタを理解しやすくするための予備知識をちりばめたり、
落ちへの伏線を張ったりしつつ、本題への興味関心を引く役割を持たせます。

本題では、粗忽話(失敗談等)、長屋話(近所話等)、艶話(色恋話等)など、
人々の日常生活を登場人物の会話をもとに展開していき、
聞いている人の頭の中に情景を思い浮かび上がらせながら、
話の結末に向けて、想像力をかきたてていきます。

そして、最後に話を締めくくり、はなしを落ち着かせるために、
想像とは裏腹に、意表を突くことで、笑いを伴う結末にもっていく訳ですが、
同じネタで同じ落ちを話したとしても、それを演じる咄家によって、
表情や口調、仕草、間合いなどが全然違うため、
はなしのネタさえ覚えれば落ちをつけられるというものでもないようです。

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FPとして、お金に関する幅広い分野の知識や情報をもとに、
相談に乗ったり、執筆や講演をする場合においても、
伝えるべき情報(ネタ)が同じものであったとしても、
それを伝える人の伝え方によって、相手の理解度や納得度には、
大きな差が出てしまいます。

たとえ、幅広い知識や情報量、経験が豊富にあっても、
それを伝える順序や話し方、表情や仕草などによって、
伝えたいことが、全く相手に伝わらなかったり、
伝わる人とそうでない人に分かれてしまったり、
一筋縄ではいかないのです。

ですから、大衆芸能である話芸、落ちの文化にも触れつつ、
話しの構成や組み立てはもとより、表情や仕草、間合いの取り方、
結末である落ちに向けての伏線のはり方(フリ)など、
マクラである導入から本題に関わる失敗談、近所話、色恋話など
日常生活の些細な出来事や経験をネタとして、
リアルな会話に落とし込み、情景描写ができるように、
話芸のプロから、その技を盗むつもりが、
いつも話に引き込まれ、その視点を盗まれている気がします。

次回は、「盗む」について考えていきたいと思います。

2020年4月8日(水)
察する

本日は、「察する」というテーマでお話したいと思います。

日本は「察する文化」の国とよく言われ、
言葉には出さなくても阿吽の呼吸で、
相手の気持ちや望んでいることを理解し、
先回りして行動する気配りや心遣いをしつつも、
見返りを求めず、相手に喜んでもらおうとする、
「おもてなし」の心を形にあらわす文化があります。

ですから、空気を読むとか、気を利かせるとか、
相手の行動や仕草、表情などから察して、
自らの行動や言動、振る舞いを相手に合わせようとしたり、
相手の期待を上回ろうとしたりする傾向があります。

そうした察する文化を根底に、モノづくり大国が支えられ、
かゆいところに手の届くような数々の優れた製品を生み出し、
サービスを超えた、おもてなしの精神が根付いているのです。

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FPとして日々最新の知識や情報を収集整理して、
専門的な難しい知識を経験というフィルターを通して知恵に変換し、
人に分かり易く伝えるために創意工夫を重ね、
技術を施してノウハウにまで仕上げるにも、
相手のことを察するところからはじまり、
その根底には、サービス精神やおもてなしの心が必要です。

最近ではインターネットが普及して、
誰もが気軽に情報収集や発信ができるようになり、
専門的な知識や情報、様々なノウハウまでもが、
サイトや動画で無料公開されているなかでは、
教科書に書いてあることや、ネットで公開されているような情報を
少し加工して情報提供するぐらいのことでは、
付加価値として受け入れられることはなく、
大多数の中に埋もれるに過ぎないのです。

そこから一歩抜け出すには、察する力、おもてなしの心をもって、
相手が何を知りたいのか、何が必要なのか、何を求めているのかを
よく観察したり、推察したりしながらも、
相手の想定や期待に応えようとするだけではなく、
意表を突くような、「落ち」をつけることができれば、
他では得られないオリジナルな情報、独自性のある情報として、
インパクトを与えられる気がします。

ですから、相談に乗るにも、話をするにも、
まずは相手のことを「察する」ことで、
相手に合わせた「つかみ」を用意しておき、聞く耳をもってもらい、
その流れから、自然にストーリーを展開させ、
その中で相手には結論を想定してもらいながら、
最後にその想定を裏切り、意表を突いた「落ち」をつけることで、
話をまとめ、なるほどと唸らせられるのが理想で、
「落ちの文化」も理解しておくことが、役立つのかも知れません。

次回は、「落ち」について考えていきたいと思います。

2020年4月1日(水)
変換

本日は、「変換」というテーマでお話したいと思います。

今では当たり前になっている「仮名漢字変換」機能ですが、
例えば、スマホやパソコンで「へんかん」と入力しますと、
「変換」「返還」「ヘンカン」などの変換候補が表示され、
候補の中から自分が使用したい文字を選択することができ、
よく変換する候補が優先して表示されるように配慮してくれます。

この仮名漢字変換機能は、40年ほど前には、
当時の最先端AI(人工知能)だったようですが、
今では一文字入れただけで、最近使用した文章を再利用できるように、
変換候補に表示してくれたり、文字を入力しなくても、
話しかけるだけで、文字にしてくれたり、
使えば使うほど、使う人に合わせて、
最適化されていく学習機能を備えるほどまでに進化しています。

ですから、単なる文字の変換にとどまらず、
入力の手間を省いてくれるとともに、人の知能の一部を機械が補い、
「一を聞いて十を知る」的な変換をしてくれるのです。

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FPとして、幅広い分野の知識や情報を日々収集整理し、
いつでも引き出せるようポイントをつかむように心がけていても、
そのような知識や情報を使う場面がなければ、
宝の持ち腐れ、猫に小判になってしまいます。

ですから、自ら意識して使う場面をつくるために、
知ったことをすぐに行動に結びつけてみることが大切で、
行動、体験を通して得た視点や気づき、学び、感情こそが、
単なる知識や情報を生きた自分だけの知恵や、
役立つ情報に変換してくれるのです。

そして、蓄積されていく変換候補は、
アウトプットする相手に合わせたピンポイント情報であればあるほど、
相手に喜ばれることになるはずですので、
AIのように使えば使うほど進化していくみたいに、
使う人の立場に立って最適化された変換ができるよう、
相手を知るための視点を持ちつつ、一を聞いて十を知るかのように、
相手の知りたいことや気持ちとか感情を
察することができるようになりたいものです。

次回は、「察する」について考えていきたいと思います。

2020年3月25日(水)
自動的

本日は、「自動的」というテーマでお話したいと思います。

このメルマガは、水曜日の午前10時になると、
自動的に一斉送信されるように、予め送信予約をしておりますので、
毎週ほぼ同じ時刻に届いていると思います。

予約の設定自体は手作業となりますので、
予約まで自動的にできる訳ではありませんが、
定期送信するための予約をし忘れないように、
送信予約をしたら、そのままスマホのカレンダーアプリを開き、
翌週分の記事を作成する日時を決めてしまい、必ず登録し、
それとは別に繰り返し設定の機能を併用して、
毎週自動的に通知画面が出るように、ダブルで通知設定しています。

そして、通知画面を確認したら、緊急の用事がない限りは、
たとえタイトルだけとか、キーワードだけでも、まず着手し、
どうしても着手できない場合は、再度通知設定を行うことで、
後回しにしたり、忘れてしまったりしても、
自動的に知らせてくれるようにしています。

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FPとして、やるべき仕事や頼まれる仕事など、様々な仕事を抱え、
それぞれに納期や締切がバラバラにあり、
そのうえで、最新の知識や情報にもアンテナを立てながら、
知識のブラッシュアップをしていくには、
強制的に時間をつくり、やらざるを得ない仕掛けをしておくことで、
意識しなくても、自動的に取り組むしかなくなるのです。

ある程度勤務時間が決められている勤務FPであれば、
ONとOFFのメリハリもあり、例えば通勤時間や休日等を活用して、
知識のブラッシュアップができるかも知れませんが、
独立FPの場合、ONとOFFの境目がはっきりせず、
差し迫った仕事から優先的に取り組んでいても、
次々と差し迫ったものに追われるうちに、
緊急性のない知識のブラッシュアップには、
なかなか意識を向けられないのです。

ですから、自動的に取り組まざるを得ない仕掛けを考えて、
例えば、この移動時間の時には、このテーマを中心とした本を読むとか、
毎日メールで届く問題に目を通して答えを考えてみるとか、
ゲーム感覚で気軽に取り組めるようにしておくだけでも、
知識や情報は得られるものです。

ただ、その得た知識や情報を自動的に集めるだけでは、
単なる文字や数字情報に過ぎず、百科事典みたいなものとなり、
膨大な情報量を蓄積できたとしても、使い方がわからなければ、
宝の持ち腐れになりかねませんので、
そこに自分の視点や感性を加え、経験を通した命を吹き込むことで、
知恵となり、生きた役立つ情報に変換させていくことが大切なのです。

次回は、「変換」について考えていきたいと思います。

2020年3月18日(水)
仕掛け

本日は、「仕掛け」というテーマでお話したいと思います。

日米が協調して金融緩和政策を打ち出しましたが、
NYダウは一晩で3,000ドルもの下落をするなど、
コロナショックは、まだまだ収束の目処も立たず、
今後の見通しを立てるのも困難な状況ですが、
買いポジションを整理して、売り仕掛けをしていた人は、
このような金融恐慌的な情勢の中においても、
粛々とルールに従い、損失回避や利益確定をしているはずです。

経済も株価なども、右肩上がりに上がるという
イメージを持ちたいものではありますが、
長期的に見れば、右肩上がりになっていたとしても、
短期的には、これまでに何度も恐慌的な下落に見舞われてきましたので、
日頃から冷静に対策を考え、
どちらに転んでも利益が得られるような仕掛けをしていれば、
恐れることも不安になることもなく、
ただ、自分の仕掛けたルール通りに決済するだけであり、
それができるのは、プロトレーダーだけなのかも知れませんが、
プロの手法には感情を切り離して考えるための工夫がされている気がします。

仕掛けとは、やりかけという意味もありますが、
働きかけること、仕組みをつくること、装置、からくりなど、
前もって、こうなればこうする、こういう時はこういう対処をするなど、
感情に左右されてしまう余地をつくらずに、
自動的、強制的に動かす仕組みをつくることでもあります。

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投資で言えば、利益が目標額に達すると、
自動的に決済されるような注文を出しておくとか、
買いポジションが意に反して下落方向に行くような場合には、
同銘柄の売りポジションを組み合わせることで損失を回避したり、
利益に変えられるようにしたり、上がっても下がっても、
利益が出る組み合わせで決済できるような仕掛けをしておくことで、
値動きに一喜一憂する必要がなくなるのです。

人間には感情があり、特に損失を被ることに対する感情は、
同額の利益を得ることと比較すると、
数倍の痛みを感じると言われていますので、
なかなか自分で損失を確定させることは難しいものです。

ですから、自動的、強制的に決済できるよう、
ルールを決めて、感情に左右されないように、
この金額になればこのポジションを決済するなどと、
先に注文を出す仕掛けをしておけば、
値動きをいちいちチェックする必要もなく、
どういう仕掛けをすれば利益決済できるかを考えるだけでいいのです。

これは投資に限らず、幅広い分野の知識や情報を収集する場合も同様、
自分の専門分野以外の知識や情報を
アップデートしておく必要性を頭ではわかっていても、
日々の仕事や生活に追われていると、
自分で時間をつくって学ぶことはなかなかできないものですので、
そうせざるを得ない仕掛けをしておくことで、
自動的に学ぶしかなくなるのです。

次回は、「自動的」について考えていきたいと思います。

2020年3月11日(水)
ポイント

本日は、「ポイント」というテーマでお話したいと思います。

最近はお店でもネットでも何か買い物をする際に、
ポイントを獲得したり、利用したり、
あらゆるところでポイントが登場して参ります。

昔なら、会員カードにスタンプを押してもらい、
スタンプの数に応じていくらかの割引をしてもらえたり、
プレゼントがゲットできたりしていたものに似ています。

ただ、スタンプ式の場合、そのお店でしか通用しませんが、
最近のポイントは、共通ポイント方式が多いため、
同じポイント加盟店であれば、どこでも獲得や利用ができますので、
同じポイントが使えるところばかりを利用することで、
効率的にお小遣いを貯めていくような感覚でポイントが得られます。

ポイントとは、何かを購入の際の点数という意味もありますが、
点とか箇所、要点という意味もあり、
ポイントをつかむとか、ポイントをおさえるとか、
知識や情報の全容の中で、特に重要な部分とか、
要するにどういうことなのかを端的につかむことでもあります。

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FP業務に必要な知識や情報の分野は多岐に亘り、
専門分野については、特に深く理解しておく必要がありますが、
専門分野以外についても、無知である訳にはいきませんので、
せめて広く浅くポイントだけはつかんでおきたいものです。

ところが、幅広い分野の知識や情報を広く浅くおさえたつもりが、
日頃からほとんど専門分野以外の情報を使うことがないと、
時間の経過とともに、どんどん忘れていってしまいます。

これは、折角貯めたポイントを失効させてしまうようなもので、
非常にもったいないことになりますので、
自分が日頃からよく使う共通ポイントに交換しておくみたいに、
無駄なくポイントを活用できる仕掛けみたいなものがあれば、
ゲーム感覚で知識や情報を定着させるように仕向けることができ、
重宝するのです。

次回は、「仕掛け」について考えていきたいと思います。

2020年3月4日(水)
整理

本日は、「整理」というテーマでお話したいと思います。

このところ株式相場が大きく変動し、
買いポジションを整理せざるを得ないような、
歴史的な大幅下落にも見舞われ、
コロナショックとも言われておりますが、
ルールに従い、冷静に対処していきたいものです。

整理とは、不必要なものを取り除くとか、
乱れているものを整えることなどの意味がありますが、
買いポジションを整理するとは、
利益を生み出せなくなりそうな相場下降の局面において、
早めに取り除いておくことで、利益を現実のものとし、
損失を回避することでもあります。

その他、債務整理とか法的整理など、
整理することにより、本来あるべき姿に戻すために、
痛みを伴う改革を強制的に行うような意味でも使われています。

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FPにおける整理とは、内向きの整理と外向きの整理があり、
内向きとは、自分の仕事を遂行するうえにおける整理であり、
外向きとは、顧客に整理を促したり、そのお手伝いをすることです。

例えば、外向きの整理においては、
家計の無駄を明らかにして、不必要な支出を取り除くために、
必要な知識や情報を提供したり、試算表や計画表を作成したり、
その実行を確実に見届けるために寄り添うことですし、
知識や情報、ノウハウを整理して伝えることで、
あるべき理想の姿を追求していくことでもあります。

そのためには、日々内向きの整理をしておく必要があり、
巷にあふれる多種多様な情報のなかから、
顧客を想定して、仕事を遂行するうえで必要なものと、
不要なものを選別し、必要に応じていつでも引き出せるように、
ポイントをおさえておくことが大切です。

次回は、「ポイント」について考えていきたいと思います。

2020年2月26日(水)
引き出し

本日は、「引き出し」というテーマでお話したいと思います。

昭和世代には有名な一曲に、次のような歌詞の歌があります。

探しものは何ですか?見つけにくものですか?
カバンの中も、つくえの中も探したけれど見つからないのに
まだまだ探す気ですか?それより僕と踊りませんか?・・・

ある文具メーカーの調査によると、
ビジネスマンが探しものをしている時間は、
1年間で150時間になるとの結果があるそうですが、
1日8時間労働とするならば、年間で約19日間分に相当し、
週休2日制で年間260日働くとするならば、1日約35分間に相当します。

仕事に追われていると、書類やファイル、データを格納した媒体など、
ついつい机のうえに積み上げたまま放置してしまい、
とりあえずは引き出しの中にしまったとしても、どこに何を入れたのかは、
時間の経過とともに忘れ去ってしまいがちになります。

そして、いざ必要となってから、
書類の山を一つずつ確認する羽目になったり、
引き出しの中をすべて引っ張り出して探すことになったり、
収納や整理整頓に役立つはずの引き出しが、
使い方によっては、すぐにやるべきことを後回しにさせたり、
モノを探すための無駄な時間を生み出す元凶になり兼ねないのです。

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引き出しとは、モノを収納整理するものではありますが、
知識や知恵、情報、話題などのストックのことを
たとえた表現としても使われることがよくあります。

仕事に必要なことはもちろん、自分の趣味や関心のあること、
上司や部下、友人知人、家族などとの関係のなかで、
役立ちそうなことに日頃からアンテナを立てて、
自分のなかの引き出しに整理しておき、
必要なときに必要な知識や知恵、情報、話題などを
タイムリーに提供できるように心がけることは大切なことです。

しかしながら、あれもこれもと、
自分の中の引き出しに次々と知識や情報などを詰め込むばかりで、
いざ必要なときに、なかなか見つからずに引き出せないのであれば、
無駄な時間を費やすことになってしまうのです。

ですから、引き出しのなかには、多くのものを詰め込むことよりも、
たとえ情報量が少なかったとしても、
必要な時に、適切な情報を自分の言葉ですぐにでも引き出せるよう、
いかに整理しておけるのかが重要なポイントとなる気がします。

次回は、「整理」について考えていきたいと思います。

2020年2月19日(水)
感情の機微

本日は、「感情の機微」というテーマでお話したいと思います。

コロナウィルスの感染拡散が止まらず、
不安な感情に苛まれがちですが、
ウィルスというものに対処するには、
マスクの着用や手洗いうがいの励行に加え、
免疫力を保つように心がける必要があるようです。

免疫力を保つには、睡眠や栄養をしっかりととり、
ストレスを溜めないことが効果的と言われていますが、
感動することにより、免疫力の指標となるリンパ球数が
驚くほど増えるという医学的な測定結果もあるそうです。

仕事や日常生活に追われていると、
なかなか感動することは少ないかも知れませんが、
人の感情は非常に繊細なもので、
些細なことで感動したりすることもあれば、傷つくこともあります。

感情の機微とは、自分でもわからないほど、
感情が小さく揺れ動いたり変化したりする様子のことですが、
人の感情の機微を捉えるには、表情や目の動き、
態度や口調、声のトーンなど、様々なサインから小さな変化を察して、
心の声に耳を傾けようとすることが大切です。

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FPの場合、他人さまと接する仕事が多いと思いますが、
相手の期待に応えられるような結果を提供するためには、
知識や情報を収集し、経験をすりこんで、
わかりやすく伝える技術を身につけていく必要があります。

わかりやすくというのは、言葉として理解できるだけではなく、
身近なものに喩えるなど、イメージをありありと思い浮かべられたり、
根拠のある数字を使うことで説得力を持たせたり、
歴史を遡って対比させてみたりするなど、
ストーリー性を持たせることで、
誰かに言いふらしたくなるようなものに、
仕上げていくこととも言えます。

ただ、相手は生まれも育ちも性格も知識も経験も考え方なども、
一人一人違いますので、相手に合わせて伝えていくには、
相手の反応や感情の機微を捉えられるよう、
声なき声に耳を傾け、少しでも応えようとする心の余裕が必要なのです。

ですから、自分のことで精一杯になっていては難しく、
相手に意識を向けながら、何にうなずき、何に首をかしげるのか、
どこでなるほどとか、へぇ?というような表情をするのかを観察しながら、
こちらを変化させていくのです。

こちらを変化させていくには、日頃から自分自身がなるほどと思ったり、
へぇ?とか、そうだったんだという、目からうろこの感動を体験し、
自分のなかの引き出しに整理しておき、
相手に合わせて引き出せるように準備をしておくのです。

次回は、「引き出し」について考えていきたいと思います。

2020年2月12日(水)
肥やし

本日は、「肥やし」というテーマでお話したいと思います。

「タンスの肥やし」という言葉がありますが、
タンスにしまいこんだまま、ほとんど着ていない衣類や物、
死蔵している物をたとえた表現を指すのが一般的ですが、
本来の意味は、娘が嫁ぎ先で肩身の狭い思いをしないように、
親が無理をしてでもタンス一杯に着物を詰め込んで持たせて、
「辛い時はタンスの着物を出して初心を忘れずに頑張りなさい」
「生活が苦しい時は着物を売ってしのぎなさい」
というような「親心」をあらわす意味が込められていたそうです。

「肥やし」とは、今すぐには役に立たないが、
やがて人間として大きく成長する底力となるもののたとえを指し、
教訓にする、糧にする、踏み台にする、支えにする、頼りとする、
バネにする、後ろ盾とする、拠り所とするなどの類語もありますが、
様々な物事や経験を自分の肥やしとしていくには、
肥やしにしようとする意志が必要なのかも知れません。

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FPとして様々な方々と様々な仕事をさせていただくにあたり、
専門的な知識や情報を身につけていくことは当然ながら、
その知識や情報をどのように提供していけば、
クライアントに喜ばれ、お役に立つのかは、
ケースバイケースであり、相手によっても違ってきますので、
経験を積むなかで、研究を重ねていく必要がありますが、
実際に仕事を提供してみないとフィードバックが得られないため、
挑戦と失敗の繰り返しを肥やしにしていくしかない気がします。

自分では思い通りに伝えたつもりが、相手にはうまく伝わらず、
冷たい視線を浴びることになってしまうような場合も、
すべては自分から発したことがそもそもの原因にあり、
その結果としてのフィードバックに過ぎませんので、
そのフィードバックを肥やしにしていこうとする意志が必要なのです。

自分が身につけた知識や情報を提供する仕事である以上は、
相手が理解し、納得し、評価してもらってこその仕事ですので、
いかにすれば相手に理解し納得してもらえるのかに、
全精力を傾注していくためには、
挑戦と失敗の経験から吸収したものを肥やしとして、
相手に合わせた対策を練る必要があるのです。

相手は海千山千のつわものであることも想定して、
それなりに念を入れた準備をしていく必要がありますし、
教科書的な知識や情報を得ておくだけではなく、
人間の感情の機微をも理解できるようになって、
百戦錬磨のFPになっていきたいものです。

次回は、「感情の機微」について考えていきたいと思います。

2020年2月5日(水)
自分を育てる

本日は、「自分を育てる」というテーマでお話したいと思います。

我が家には、小学生と中学生、高校生の子がおりますが、
学校に行き始めると、それほど手が掛からなくなるとは言え、
親である自分のことは棚に上げてでも、
言うべきことは言わざるを得ない場面があります。

しかしながら、年ごろにもなると、
親の言うことにはスルーしたり、拒否したりすることも増えて参り、
幼いころの素直さを懐かしく感じつつ、
いつまでも子ども扱いをしている自分のほうが、
子ども離れできていないのではないかと思いながらも、
ついつい余計なことまで口出ししてしまい、
煙たがられることとなるのです。

経済的には、まだまだこれからが大変な時期に入っていきますので、
子育てが一段落したとは言えないものの、
躾をはじめとする日常生活の面や勉強の面においては、
親の出る幕は次第に減ってくることとなり、
反面教師にされがちな親よりも、
先生や先輩、友人などの影響を大きく受けながら、
自分の人生は、自分で切り開いていくしかないため、
自分を育てることをあたたかく見守りつつ、
陰ながら応援していけるようになりたいものです。

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FPも、はじめのうちは師匠や先輩を頼り、
ご指導を仰ぎながら手取り足取り学ぶも良し、
背中を見ながら、見よう見まねで実践してみるも良し、
まずは、怖いもの知らずで失敗をものともせず、
得手不得手とか、向き不向きとかに拘泥することなく、
何にでもチャレンジしてみればいいのです。

そのなかで、人に喜ばれる仕事や、人から頼まれる仕事に出会えるなら、
その仕事を主体にして、磨きをかけていくために、
その仕事で既に活躍している先人をよく観察して、
良いと思うところは徹底的にパクリ、
悪いと思うところはその原因や理由を考えてみて、
自分なりに仕事をカスタマイズしていけるように工夫するのです。

そういう意味では、お手本があることは有難く、
良いお手本も悪いお手本も、自分次第で、
教師にしたり、反面教師にしたり、
自分を育てるための肥やしとなってくれるのです。

次回は、「肥やし」について考えていきたいと思います。

2020年1月29日(水)
自分との勝負

本日は、「自分との勝負」というテーマでお話したいと思います。

かつての職人は、プロの技術を弟子たちに直接教えたり、
アドバイスなどをすることはなく、
下働きのような、面倒くさい仕事ばかりをさせておき、
教えを請われても、10年早いとあしらっていたようです。

プロの職人として一人前に仕事を請け負えるように育てるには、
そんな下積みをさせながらも、褒めることはほとんどなく、
むしろ、できないことを罵ったり、馬鹿にしたりして、
聞きかじってきた知識や自意識を捨てさせるために、
わざと鼻をへし折り、無力さを痛感させ、
とことん追い詰めて、自分はまだまだなんだということを思い知らせ、
自分との勝負ができるかどうかを見極めようとしていたのかも知れません。

石の上にも3年と言われるように、
ひとたびプロの職人を目指した以上は、
できるできないとか、向き不向きとかはさておき、
弱気になる自分、言い訳をしたくなる自分、
逃げたくなる自分がいることは認めながらも、
そういう自分に負けるわけにはいかないという、
自分で自分を奮い立たせていこうとする心意気が重要なのです。

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どんな仕事も知識や経験をベースに、様々な手順を経て行われますが、
知識を学び、経験を積み、手順を自分のものにし、コツを掴むにも、
それなりの時間や手間暇がかかりますし、
地道にコツコツと取り組む姿勢が大切になります。

手間暇かけることや面倒なことを面倒くさがることは誰にでもできますし、
地道にコツコツ取り組むことは、苦しいものですが、
逃げたくなる弱い自分を認めたうえで、そこから抜け出すには、
目の前の下積み仕事を疎かにすることなく、
そのこと自体を楽しんで遂行できるようにならなければなりません。

一つ一つの下積み仕事にも意味があり、
成果物の一端を担っているというイメージをありありと描き、
結果に至るまでのあらゆるプロセスを
目や耳で学びとり、肌で感じながら、
自分で自分を育てていくしかないのです。

次回は、「自分を育てる」について考えていきたいと思います。

2020年1月22日(水)
プロ

本日は、「プロ」というテーマでお話したいと思います。

プロと表現されるものには、スポーツが多いようですが、プロスポーツに限らず、
報酬を得て仕事をする以上は、プロということになるはずですが、
プロとして、最高のパフォーマンスを出すためのプロセスにおいては、
地道で手間暇のかかる場合が少なくないものです。

しかしながら、地道にコツコツ、手間暇をかけているようには見えないほど、
自然体で余裕綽々と、簡単そうに、楽しそうに振る舞えることが、
プロとしての真骨頂なのかも知れません。

求められている結果を、求められている期限内に、
一定のレベルに保った状態で出すためには、
仕事に対する相当な準備や努力、工夫をするのは当然ですが、
仕事以外のことを疎かにしていいというわけではなく、
教養やマナーなど、社会人としての常識にも配慮しつつ、
プロとしてのあるべき理想の姿を現実に近づける努力も欠かせません。

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FPもプロとして報酬を得て仕事をさせていただく以上、
最高のパフォーマンスを出すためのプロセスを重視する必要がありますが、
日常に追われてプロセスを怠ったにもかかわらず、
たまたま良い結果が出てしまう場合は無きにしも非ずですが、
たまたま悪い結果が出たり、失敗したりすることはないと言えます。

つまり、結果が思わしくない場合には必ず理由があり、
それは、準備や努力、工夫を怠ったという、
歴然たる証拠が現実化してしまうだけなのです。

そういう意味では、準備や努力、工夫を重ねることこそが、
プロとしての仕事なのかも知れません。

寝ても覚めても、常に今抱えている仕事の準備に想いを馳せ、
見るもの聞くもの全てから、ヒントを得ようとしたり、
少しのアウトプットをするために、膨大なインプットを厭わず、
生みの苦しみとも向き合いながら、
自分との勝負に負けるわけにはいかないのです。

次回は、「自分との勝負」について考えていきたいと思います。

2020年1月15日(水)
思わぬ展開

本日は、「思わぬ展開」というテーマでお話したいと思います。

世の中、自分の思い通りに行くことはそうそうありませんが、
自分にふりかかってくる様々な出来事が原因で、
全く想像もしていなかった方向にモノゴトが進んでいく場合や、
偶然の出会いからビジネスにつながるような場合など、
思わぬ展開から人生が変わってしまうことは、よくあることかも知れません。

ただ、思わぬ展開が起こらなかった未来を生きることができない以上、
それが偶然だったのか、必然だったのかはわかりませんが、
流れに身を任せるしかなく、後戻りもできないような場合には、
受け入れてしまうしかないようです。

「禍福は糾える縄の如し」「人間万事塞翁が馬」など、
何が幸いして、何が災いとなるかはわからないものですから、
一喜一憂することなく、今を精一杯生きることが、
明日へとつながるのだと思います。

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FPの資格を取得したこと自体、必要を感じて取得した方もいれば、
たまたま入った会社の仕事上、必要に迫られて取得した方もいれば、
資格に魅力を感じて取得した方など、様々な経緯や事情があったはずです。

資格取得に至るまでにも、試験合格という関門があり、
実力で試験に合格した方もいれば、
試験の直前に偶々見ていた過去問からの出題に助けられ、
運よく1点差で合格した方もいるかも知れませんし、
逆に1点に泣いて合格できなかった方もたくさんいると思います。

この1点の違いが人生を大きく変えてしまうのも残酷ではありますが、
現実の世界はそれほどしのぎを削って競争しながら、
勝敗が決することが当たり前ですし、
この1点の違いを引き寄せられるか否かは、
1点にかける情熱とか貪欲さなのか、お天道様の采配なのかは、
誰にもわかりません。

たとえ1点差であっても、合格した以上は資格が与えられ、
この道のプロとしてのスタート地点に立つことにはなりますが、
一朝一夕に食べていけるようになる訳でもなく、
資格取得者とこの道だけで食べているプロとの間には、
大きな壁が立ちはだかっている気がします。

次回は、「プロ」について考えていきたいと思います。

2020年1月8日(水)
傾注

本日は、「傾注」というテーマでお話したいと思います。

仕事始めの日に、特急電車で移動しながら執筆の仕事をしていたら、
降りるべき駅を出発したところでふと気が付き、
結局、特急の一駅先から折り返す羽目になり、
早々から危うく訪問先に遅刻するところでした。

じっくりと事務所に腰を落ち着けて執筆の仕事に傾注できれば、
このようなことにはならないのですが、
仕事には相手のご都合や締め切りというものがあり、
自分の都合のいいように回せないことのほうが多い気がします。

傾注とは、一つのことに精神や力を集中させること、
一つのことに専念する様子を意味しますが、
納期が迫っている時には、たとえ短時間であっても、
目の前の仕事に集中しつつ、時間を有効活用していくしかないのです。

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FPとして、様々な仕事をさせていただくなかで、
例えば、執筆の仕事を受託している場合、
当方の都合にご配慮いただける場合がほとんどですが、
それでも納期が同じような時期に、ご依頼が重複してしまったり、
同時期に研修講師の仕事も重なってしまったり、
更には、日々の事務処理や電話・メール対応、打ち合わせなどなど、
仕事が一時期に集中してしまうこともあるのです。

そのような場合、一つの仕事に傾注して取り組み、
終われば次、終われば次にと、順調に進められればいいのですが、
途中で思考が煮詰まり、先に進められなくなると、
全ての仕事がストップしてしまいますので、
そういう場合には、今できそうな仕事に取り組み、
気持ちと頭の切り替えをしていくことで、
全ての仕事へのアンテナを立てつつも、
同時並行的に進めていくしかないのです。

そして、納期を意識し、優先順位をつけながら、
目の前の仕事に全力で傾注しつつ、
ご依頼の意図や目的、求められている結果や期待を踏まえ、
一つ一つの仕事に心を込めて、最大限の成果をもたらせるよう、
祈るような気持ちをもって、自分を追い込んでいくことで、
思わぬ展開から、思わぬ成果をもたらすことがよくあるのです。

次回は、「思わぬ展開」について考えていきたいと思います。

2020年1月1日(水)
チャンス

新年明けましておめでとうございます!
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

本日は、「チャンス」というテーマでお話したいと思います。

「チャンスの神様には前髪しかない」と、よく言われるように、
チャンスをつかむには、タイミングというものがあり、
一瞬でも躊躇してしまうと、つかみ損ねてしまうこともあるため、
いつチャンスが来てもすぐにつかめるように、
心の準備をしておくことの大切さを喩えた表現で、
準備をしている人だけが、チャンスをつかめるとも言われます。

例えば、一本の電話を取れるか取れないかで、
仕事につながったり、つながらなかったりする場合がありますが、
チャンスというものは、突然やって来るもので、
運の良し悪しもありながら、つかむ人とそうでない人とでは、
その後の仕事の幅や場数による経験、人脈にまで影響してしまいます。

ただ、一本の電話が取れずに、仕事につながらないような場合、
自分でなくても、他の誰かに回せる仕事であったという意味では、
仕事につながらなかったこと自体が、自分自身のレベルが至っておらず、
多数のなかに埋もれている証拠でもありますので、
そこから一歩抜きん出るための視点や発想を磨き、
飛躍に向けたチャンスにつなげていくしかないのです。

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FPとして、様々な仕事をさせていただくうえでは、
場数を踏むということが大切ですので、
たとえ今の自分のレベルでは到底自信をもってなし得ないような仕事でも、
まずは引き受けるというチャレンジ精神が大切です。

そして引き受けた以上は、その結果によって自分への評価や、
その後の継続的な仕事につながるかどうかにも関わってきますので、
とにかく必死になって取り組むしかないのです。

必死に取り組んだからと言って、良い結果を出せるとは限りませんが、
報酬をいただく以上は、報酬に見合った仕事を提供できているのか、
厳しい目にさらされながら、良くも悪くも、評価されることになるのです。

直接的な評価をいただくこともあれば、
間接的な視線や表情、態度から推察するなど、
何らかの評価やフィードバックを得られることが、
反省点や改善点への気づきを与えてくれたり、
評価やフィードバックへの対策を考えるきっかけになったり、
自分を磨くための貴重な機会となり、経験にもなるのです。

そのような評価に耐え、場数を踏みながら試行錯誤していくうちに、
様々な仕事の経験の積み重ねが、自分のスタイルとしてにじみ出てきて、
独自性というものが発揮できるようになってくれば、
多数のなかに埋もれることなく、他の誰にも仕事を回せなくなるはずです。

そうなれれば、たとえ電話一本つながらなかったとしても、
つながるまで待っていただけるような存在、
つまり、チャンスの神様が待っていてくださったり、
迎えにきてくださるような存在になれることを夢見ながらも、
過ぎ去った昨日をあまり引きずらず、まだ来ぬ明日を憂うることなく、
今日という一日、今という瞬間に目を向け、
目の前の仕事に傾注していくしかないのです。

次回は、「傾注」について考えていきたいと思います。

2019年12月25日(水)

本日は、「宝」というテーマでお話したいと思います。

早いものでもう年末となり、今年最後のメルマガとなりました。
年末と言えば、「買わないという選択肢はないやろ」のフレーズで、
大々的に宣伝している「年末ジャンボ宝くじ」の季節です。

一攫千金を夢見て、当たった場合には、こうして、ああしてと、
何となく自分が当たるような気がしてくるのは不思議なものです。

宝とは、希少価値のあるもの、かけがえのないものなど、
他のものと取り替えることのできない、特に大切なもので、
宝石や財宝、重宝、子宝といった言葉に使われていますが、
かけがえのない宝を手にした場合には、失わないよう、
大切に守っていきたいものです。

ちなみに宝くじの場合、現実的な還元率という観点で見た場合、
他のギャンブルと比較しても、高額当選の確率は極めて低く、
元を取ることすらままならず、
宝を手にするのは、胴元や大口投資家がほとんどです。

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FPにとっての宝は、やはり苦労して取得した資格をはじめ、
身につけた技術や、仕事をくださる取引先や顧客などの人脈で、
得られるまでの努力や苦労を考えても、
守るべき価値のある宝になると思います。

だからと言って、あれもこれも資格を取得しようとしたり、
技術を身につけようとしたり、人脈を得ようとするのではなく、
仕事上の必要に迫られていたり、
自分のこれまでの生い立ちや、性格、趣味、特技、好みを踏まえ、
心から必要を感じるようなものがあれば、
先行投資をしておいて損はないと思います。

今すぐに役立つことがなくても、
人生の岐路においてとか、環境の変化が起きた際に、
持っていた資格や身につけていた技術のお陰で、
生計を立てて家族を養うことができたり、
他人様のお役に立つことができたりすることもあるのです。

宝として大切に守り育てておき、
活かせるチャンスに巡り会うことができれば、
まるで収益物件を持っているかのように、
リターンをもたらしてくれることとなり、
自分自身をも助けてくれるのです。

次回は、「チャンス」について考えていきたいと思います。

2019年12月18日(水)
実践

本日は、「実践」というテーマでお話したいと思います。

もう随分昔の話になりますが、楽器が演奏できる人に憧れ、
独学でピアノを練習していた時期がありました。

一つ一つの音符は読めても、実際に演奏するとなると、
拍子の取り方や指の動かし方もわからないまま、
音符を一つ一つ目で追いながら、片手ずつ指の動きを覚え、
一小節ずつ完璧に弾けるようになれば次の小節へと、
実践を繰り返していくうちに、徐々に演奏ができるようになり、
いつの間にか、手が覚えてしまい、
最後は楽譜を見なくても弾けるようになりました。

音符が読めるだけの段階と、演奏ができる段階の間には、
長い道のりがあるわけですが、
実践するかしないか、継続するかしないかの違いで、
できなかったことができるようになるのです。

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FPとして、資格を取得するために、
幅広い知識を身につけてこられたと思いますが、
その知識を仕事としてどのように活かしていくのか、
どうすればお役に立てるのかは、
一つ一つ実践してみなければわかりません。

千里の道も一歩からと言うように、
一歩一歩着実に歩みを継続し、
できるまで何度も何度も実践していくことにより、
知識を経験とともに蓄積し、技術に昇華させていくのです。

そうして蓄積された知識や経験、
身につけた技術というものが宝となって、自らを助けたり、
人様のお役に立つことにも繋がることがあるのです。

次回は、「宝」について考えていきたいと思います。

2019年12月11日(水)
発想

本日は、「発想」というテーマでお話したいと思います。

発想という字は、想いから発すると書きますので、
目指したい結果などをありありと目に浮かぶほどまでに想い描いていけば、
結果に至るまでの様々な手段や方法などのアイデアや発想が、
沸々と湧き上がってくるようなイメージがあります。

ところが、頭の中で色々と想いを巡らせているうちに、
アイデアのようなものが浮かんでくればいいのですが、
私の場合には、頭の中で考えているだけでは、
一向に発想らしきものも、アイデア的なものも、
生まれてこない場合がほとんどです。

むしろ考えれば考えるほど、枝葉末節にとらわれ、
あれもこれもと情報過多になり、頭の中を整理するのもおぼつかず、
生みの苦しみを味わうこともしばしばです。

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FPとして、例えば執筆をするような場合、
与えられたテーマに基づき、限られた文字数のなかで、
FPとしての視点でポイントを伝えたり、行動を促したりするには、
起承転結とか、結論・理由・根拠などの型を用いながら、
身近な例えを用いたり、実際のエピソードを交えるなど、
できるだけわかり易くするための発想や工夫が必要になります。

また、さまざまな知識や情報が溢れるなかで、
読者を想定して何を伝えるべきかを取捨選択しつつ、
どのような言葉を用いて、どのような表現が適切なのか、
一文の長さや、てにをはも含めた細部への配慮も必要となります。

ですから、考え出したらキリがなく、
あーでもない、こーでもないとなりがちですが、
締め切りが迫る以上は、とにかく仕上げるしかありませんので、
まずは、型も言葉も表現なども無視して、
思いつくままに書き始めるしかないのです。

そして、これまでに得た知識や情報、経験や失敗などをフル動員させて、
必死に向き合い、取り組んでいるうちに、
知識と経験が繋がったり、失敗から情報認識の誤りに気がついたり、
頭の中だけで考えるのではなく、実際にアウトプットしていくことにより、
ふと思わぬアイデアや発想が出てくることがよくあります。

つまり、アウトプットするという実践とか行動自体が、
発想の源泉になっている気がしますので、
考えても考えても、なかなか発想が出てこない場合には、
とにかく実践、行動してみることで、
自分のなかに眠っているものが引き出されてくるのかも知れません。

次回は、「実践」について考えていきたいと思います。

2019年12月4日(水)
学び

本日は、「学び」というテーマでお話したいと思います。

学生時代の学びというものは、自分ではあまり選ぶことのできない
受動的な学びが多かったと思いますが、
社会人の学びとは、自分で選ぶことができる能動的な学びとなり、
学ぼうとする意識さえあれば、あらゆるヒトやモノゴト、出来事から、
様々な学びが得られるはずです。

学ぶの語源は「真似ぶ」と言われるように、
まずは徹底的に真似するという意気込みで、
自分が理想とする生き方や考え方などを既にしている人がいれば、
日頃からよく観察しておき、そっくりそのまま真似してみるのです。

現実の世界のヒトに限る必要もなく、映画や小説、歴史上の人物など、
自分が真似したいと思えるヒトを自由に選び、
形から真似ぶうちに、次第にその形の背後にある行動の意味や考え方、
目的や目指すものまで理解できるようになってくれば理想です。

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FPとしての仕事をするうえにおいても、
既にバリバリ活躍されていて、
自分が目指したいと思えるような人を見つけたら、
まずは徹底的に真似してみればいいのです。

身だしなみや振る舞い、表情や言動、行動や習慣など、
真似できるものは真似してみて、その中からその振る舞いや言動、
行動の背景にある視点や考え方、発想を学ぶのです。

同じ知識や情報を得るにしても、その知識や情報をどのような視点で捉え、
どのような発想を元に、どのように表現していくのか、
想像力を働かせて、創造力を生み出すことで、
知識や情報を独自の知恵に仕上げる技術を学び、
自分のものにしていくのです。

次回は、「発想」について考えていきたいと思います。

2019年11月27日(水)
視点

本日は、「視点」というテーマでお話したいと思います。

早いもので、このメルマガを担当する事になってより、
今月の始めで丸1年を経過いたしました。

過ぎ去った日数に視点を向けると、もう1年となりますが、
伝えるべき内容の深淵さに視点を向けると、
まだ1年という感じがいたします。

同じ過ぎ去った日々を振り返ってみても、
どういう視点で見るかによって、捉え方は様々になりますし、
言葉や表現も変わってきます。

メルマガを担当するようになって実感した事は、
視点が思考や発想に繋がり、思考や発想が行動に繋がり、
行動が習慣に繋がるので、
どういう視点でモノゴトを捉えていくのかにより、
思考も行動も習慣も変わり、
結局は人生まで変わってしまうという事です。

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FPとしての視点と言っても、100人居れば100人の視点があり、
知識や情報を素材として、自分なりの視点で思考し、発想し、
目の前の仕事にいかに活かしていくかを考え、
自ら実践し、失敗から学び、検証していく事の繰り返しによってしか、
自分にしかできない仕事は見出せない気がします。

しかし、自分一人の狭い世界で生きてきた視点だけでは、
どうしても偏った見方しかできないのも事実です。

思考の三原則と言われる、
長期的、多面的、根本的な見方をしようにも、
自分の視点のみを頼りにしていては、
目先的、一面的、枝葉末節的になり兼ねませんので、
自分の視点を大切にしつつも、他の視点を参考にしたり、
学んだりするという姿勢が大切なのです。

他の視点とは、自分以外の視点ですから、
自分が会う人、目にするもの、聞くもの、読むものなど、
自分以外は全てが師であるという視点で、
教師にしたり、反面教師にしたり、

いつでも、どこでも、誰でも、何からでも、
自分以外のヒトやモノ、出来事などから、
学ぼうとすれば学べるという事になり、
他の視点を参考にし、学びつつ、
自分なりの視点を確立していきたいものです。

次回は、「学び」について考えていきたいと思います。

2019年11月20日(水)
登龍門

本日は、「登龍門」というテーマでお話したいと思います。

FPの資格取得という関門も一つの登龍門と言えるかも知れませんが、
FP資格を有効活用するという意味では、
その先に更なる大きな関門があるのです。

それは、FPの資格を活かした仕事をする事で、
それに見合った報酬が得られるようになり、
それだけで生計を立てられるようになってこそ、
本当の意味での資格有効活用と言えると思いますが、
ここに大きな関門が立ちはだかっているようです。

登龍門とは、通り抜けるのが至難な事を門に喩えた表現で、
鯉の瀧登りの故事から由来している言葉ですが、
ここを避けては通る事ができない為、通り抜けていくしか、
次のステップに進む事ができない関所のようなものです。

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FPとしての仕事を得るには、相手から依頼されなければならず、
自分から営業をかけるような事をしてしまうと安目を売り兼ねない為、
それをする事なく、依頼されるのを待つ事になる訳ですが、
依頼される為には、まずは存在を知ってもらう必要があり、
初めての依頼の場合には、第一印象が与える影響が大きいのです。

そのうえで、経歴や実績を見られる事となりますので、
経験もなく、実績もない段階においては、
一朝一夕には事は進まず、一筋縄ではいかないものですから、
ここが真の意味での登龍門になるはずです。

しかしながら、既に仕事を得てバリバリ活躍しているFPの誰もが、
初めて踏み出した第一日目、第一歩目があった訳ですし、
一歩目から二歩目、三歩目と一歩ずつ着実に歩んで来られたからこそ、
登龍門をくぐり抜けて来られているのです。

ですから、諦める必要は全くなく、どういう視点を持って、
どういう思考をして、どういう行動をしていけばいいのかを、
じっくりと観察してみたり、真似してみたり、そこから学びつつ、
自分なりの視点、思考をもって、行動していけばいいのです。

次回は、「視点」について考えていきたいと思います。

2019年11月13日(水)
評価

本日は、「評価」というテーマでお話したいと思います。

人の評価は、出会って数秒の第一印象で決まると言われており、
その第一印象がその後の評価や好感度にも影響する為、
最初に悪い印象を持たれてしまいますと、それを払拭するのは、
かなり困難な事になるのです。

メラビアンの法則によると、初対面の人について、
言語、視覚、聴覚で矛盾する情報が与えられた時、
どの情報を優先して判断しているかを調査した結果、
視覚55%、聴覚38%、言語7%となり、
人は何を話すかよりも、外見や声の調子、身体言語など、
話の内容以外のものを重視しやすい傾向があるようです。

ただ、見た目の印象も声の印象も良かったとして、
話の内容があまりにもTPOにそぐわない場合には、
折角の好印象が台無しになってしまう事もあり得ますので、
結局は、全てを意識するとともに、矛盾する情報を与えないように、
バランスを整えておくようにしておきたいものです。

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FPの仕事では、相談業務や研修講師など、
初対面の人と出会う機会が多い為、
その際の第一印象を、意識しておくべきなのです。

視覚においては、見た目の清潔感や普通感を意識しつつ、
頭髪や髭、化粧、靴の手入れに配慮するのは元より、
服装などに相手の興味や意識があまり向かないように、
華美なものや派手なものなど目立つものは避けて、
どこにでも居る普通のサラリーマンやOL風を装うのが無難です。

そして、姿勢を正し、明るい表情を心がけ、
不自然な目の動きや余計な仕草が出ないようにするなど、
日頃から意識して自分の振る舞いのクセを把握しておく事が大切です。

聴覚においては、声のトーンを上げて、暗くならないよう、
ゆっくり、ハッキリと発声するとともに、
内容に合わせて強弱をつけるのが効果的です。

言語においては、可能な限り相手に意味が伝わる言葉を選び、
専門用語を使う際には、補足説明を交えるなど、
相手の表情や仕草などから理解度を読み取って、
適切な表現を用いられるような対応ができればベストです。

相手の主観で第一印象が決まり、それを元に評価されるとは言え、
その第一印象や評価のポイントを抑えておく事は、
FPにとっては、登龍門を通るようなものですから、
この第一関門を突破しない限り、その先には進みにくいようです。

次回は、「登龍門」について考えていきたいと思います。

2019年11月6日(水)

本日は、「型」というテーマでお話したいと思います。

中学時代にテニスをしていた娘が、
高校に入ってから空手道部に入部した時、
あまりにも畑違いだったものですから、かなり驚きました。

小さい頃はバレエとかピアノなどの習い事をしていたので、
二人で組み手試合をするような姿が想像できず、
親バカも手伝って、口にはしませんが、少し心配したものですが、
練習を重ねるうちに、体つきも身のこなしもそれなりになってきて、
今では試合でも結果を残すなど、やってみなければわからないものです。

空手には、型と組み手とがあり、
型は、決められた順序に従い、突きとか蹴りとか、
受けなどの技を出していく一連の流れで、繰り返し練習する事で、
姿勢とか動き、体の使い方を身につけていくもの。
組み手は、2人1組でお互いに技を出し合って競技し勝敗を決めるもの。

型では、低い姿勢で基本動作を繰り返す為、それが鍛錬にもなり、
繰り返し練習する事で、無駄な動きも、余計な力を使う事もなく、
自然体で技を繰り出せるようになり、それが組み手試合において、
キレとか威力ある技に活かされてくるそうです。

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FPとして仕事をする場合においては、
書く、話す、聴く事などが中心になってくると思いますが、
これらの基本的な型を身につけておく事で、
相談、執筆、研修など実務の場面で活かせる可能性が広がる気がします。

例えば、書く場合の文章構成法には、
5W1H、起承転結、PREP法など、様々な型があるようですが、
型を知っていれば、型に当てはめていく事で、
それなりに説得力のある文章を書く事ができそうな気がします。

そうは言っても、始めからうまくできる訳はありませんので、
まずは良いお手本を見つけ、真似するところから始めてみるとか、
逆に悪いお手本を見つけ、
どこが悪くてどうすれば良くなるかを考えてみるとか、
型を身につけるにも、何度も何度も繰り返し実践し、
それなりの努力とか時間が必要なのだと思います。

そして、できれば第三者の評価に晒されるようにして、
ダメ出しをされたり、誉めてもらえたりする事で、
反省点や改善点を踏まえながら、
良い点に磨きをかけていくようにすれば、
徐々にでも上達していくのではないかと思います。

ただ、得手不得手とか、向き不向きもありますので、
一通りチャレンジしてみて、上手くいかなくても簡単には投げ出さず、
それなりの時間をかけて、相当な努力もしたうえで、
自分がどの型を無理なく自然体で使う事ができるのか、
最も評価が得られるのかを見出していけるようになりたいものです。

次回は、「評価」について考えていきたいと思います。

2019年10月30日(水)
計画

本日は、「計画」というテーマでお話したいと思います。

お金の専門家と言われるFPは、顧客の利益を最大限にする為に、
例えば、ライブイベント表やキャッシュフロー表、収支計画表など、
様々な計画づくりのお手伝いをさせていただく事があると思います。

計画とは、何かものごとを行う時に、あらかじめその手順や方法を考える事で、
「計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし」という言葉があるように、
計画を立てる事で具体的に実行しやすくなりますが、
実行しなければ、失敗する事はありませんが、成功する事もないのです。

また、先程の言葉の前段には、
「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし」とあり、
計画を立てるには、夢とか理想など、目指すべきゴールが必要で、
それがある事で、全体像的なイメージがありありと浮かびあがってくる為、
より具体的な計画に落とし込む事ができるのです。

例えば、建物を建てる場合においても、最終的な完成イメージがあって、
それを実現させる為に、構造計算を元に細かな寸法を割り出し、
設計図に落とし込み、綿密な工程表に基づいて、
計画通りに進めていく事により完成するように、
イメージから計画、計画から実行、実行から成功への一連の流れがあるのです。

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FPとして、相談や執筆、講演、研修などを行うにも、
まずは全体像をイメージして、最終的に何を伝えるべきかを明確にし、
それを伝える為に必要と思われる情報や知識、事例、実話、体験談など、
日頃から話題の素材となるものを集めておくのです。

ただ、素材をいくら集めておいたとしても、
それをそのまま闇雲に話題に載せるだけではなく、
素材ごとに加工するなり、味付けをするなり、
盛り付け方を工夫するなど、何らかの手を加えたり、
素材本来のうまみを最大限に引き出す為の準備をしておき、
話題を提供する時の順番も計画しておくのです。

いわゆる、起承転結というように、話題を提供するにも、
ツカミとかマクラで興味を持って貰い、
興味を持って貰えたら本題に入り、
本題に関連したり派生したりする話題を交えて、
何が言いたいかの結論に結びつけるという感じで、
一連の流れを構成する型とかテンポみたいなものがあると、
伝えるべき事を伝え易くなるようです。

次回は、「型」について考えていきたいと思います。

2019年10月23日(水)
臨機応変

本日は、「臨機応変」というテーマでお話したいと思います。

随分と昔の話ですが、夫婦で北海道へスキー旅行に行く計画を立て、
有休を取ってツアーに申し込み、チケットも手元に届き、荷物等の準備も万端、
出発前夜の寝る前に最終チェックで航空チケットを確認してもらったところ、
どこを探しても見当たらず、全ての荷物をひっくり返してみたり、
考えられるところの全てを探し回ったり、一晩中探し回ってみたものの、
結局見つからずに、途方に暮れて早朝に航空会社へ電話で確認してみたのですが、
チケットがないと乗れないとの事で、ツアーを当日キャンセルしたことがあります。

人生にはハプニングが付きものとはいえ、二人とも初めての北海道で、
楽しみにしていただけに、ショックは大きかったのですが、休みも取っていて、
スキーの用意をはじめ準備も万端だったので、気持ちを切り替えて、
マイカーに荷物を載せて、山陰地方に向けて出発してから、
スキー場や宿、食事や温泉の場所など、全てを当日に探すという、
行き当たりばっ旅を強行することにしました。

臨機応変とは、機に臨み変に応じて適宜の処置をすること、
その時その場の変化に応じて適切な手段をとることという意味があるようですが、
この時は、北海道に行くという目的地には行けなかったものの、
スキー旅行をするという目的は果たすことができましたし、
ハプニングのお蔭もあってか、結構楽しむことができました。
ツアー代は損しましたが、航空チケット代は約半年後に約半分戻ってきました。

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FPに限らず、どんな仕事にもハプニングはつきものですが、
仕事や目的を果たすには、まずは計画を立てることが大切で、
例えばモノをつくるには、設計図とか、工程表のような、
イメージや構想を綿密なものに落とし込む計画書等があり、
それがなければ原価計算や予算管理もできず、モノづくりが成り立たないぐらい、
計画通りにすすめる事の重要性が高くなりますが、これはどちらかというと、
ハード的な形のあるモノをつくる場合において当てはまることと言えます。

FPの仕事のような、相談や執筆、講演、研修など、
ソフト的なモノを生み出すような仕事の場合は、
イメージや構想、計画自体の重要性に変わりはありませんが、
その仕事の目的が、相手の問題解決や知識の涵養、技術の修得など、
相手に満足してもらう事が最終的な目的になるため、
計画通り、予定通りにすすめる事だけでは、その目的を果たせない事があります。

相談に乗ればいい、執筆すればいい、講演や研修を行えばいいだけではなく、
相手に理解してもらわなければなりませんし、
相手に満足してもらわなければならないため、計画通りに仕事を進めながらも、
相手の反応を気にしながら、理解度や共感度を察知しようと意識しつつ、
臨機応変に計画を変更したり、修正したりしなければ、
自己満足で仕事だけは終わらせたとしても、相手満足という目的を果たせず、
二度と仕事が得られない事となるかも知れません。

次回は、「計画」について考えていきたいと思います。

2019年10月16日(水)
醍醐味

本日は、「醍醐味」というテーマでお話したいと思います。

FPとして、研修講師をさせていただく機会がありますが、
場数を重ねるなかで、自分ではうまく伝えられたのではないかと思った日には、
アンケートの評価がそれほどよくなくて、
逆に自分では中々うまく伝える事ができなかったと反省点の多い日の方が、
意外にもアンケートの評価がよい事があります。

毎回、それなりの準備をして臨む姿勢には変わりはないのですが、
様々な立場の方々に対し、伝えたい事が伝えたい通りに伝わるとも限らず、
悪戦苦闘しつつ、ライブでの研修講師の難しさを痛感しております。

ただ、このような、誰にも頼る事ができない、逃げる事もできない、
崖っぷちでのチャレンジを平然と乗り越えていく事が、
仕事の本当の面白味や醍醐味を感じる事に繋がる気がします。

醍醐味とは、ものごとの本当の面白さや深い味わい、真髄などの意味がありますが、
誰もが嫌がるような仕事を喜んで遂行したり、
難しい仕事にチャレンジして成し遂げたり、
それなりに面倒でやり切るのに苦労や苦心が必要な事に取り組みながら、
その中から学びを得たり、フィードバックからの気づきを得たり、
自分の成長に繋がるような時に感じるものなのかも知れません。

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自分の話したい事を予定通りに話せた時というのは、
自分ではうまく伝えられたと錯覚しているだけで、
自分が話そうとする事で頭が一杯になり、
相手に合わせた話ができていない為に、
評価が今一つになる傾向があるのだと思います。

逆に、自分では中々うまく伝える事ができていないと感じている時には、
何とかそれを立て直そうと、相手をよく観察し、
その表情や雰囲気などから、理解度や興味の有無を肌で感じながら、
相手に合わせた話をしようと、予定を変更したり、話の中身を修正したり、
相手を主体に考えながら話す傾向がある為に、
それが結果として、よい評価に反映されるのかも知れません。

ですから、自分が話したい事を話すのではなく、
相手が聞きたいと思われる話を、
相手に理解してもらい易い言葉や表現を駆使して、
臨機応変に伝える事ができるようになってくれば、
この仕事の醍醐味を感じられるようになるのだろうと思います。
 
次回は、「臨機応変」について考えていきたいと思います。

2019年10月9日(水)
感化

本日は、「感化」というテーマでお話したいと思います。

人は良くも悪くも、時代や流行、メディアや周囲の人から何らかの影響を受けて、
ファッションや持ち物、趣味、スポーツ、グルメなどなど、
流行り廃りに敏感に反応したり、メディアの情報に振り回されたり、
場合によっては、生き方や考え方、言動や行動までも変えてしまうほどに、
大きな影響を受けてしまう事があります。
 
特に、自分がお気に入りのアーティストやクリエイターなど、
リスペクトしているような人の言動や行動には絶大な影響力がありますが、
上司や先輩・同僚、家族や友人・知人、仕事で出会った人なども信頼度は高く、
その生き方や考え方、振る舞い、助言、忠告、口コミ情報などからも、
大きな影響を受ける事があります。
 
感化とは、考え方や行動などに影響を与えて、自然にそれを変えさせる事ですが、
誰から、どのような生き方や考え方をしている人から影響を受けるのかで、
その後の人生はかなり違ったものになってしまいます。
 
そこには縁とか運とか、偶然に見えるようで実は必然的な出会いが、
絡んでいるのかも知れませんが、
自分に足りないものを求めていたり、共感を求めていたり、
自分でも気づかないような潜在意識的なレベルで、
自分が探し求めているものを引き寄せたり、
キャッチしようとしているのかも知れません。
 
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FPの資格は、誰かに感化されて取得した人もいれば、
お金の勉強が好きで、なりたいと思って取得した人もいれば、
たまたま入った会社で必要な資格だったためにFPになった人もいるなど、
資格との出会いも様々だと思いますし、向き不向きもあるとは思いますが、
折角出会った資格でもありますので、出会った意味や使命に想いを巡らせ、
この資格を有効活用するにはどうすべきかを考えてみて損はないと思います。
 
FPとしての仕事には様々な取り組み方がありますが、
相談に乗ったり、執筆したり、講演したり、研修したり、
共通するのは、知識や情報を素材として、自分の技術や経験を加え、
何らかの価値を提供することになる訳ですが、
相手の人生を左右するほどの影響を与える可能性があります。
 
自分の一言や一筆、例え話や余談、失敗談などなどに、
これまで積み重ねてきた人生の集大成をぶつけながらも、
自分の伝えたい事が、伝えたい通りに伝わるとも限らず、
相手のキャパに応じて咀嚼され、解釈されるという点では、
全く思い通りにいかない仕事なのかも知れません。
 
それでも、相手の立場を意識し、抱える問題に寄り添いつつ、
少しでも相手の理解に寄与したり、何らかの問題解決に繋がるのであれば、
インフルエンサーとして、他人様のお役に立てる事にもなり、
それがFPとしての醍醐味になる気がします。
 
次回は、「醍醐味」について考えていきたいと思います。

2019年10月2日(水)
気品

本日は、「気品」というテーマでお話したいと思います。

保険の営業マンをしていた時、営業は、商品を買ってもらうのではなく、
自分を買ってもらう事が大切であると言われたものですが、
営業マンの商品価値とは、
豊富な商品知識や周辺知識、業界情報をはじめとする知識的なものや、
服装の清潔感とか、笑顔、姿勢などの見た目、
熱心さや誠実さ、謙虚さ、粘り強さ、こまめさなどの性格、
相手の話したいことを引き出す聞き上手さや言葉遣い、
親身になって相談に乗れるようなコミュニケーション力など、
数え上げればキリがありません。

全てを兼ね備えるのは無理だとしても、
自分の商品価値を高めようとする気持ちや心持ちをもって、
本気でやる気を出して根気よく、
自分と向き合っていく事により、内面が磨かれ、
それが外面にも滲み出てくるようになってくるのかも知れません。

気品とは、どことなく上品さが感じられる、
凛とした雰囲気があることを指すようですが、
一朝一夕にそんな雰囲気が醸し出せるようなものではなく、
年齢とともに年輪を重ね、風雪に耐え、
様々な喜怒哀楽を噛み締めながらも、
自分の糧として、肥やしとしていくことで、
自分の花を咲かせ、そこから漂うオーラのようなもので包み込むように、
自然と周りを感化させてしまう力なのかも知れません。

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FPは、先生的な立場での仕事が多く、
人前で話したり、相談に乗ったり、人と接する機会も多く、
人から見られる事も多いため、細部に亘って気を配り、
その職業の持つイメージから大きくかけ離れることのないような、
服装や姿勢、振る舞い、言葉遣いなどを慎重に選んでいく必要があり、
それがその職業の持つ気品にも繋がります。

職業気質ともいうように、同じ職業の方というのは、
どことなく、服装や行動パターン、雰囲気なども似通ってくるもので、
それを踏襲したり、意識して行く事で、まずは形から入り、
いつしか、その考え方や行動パターンまでもが、
その職業特有のものを持つようになってくる気がします。

ですから、FPとしては先生的な立場を意識して、
それに相応しくないような服装や振る舞い、行動や言動は慎むべきですし、
より積極的に、その気品を養い、培い、高めていこうという気概をもって、
自然と周りを感化させてしまう力を身につけられるようにしたいものです。

次回は、「感化」について考えていきたいと思います。

2019年9月25日(水)
余裕

本日は、「余裕」というテーマでお話したいと思います。

投資をするなら、よく「余裕資金で」と言われるように、
生活に必要なお金や使途が決まっているお金、
毎月の収入の半年から1年分程度の万一に備えた貯蓄などの
生活防衛資金を投資に回してしまいますと、
損失を被ったり、最悪の場合には失ってしまう可能性がありますので、
仮に失っても生活を脅かす事のない程度のお金で、
投資をするのが基本と言われています。

また、一つのものだけに集中的に投資したり、
一度に全ての資金を投入したりするのではなく、
投資先を分散したり、資金投入も時期を分散したりするなど、
投資における余裕とは、お金の余裕と時間の余裕、
そして、心の余裕を持つ事が大切になって参ります。

余裕とは、ゆとりを持つ、ゆったりとして焦らないなどの意味がありますが、
投資においては、感情が大きく揺さぶられる場面が起こり得ますので、
「備えあれば憂いなし」と言われるように、最悪の事態も想定したうえで、
いざという時に、慌てずに対処できるよう、
日頃からの備えを心掛けておく事で、余裕ができて参ります。

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投資に限らず、FPとして仕事をする場合においては、
余裕がある場合とない場合とでは、周囲に及ぼす影響に差が出て参ります。

FPの仕事は、どちらかというと先生的な立場での仕事が多く、
教えたり、相談に乗ったりと、依頼されてこその仕事となりますので、
例えば、仕事の依頼がほとんどなくて、生活が成り立たず余裕がないような場合に、
仕事の依頼を得たいがために、仕事の依頼をこちらから催促したり、
営業活動を仕掛けたり、無償の仕事を気軽に請け負ったりしてしまいますと、
自分の立場を低くしてしまい兼ねない事となってしまいます。

ですから、たとえ余裕がなくて、喉から手が出るほど仕事が欲しくても、
そのようなそぶりや振る舞い、行動は慎むようにし、
「武士は食わねど高楊枝」とか、「泰然自若」を意識して、
依頼されるに値するだけの力を身につける事に重きをおき、
いつ依頼がきても対応できるような備えをしておく事が余裕に繋がって参ります。

そのような心構えと気品をもって、
余裕綽々と仕事をしていけるようになりたいものです。

次回は、「気品」について考えていきたいと思います。

2019年9月18日(水)
配慮

本日は、「配慮」というテーマでお話したいと思います。
 
昨今企業において進められている働き方改革においては、
例えば、育児や介護をしながら働く方や病気療養中の方、
自発的に職業能力開発を図る方、地域活動を行う方など、
特に配慮を必要とする方々に対し、
それぞれのご事情に合わせた多様な働き方ができるように、
理解と支援策が求められています。

配慮とは、相手の事を思いやり、心を配る事を意味しますが、
それぞれのご事情を考慮したうえで、働く事ができるように、
通常の規則やルールの解釈の幅を広げたり、
適用を除外したりするなど、柔軟に対応する事で、
ご事情のある方でも働き続ける事ができるようになり、
今のような超人手不足の時代においては、
貴重な人材が流出せずに済む事となりますし、
働きやすい環境を整備する事で、更に優秀な人材の確保にも繋がって参ります。

規則やルールを杓子定規に当てはめるのではなく、
それぞれのご事情に可能な限り配慮をする事で、
働く側と働いてもらう側の双方にメリットをもたらす事になりますので、
配慮とは、働き方改革を成功させる為のキーワードの一つになります。
 
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配慮するには、自分の都合や事情、想いがありながらも、
まずは相手のご都合やご事情、想いを考慮していく事になりますので、
自分の事だけで精一杯になっていては、とてもできる事ではありません。

ですから、自分の事は後回しにして、先に相手の事を考える事により、
相手に合わせて自分を変化させていけるようにしていく事が必要となりますが、
このような配慮の姿勢で取り組む事は、孫子の兵法の一節でも有名な、
「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」にも通じ、
意外とうまくいく事が多いような気がします。

相手の事を先に考える事により、どうすれば相手に納得してもらえるか、
どういう例えを用いれば理解してもらいやすいかなど、
事前に相手に合わせた準備を周到に行うように心がける事で、
それがかえって、「備えあれば憂いなし」にも繋がり、
自分の事で精一杯にならずに、余裕を持って、
相手と向き合う事ができるようになる気がします。
 
次回は、「余裕」について考えていきたいと思います。

2019年9月11日(水)
信用

本日は、「信用」というテーマでお話したいと思います。
 
例えば、融資を受ける場合における信用とは、過去の返済実績だったり、
税金や社会保険料、公共料金、カードや分割払いの支払実績だったりなど、
お金にまつわるその人の関わり方が重視されますので、
借りたものはキッチリと期限までに返し、
支払うべきものはキチンと期限までに支払う事が、
信用を築くための基本です。
 
ポイントとなるのは、締め切りなどの期限を意識しているか、
返したり支払ったりする余力の有無を問わず、その意志があるのかどうか、
仮に収入や貯蓄からだけでは返せないような場合において、
借りてでも返そうとする意志を行動で示せるかどうかなのです。
 
その根底には、相手に対する配慮があるのかどうかが如実に表れる事となり、
例えば自分が貸す立場になった時に、借り手にどうして欲しいのか、
またどうされたくないのかを考えているのかどうかが、
期限までにキッチリと返すという行動に表れるか否かに繋がるのです。
 
つまり、相手に対する配慮や行動の積み重ねが、相手からの評価に繋がり、
その評価の積み重ねが、信用を築き上げていく事になるので、
日頃から相手の立場を想定したり、相手の感情を想像してみたり、
相手を主体として、自分がどのような言動、行動をしていくべきか、
先ずは相手の事を考える習慣を身に付けていく事が大切になるのです。
 
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信用は築くものですから、一朝一夕にはできず、建築物を築き上げるように、
一つ一つの工程を着実に積み重ねていかなければ、築くことはできませんが、
その建築物を壊すのには、それほど時間をかけなくても一気に壊す事ができるように、
信用を失う時には一瞬で失ってしまうのです。
 
何気ない一言や振る舞い、わずかな表情の変化、たった一度の失敗などで、
長年に亘って築き上げてきたと思われる信用を一瞬で失ってしまいかねず、
一度失うと、それを取り戻す事は並大抵の事ではできないものなのです。
 
例えば、締め切りを守るとか、口約束を守るとか、
やる気さえあればできそうな事であっても、ついちょっとぐらいという甘えが、
自分の感情を優先してしまい、相手への配慮を欠いてしまいかねないのです。
 
ですから、日頃から、締め切りを守るとか、口約束を守る事を心掛け、
小さな事や当たり前の事であったとしてもコツコツと行動を積み重ねるとともに、
相手の事を配慮できる自分になれるように努力していきたいものです。
 
次回は、「配慮」について考えていきたいと思います。

2019年9月4日(水)
負債

本日は、「負債」というテーマでお話したいと思います。

一般的に負債とは、借入金や買掛金、未払費用など、将来お金が出ていくものを指し、
負という字が付いているので、どうしても負のイメージが付いて回るようですが、
負債があるという事は、それだけの信用があるとも言えるのです。

借金するにも、全く返してくれる見込みのない人には誰も貸してはくれませんので、
少なくとも借りられているという事は、借りる時点においては、
それなりの信用があったからこそ、借りられたはずですし、
コツコツと返済を継続しているからこそ、返済時期までは返さなくて済むという、
期限の利益を享受できているのです。

買掛金や未払費用についても、支払ってもらえる見込みがあるからこそ、
いわゆるツケで、後払いを認めて貰えているのであり、
信用してくださっている以上、裏切る訳にはいきませんので、
期限までにキチンと支払いを継続していく事で、信用にも繋がっていくのです。

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FP資格を維持するためには、それなりの出費がかかり、
キャッシュが出ていくだけなら、負債を抱えている事になりますが、
資格を活用する為に、知識や情報を収集したり、技術を磨いたり、
負債を抱えながらも、コツコツと行動を積み重ねていく事により、
リターンを得られるようになり、
負債を資産に転換させていく事が可能になるのです。

例えば、事業を拡大するにあたり、借入金に頼るような場合、
借入金をタネ銭として事業を行い、その事業から得られる利益により、
借入金やその利息を返済していく事ができて、
タネ銭の何倍ものリターンが得られる可能性があるならば、
その借入金は、単なる負債ではなく、資産をもたらす負債になるとともに、
借入金の返済実績が、その後の信用にも影響してくるのです。

ですから、折角の資格を負債のままにしておくのではなく、
資産をもたらすタネ銭としてリターンを得られるようにしつつ、
実績を残していく事で徐々に信用を築きあげていく事が、
その後の資産活用や信用力の向上にも繋がっていく事になるのです。

次回は、「信用」について考えていきたいと思います。

2019年8月28日(水)
資産

本日は、「資産」というテーマでお話したいと思います。

一般的に資産とは、現金や預金、土地建物、有価証券など換金可能なものを指し、
資産を運用すれば、利息や配当金、家賃収入、売買益を産み出す事が出来ますので、
更に資産を増やしたり、継続的に収入を得たりしていく事により、
労働収入に頼らない生活を手に入れる事が出来るような性質を持っています。

逆に運用しない資産、例えば住むだけの自宅などは、
固定資産税はかかりますし、火災保険料や修繕費なども必要となりますので、
本当の意味での資産とはならず、出費ばかりがかさむ事となりますので、
負債を抱えているようなものとなります。

そういう意味では、資産とはキャッシュをもたらしてくれるものを指し、
キャッシュが出ていくものは負債という事になります。

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FPとしては、資産運用のお手伝いをする事もありますので、
効率的な資産運用のお手伝いが出来るよう、日々情報を収集したり、
自分でも資産運用をしてみたり、資産自体を仕事のツールとし、
その仕事からキャッシュを得られているのであれば、
FP資格や技術も資産であるという事が出来ると思います。

折角取得した資格ですから、この資格を有効活用して、技術を身につけていけば、
継続的にキャッシュを得る事が出来ますので、
貴重な資産を持っているという事になります。

資格を維持する為だけに、知識を得たり、情報を収集したり、会費を払ったり、
キャッシュが出ていくばかりなら、負債を抱えているのと同じになりますので、
負債にするのではなく、自己投資や必要経費としてとらえ、
資格や技術という貴重な資産を有効活用して、リターンが得られるよう、
継続的にキャッシュが得られるよう、技術を磨いていきたいと思います。

次回は、「負債」について考えていきたいと思います。

2019年8月21日(水)
シェア

本日は、「シェア」というテーマでお話したいと思います。

最近は、シェアリングエコノミーという言葉で表現されるように、
個人や企業が有する有形、無形の資産を提供したい側が、
インターネットなどのプラットフォームを介して、
それらを必要としている人とマッチングさせる事により、
経済を活性化させようとする動きが活発化しています。

例えば、カーシェアやパーキングシェア、ルームシェア、ライドシェア等々、
持っていなくても、必要な時に必要な分だけ使う事が出来て、
所有するよりもコストが少なくて済み、
シェアする側には遊休資産などの活用により利益が得られ、
シェアされる側には、これまで高価であるが故に利用に消極的だったものが、
安価で利用できる事で、活動範囲が広がったり、
新たなコミュニティが生まれたりすることにより、
経済の活性化にも繋がると言われており、
モノや空間、移動、お金、スキルのシェアをはじめ、
今後あらゆる分野に拡がっていくと予想されています。

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シェアとは、分け合う、共有するという意味があるように、
自分が既にもっているものを自分だけのものにせずに、
それを必要としている人に、知的価値や時間価値を提供する事になる訳ですが、
それなりの付加価値がなければ必要としてくれる事はありません。

FPなどの知識や情報、技術を提供するような仕事におけるシェアとは、
誰もが知っている情報や、教科書に書いてあるような知識、
少し練習すれば身に付くぐらいの技術であるなら、シェアするまでもなく、
ちょっとググったり、ちょっと本を読んだりすれば済みますので、
わざわざお金を払ってまで必要とはされない事となります。

ですから、シェアして欲しいと思われるような貴重な情報とか、
難しい知識をわかり易くシェアしてもらえる機会とか、
簡単そうだけど実際にやってみれば意外と難しい技術が得られるとか、
何らかの付加価値が必要なのだと思います。

ですから、シェアする事をあらかじめ想定して、
どのような情報が今の時代に必要とされているのか、
どのように伝えれば難しい知識をわかり易く伝えられるのか、
技術を使いこなすコツとかツボはどこにあるのかなど、
日頃からシェアする事を前提に、あらゆる知識や情報を自分の目線で捉え、
自分の経験を通して自分なりの解釈を加えたうえで、
自分だけの資産にまで昇華させたものをシェアできるようにしておく事が、
資産の有効活用に繋がってくるのだと思います。

次回は、「資産」について考えていきたいと思います。

2019年8月14日(水)
時代の流れ

本日は、「時代の流れ」というテーマでお話したいと思います。

前回もお話した通り、ファイナンシャルプランナーの資格は、
根強い人気に支えられ、人気ランキングでは上位をキープし続けており、
今の時代の流れに乗った資格の代表格だと思います。

生活全般に密接に繋がるお金の知識や情報、技術を学ぶ事が出来て、
自分の生活にも直接的に役立てる事も出来ますし、
仕事においても幅広い分野で活かせる可能性がありますので、
持っておいて損をする事のない資格の一つでもあります。

資格を取得するという事は、武器を持つようなものですので、
持たないよりは持っている方が、何かと役に立つ事があると思いますが、
時代の流れに添った知識や情報、技術などを身につけるためには、
日頃から、意識して勉強を継続していかなければなりませんので、
片手間で出来るようなものではなく、
それなりの覚悟とか決意、継続力や自己投資が必要となります。

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ただ、資格を取得する事で武器を手に入れられたとしても、
その使い方を身に付けていかなければ、宝の持ち腐れとなってしまいますので、
資格の取得はゴールではなく、スタートとなります。

学んだ知識や情報の中から、何を素材として使い、どう噛み砕いて、
どういう順番で、どういう表現で伝えていけばより伝わるのかを
研究し、実践し、反省し、改善を繰り返していく中で技術を磨き、
武器を使いこなしていけるようにしていく事が資格を活かす事に繋がります。

そして、時代の流れに添った新しい知識や情報、技術については、
他のFPにとっても一から学びをスタートさせる事となるため、
いち早く自分のものにして、自分なりの提案が出来るようにしていく事で、
一歩先行くチャンスともなります。

ですから、日頃からあらゆる所にアンテナを立て、時代の流れをつかめるよう、
見るもの聞くもの全てをFPに絡めて考える考動から、
言葉にする口動を心掛け、実際に行動してみた中からの気づきや学びを
シェアしていけるようにしていきたいと思います。

次回は、「シェア」について考えていきたいと思います。

2019年8月7日(水)
切り開く

本日は、「切り開く」というテーマでお話したいと思います。

先日、新聞社の「退職後や副業を踏まえて取りたい資格ランキング」において、
ファイナンシャルプランナーが、2位にランキングされていました。
ちなみに1位はTOEIC、3位は社会保険労務士ですが、2000年11月実施の
「中高年男性が取りたい資格ランキング」で4位だった約20年前と比較しても、
ファイナンシャルプランナーの人気は根強い事が分かります。

生活全般に関わるお金に絡む知識や技術を学ぶ資格という事で、
金融機関等では資格取得を勧奨しているところも多いですし、
主婦層の関心を引き寄せるための知識や情報を武器にする事ができるため、
根強い人気を集めているのかも知れませんが、その人気の陰には、これまで、
FPの資格制度をつくったり、業界団体を立ち上げたり、継続教育を実施したり、
諸先輩方が、何もないところからミチを切り開いてきた様々な苦労があり、
顧客の利益に寄与するための様々な創意工夫や努力が土台にあるのです。

また、第一線で活躍されるFPが、各種講演や新聞、雑誌、書籍等において、
難解なお金の話をできるだけわかり易く噛み砕き、豊富な事例をベースに、
興味をひきつけられるような講演を行ったり、記事を掲載したり、
相談に親身に乗ったりする事で、FPが顧客満足を与えられるミチを切り開き、
身をもってその事を示してきてくださったお蔭もあるのだと思います。

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今、お金に関する時代の流れはキャッシュレス社会とか、仮想通貨に向かい、
現金をもたずに、金融機関を介さずに決済ができる時代に向かっていますし、
住宅ローンや保険の比較、投資商品の選択などにおいては、
AIが最適な提案を行える時代に向かっていますので、
AIが判断したものをFPが補足したり、セカンドオピニオン的にアドバイスしたり、
これからの時代のFPにとっては、
これまでに経験した事のない苦難の時代になるのかも知れません。

だからこそ、今の時代の流れに乗った知識の涵養と情報の収集はもとより、
自らがこれからのFPの未来を切り開いていくのだという気概をもって、
創意工夫し、努力を傾注し、技術を身に付け、更に向上させていくしかないのです。

誰かの真似から学び、経験を積み重ねる事も大切ですが、そこを土台として、
そこから先へは、一歩ずつ、自分のミチは自分で切り開いていくために、
自分にしかできない、自分だからこそできることを見つけ、探し、磨き、
時代の流れや変化に即して、自分を変化させていくのです。

次回は、「時代の流れ」について考えていきたいと思います。

2019年7月31日(水)
フィルター

本日は、「フィルター」というテーマでお話したいと思います。

仕事柄、様々な情報を収集するために新聞や雑誌、ネットニュースや書籍などから、
自分に必要と思われる記事などを切り抜きしたり、コピーしたりする事が多いのですが、
それらが蓄積されてくると、後から必要な情報を探すのが大変になりますので、
パソコンのExcelソフトを使って、データベース化しておくようにしています。

まずはこの段階で、蓄積するものと蓄積しないものとを
自分の基準というフィルターにかけて選別している事になるのです。

そして、蓄積するものには、日付や媒体、タイトル、見出しなどの項目をつけておき、
フィルター設定しておくと、特定の言葉を含むものとか、含まないものとか、
自由にフィルターをかけられますし、並び替えもできますので、
後から検索するのに大変便利で、すぐに情報を呼び出したり、整理ができるため、
インプットのみならず、アウトプットするうえでも非常に重宝するのです。

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FPの資格にも、一定の知識や技能レベルという基準、フィルターがあって、
その基準を満たし、フィルターに引っ掛かったたからこそ、資格が与えられた訳です。

ところが、同じような知識や技能レベルを持っていたとしても、
一人一人が自分の基準というフィルターで知識や情報をインプットする事となり、
自分がこれまでに得てきた周辺知識や培ってきた教養、
積み上げてきた経験というフィルターを通してしかアウトプットできないため、
一人一人、出て来るものが全く違うものとなるはずなのです。

例えば、同じ素材を使って料理をするにしても、
ファストフードやファミレスなどのように、
誰が作っても同じように作る必要がある場合を除いては、
料理する人の技術、経験、こだわり、込める想いというフィルターを通して、
全く違ったものが出来上がるはずなのです。

ですから、FPがアウトプットするものも、一人一人違って当たり前ですし、
それが独自性であり、差別化ともなりますので、
ファストフードやファミレス的なFPを目指すのでない限りは、
今の時点の自分のフィルターを通してインプットしたものを、
今の時点の自分のフィルターを通してできる精一杯のアウトプットをするしかなく、
我が道を切り開いて行くしかないのです。

次回は、「切り開く」について考えていきたいと思います。

2019年7月24日(水)
切羽詰まる

本日は、「切羽詰まる」というテーマでお話したいと思います。

もう夏休みの季節ですが、夏休みと言えば、つきものとして、
たくさんの宿題が出された記憶がありますが、
宿題のやり方には、人によってタイプが違いますよね。

1.さっさと宿題を終わらせて、あとは存分に遊ぶタイプ
2.宿題は計画的に少しずつ取り組むコツコツタイプ
3.宿題は後回しにし、ギリギリに一気に片付けるタイプ

私は3.のギリギリに一気に片付けるタイプでしたが、
もう後がない状況に追い込まれないと出来ないタイプだったようで、
切羽詰まってようやく重い腰を上げ始めていたのです。

未だにその性格は変わっていないようで、
もっと早めに取り組み始めておけば\\\、という事がしょっちゅうあり、
締め切り直前の切羽詰まった状況になってようやくエンジンがかかって参ります。

仕事には締め切りというものがあり、それを守るのは当然の事ながら、
可能な限りギリギリに仕上げるのではなく、早め早めに取り組んで、
余裕をもって仕上げて出す事で、発注側への配慮とか安心にも繋がりますし、
不備や不足があった場合にも、余裕をもって対応ができるものなのですが、
わかっていてもそう簡単には性格をなおす事ができず、
どうしても切羽詰まらないと本気になれないようになっているのかも知れません。

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切羽詰まるとは、物事が差し迫ってどうしようもなくなる、という事ですが、
物事が差し迫ってどうしようもなくなり、そこまで追い込まれる事で、
必死になってやらざるを得なくなるとか、死に物狂いでやるしかない、とも言えます。
本来なら、それ程の力もないのに、自分でも驚くほどの力が発揮されるという、
火事場の馬鹿力とも通ずるところがあるのではないかと思います。

FPの仕事においては、様々なお客様と接する機会が多くありますが、
一人一人が違った人生を歩んできておられますし、
切羽詰まった状況の中で、その打開策を求めて来られる事もあるでしょうし、
ケースバイケースで、多角的な観点から最善のアドバイスを求められる場合もあり、
良くも悪くも、それなりに人生経験が豊富な方が、引き出しが多くなる分、
対応の幅にも広がりができたり、余裕が持てるようになるのかも知れません。

そういう意味では、人生の中で様々な局面を経験しておく事が、
どこで何に役に立つ事になるのかは全くわかりませんので、
切羽詰まった状況の中で、苦労してそこから抜け出すために必死になった経験とか、
逆に、途中で力尽きて挫折したり、諦めたり、立ち止まったり、失敗した経験なども、
その時々ではつらく、苦しく、思い出したくもないような事もあるかも知れませんが、
全てを自分の人生の糧として、自分の中の引き出しに整理しておけば、
ちょっとやそっとの事では動じずに、様々な経験を踏まえたフィルターを通して、
自分にしか出せないものが、滲み出てくるのかも知れません。

そして、自分にしか出せないものが出せるようになれば、
他には頼みようがなくなるのかも知れません。

次回は、「フィルター」について考えていきたいと思います。

2019年7月17日(水)
場数を踏む

本日は、「場数を踏む」というテーマでお話したいと思います。

どんな仕事にも初めて取り組む一日目があり、
最初の一日目というものは、期待や希望もありながら、
どちらかと言うと、不安や恐怖の方が大きいですし、緊張もするものです。

一日目を乗り切って、二日目になると少しは緊張もほぐれてきて、
三日目、四日目、五日目と、日を追うごとに、どう振る舞うべきか、
イレギュラーな事にはどう対処するべきかについても少しずつ見えてきたり、
冷静に自分を見つめる事ができるようになって参ります。

習うより慣れよとも言われているように、
場数を踏み、経験を重ねていく事で、度胸もついてきて、
次第に自信が生まれてきたり、心の余裕にも繋がってくるようです。

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仕事を身につけていく場合、既に知識や技術を身につけた方から学ぶ事は、
知識や時間にレバレッジをかけられますので、非常に効率的ではありますが、
一筋縄にはいかないもので、学んだ事を実践として出来るようになるかどうかは、
失敗をしたり、窮地に追い込まれたり、様々な事を身をもって体験していくしかなく、
どれだけ場数を踏んだかにかかってくるのだと思います。

今まで経験した事がなかった仕事を、少しコツを教えて貰ったり、
やり方を学んだからと言って、そう簡単にうまく出来るはずはありませんので、
初めのうちは失敗ばかりするのが当たり前と言えば当たり前で、
理論や理屈どおりにいかないものですし、一朝一夕にうまくいくはずもないのです。

失敗しても、うまくいかなくても、思い通りにできなくても、
これを身につけるしかないという切羽詰まった状況に自分を追い込んで、
とにかく場数を踏んで、経験を重ね、冷たい視線にも耐え、失敗から学び、
その中から自分に合ったやり方を見つけていくしかないのかも知れません。

次回は、「切羽詰まる」について考えていきたいと思います。

2019年7月10日(水)
工夫

本日は、「工夫」というテーマでお話したいと思います。

工夫とは、物事を実行する為に良い方策をあれこれとひねり出す事を言いますが、
同じような商品でも作る人や会社によって様々な違いがあるように、
少しでも使い易く、少しでも便利に、少しでも安くできるように、
様々な角度から研究や観察、意見聴取などを重ねながら、
他との差別化を図る為にも、創意工夫が不可欠になるようです。

今あるものを改善させる為の工夫や、
今は無いけれども有れば喜ばれるようなものを生み出す為に、
時間を忘れて改善や開発に没頭してみたり、
発想を変える為に、わざと仕事から離れてみたり、
工夫するにも工夫がいるようです。

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FPの仕事においても、知識や情報を仕入れて、加工したり、伝える順番を変えてみたり、
イメージしてもらい易くする為に身近な例え話を用意してみたり、
リアルな経験をありありと伝える為に、自分を振り返ってみたり、
他のFPの仕事ぶりから学んだりするなど、
それぞれが様々な工夫をされていると思います。

同じ知識や情報を伝える場合でも、伝える人によって、
伝わり方が違ってしまうのは、伝える技術の差はもとより、
伝える為の準備や工夫の仕方に違いがあるのかも知れません。

ただ、その違いを知るには容易な事ではありませんし、
よくよく観察してみたり、教えを請うてみたところで、
出来るかどうかは別問題ですので、場数を踏んで、工夫を重ねて、
自分で自分に合ったやり方を見つけていくしかないようです。

次回は、「場数を踏む」について考えていきたいと思います。

2019年7月3日(水)
準備

本日は、「準備」というテーマでお話したいと思います。

よく飲食店の前に、準備中という札が掛けられたりしていますが、
ほとんどのお店においては、お客様に気持ちよく飲食をしていただく為に、
仕込みはもとより、メニューや見本、お水やお茶、テーブル周りの準備など、
お客様が来られる前に出来る事を抜かりなく準備されています。

飲食店における準備とは、お客様の事を想定して、
お客様が来られてから慌てなくて済むように、
また、可能な限りお待たせしなくても済むように、
前もって出来る事を徹底的に準備しておき、
お客様が来られてからでないと出来ない事のみを
残しておく為に行うものでもあります。

熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいうちに提供できるか否かで、
お店のサービス精神や良し悪しの判断にも繋がり兼ねませんので、
様々な手順や段取りを工夫して準備に取り組んでいるようです。

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FPの仕事における準備も同様に、可能な限りお客様の事を想定して、
お客様にお会いする前に出来る事は徹底的に準備しておく事で、
お客様と余裕をもって向き合うように出来るようになって参ります。

どういうお客様で、何を求めて、何を知りたいのだろうかとか、
何か解決したい問題があるのだろうか、
実現したい夢や目標があるのだろうか等、
まずは想いを巡らせてみる事から始めてみると、
意識しているだけで、意外と必要と思われるような
知識や情報、提案へのヒントが飛び込んできたりする事がよくあります。

人それぞれに、知りたい事も聞きたい事も、抱えている問題も違うので、
そうピタリと当てはまる事はないかも知れませんが、
準備を心掛けておく事で、遥かに気が楽になりますし、
心の余裕も持てる気がいたします。

その心の余裕や心持ちが、お客様にも伝わりますので、
お客様の表情や振る舞いから、共感や理解の度合いを推し量り、
お客様に合わせて、自分の経験や知識、情報を加工して提供していけるよう、
準備を心掛け、工夫していきたいものです。

次回は、「工夫」について考えていきたいと思います。

2019年6月26日(水)
アドリブ

本日は、「アドリブ」というテーマでお話したいと思います。

漫才や落語、演劇、ミュージカル等には、基本的に台本やセリフというものがあり、
音楽には、楽譜というものがありますので、
演じる方は、それらをもとに読み込んだり、稽古を重ねて体に覚え込ませていき、
やがては何も見なくても演じる事ができるようになっていくようです。

セリフの場合、はじめのうちは、台本を持ちながらの稽古を続け、
セリフを覚えたら、台本を離すそうですが、台本を離す決断をする時には、
プロの方でも、不安でドキドキするようで、
大きめの勇気と思い切りと覚悟が必要だそうです。

アドリブとは、台本やセリフ、楽譜にないものを即興で差し挟む事をいい、
予定外に、自由に、思うままに、気の向くままに、演じるというものですが、
わざとアドリブで演じるような場合もあれば、
台本やセリフ等を間違えたり、忘れてしまった時に、
咄嗟の判断で別のセリフを口走ったり、それまでの流れに乗ったまま、
間違えた事に気付かれないように、瞬時に反応するような場合もあると思います。

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FPの仕事においては、様々な研修や、講演などの場面において、
予め大まかな方向性を考えておき、その流れですすめていくなかで、
相手の反応によっては、補足が必要と思われたり、
違った例えを用いるほうが相応しく思えたり、
少し余談を挟んで、息抜きを入れてみたり、
当初想定していた通りにすすめるよりは、わざとアドリブで変化させる事で、
より相手に共感や理解をしてもらい易くなるような場合があります。

慣れないうちは、相手の反応を見る余裕がなかなか持てず、
予定していたものを消化していくのに必死になってしまい、
一方通行的になってしまいがちですが、
場数をこなしていくなかで、少しずつ相手の表情や所作、態度などから、
何となく、共感や理解の度合いがこちらにも伝わってくるもので、
アドリブで対応せざるを得なくなってくるのです。

そうは言っても、相手によってアドリブ対応していくとなると、
様々な場面を想定しておく事が大切となりますし、
日頃の会話等でも、意識して相手の反応を観察したり、
他の人のすすめ方や切り返し方等から学んだり、
それなりの準備とか心構えが必要となるのです。

次回は、「準備」について考えていきたいと思います。

2019年6月19日(水)
イメージ

本日は、「イメージ」というテーマでお話したいと思います。

スポーツの世界では、よくイメージトレーニングというものが行われています。
理想的な動作やフォーム、成果を出している人の動きなどをよく観察し、
まずは頭の中で自分が動作しているイメージを想い描く訓練をし、
実際にそのイメージ通りの動きをしてみるという事を繰り返しながら、
理想的な動きやフォームを自分のものにして、
成果を出していけるようにするのです。

想像、構想、想定、シミュレーション、プランニング、ビジョンなど、
イメージと同じような意味でよく使われる言葉も多く、
イメージする事の重要性は広く認識されているのではないかと思います。

思考は現実化するとも言われており、頭の中で考えている事や、思った事は、
その通りの結果をもたらす事になるので、マイナス的な発想や、
よくないイメージを想い描かないようにする事を心掛け、
出来る限りプラス的な発想や、理想とするイメージを想い描く事で、
よい結果をもたらしたり、引き寄せたりする事ができるのです。

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考えてみればFPの仕事は、イメージする事が不可欠な気がします。
ライフデザインからライフイベント表を作成したり、
ライフプランニング表や収支シミュレーション表を作成したり、
今を起点としてより良い未来を実現させる為に、
夢や目標をもとにイメージを膨らませ、
一人一人生まれも育ちも考え方も生き方も、
収入や支出も貯蓄も投資経験も違うなか、
具体的な成果物としての提案をしたり、相談、執筆、講演など、
イメージしたものをアウトプットしていかなければなりません。

ここで役立つのは、教科書的な知識やググって出てくる情報ではなく、
自らが身銭を切って学んだり、経験したり、
アンテナを立てて得たナマの情報をもとに、
何を聞き、どのような質問をするべきか、
いかに本音を引き出す事ができるのか、何を求めているのかを察知し、
どんな言葉を用いて、どのように伝えるべきか、どのような例えを用いるか、
日頃からありありとイメージしておく事なのです。

イメージがあるから具体的なデザインに落とし込む事ができますし、
想像するところから創造が生まれ、構想を練る事で構造が出来上がり、
思考するところから試行を重ね、無から有を生み出す事に繋がりますので、
日頃からイメージや想像、構想、思考の訓練をしたり習慣化しておく事が、
意外な発想をもたらしたり、咄嗟の際のアドリブ対応に役立ったりするのです。

次回は、「アドリブ」について考えていきたいと思います。

2019年6月12日(水)
独自性

本日は、「独自性」というテーマでお話したいと思います。

「No.1にならなくてもいい、もともと特別なOnly one」
という有名な歌詞があるように、人には持って生まれた才能や天性があり、
一人一人が違う種を持ち、個性、オリジナリティがありますので、
その種に水をやり、やがて芽を出し太陽の光を浴びせ、
更に肥料を与え育てながら、自分の花を咲かせていく事が、
独自性を発揮する事に繋がっていくのだと思います。

例えば、仕事に行き詰まった時でも、どうしても結果を出す必要がある場合、
兎に角一歩を踏み出し、自分を追い込み、背水の陣をしいて、
脇目も振らず、一心不乱に、集中して、必死のパッチで仕事に取り組むうちに、
想像以上の力が出てきたり、潜在的なものが呼び覚まされてくる事があります。

これらの潜在的な力や人間の底力というものは、普段は影を潜ませているけれど、
いざという時に、何らかのキッカケにより、スイッチさえ入れば、
湧き水のように、何年も前に大地で吸収した雨や雪が地層の中を通りながら、
自然に濾過され、無限に湧き出されてくるのと同じように、
これまで長年に亘って学んできた知識や培ってきた技術、
積み上げてきた経験などが、自分の中で濾過され、
滲み出てくるように独自性をもって発揮されるのだと思います。

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独自性とは、自分にしかできない事、自分しか知らない事、
自分にしか生み出せないものなど、他の人にはできない、
他の人は知らない、他の人には生み出せないものではありますが、
自分の個性や知識、技術、経験を活かして、他の人との差別化を図る為に、
視点や見方を変えたり、表現に工夫を加えるなど、
様々なバリエーションや引き出しを準備しておく事とも言えます。

FPの仕事をさせていただく場合においては、
知識や情報をただ伝達するのではなく、
相手に本当に必要とされるものかどうかを強く意識して、
相手が何を求めて何を必要としているのかを察知しようとする事が大切です。

相手が理解しやすい言葉や表現を慎重に選んで紡ぎ出し、
相手の表情や反応を観察しながら、キャッチボールをしているつもりで、
気を配り修正を加えつつ、自分の持っているものを出し尽くしていくなかで、
相手が必要なものを受け取ってもらえるように仕向けていくのです。

そういう意味では、相手次第で自分を変化させていかなければならず、
教科書通りや予定通りにはいかず、臨機応変、アドリブ対応せざるを得ず、
自分が経験してきたことや日頃から学んだりイメージしている事だけが、
強い味方となり、頼りになってくるのです。

次回は、「イメージ」について考えていきたいと思います。

2019年6月5日(水)
締め切り

本日は、「締め切り」というテーマでお話したいと思います。

嘗て、あるシンガーソングライターが、
音楽は締め切りによって生み出されると言っていたそうですが、
詞を作るにしても、言葉の組み合わせは無限にありますし、
メロディーを作るにしても、テンポやリズムなど無限の組み合わせが可能ですので、
こだわりだしたらキリがありません。

妥協とかではなく、どこかで線引きをしていく事で、集中力を高め、
ゼロからイチを生み出していくのだという気概を持って取り組んでいると、
切羽詰まった状況の中で、ふとしたところから、
思ってもみなかったような詞やメロディーが、
降りてくるという事も少なくないようです。

締め切りがある事で、背水の陣をしく事となり、
火事場の馬鹿力に似たような、想像以上の力が発揮されたり、
潜在的なものが呼び覚まされて無から有を生み出せるのかも知れません。

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FPに限らず、仕事においては締め切りというものが付きものです。
締め切りがある事で意識をもってそこまでに仕上げるべく、
知識や技術、経験を総動員して、自分の中にあるものを絞り出そうとしたり、
自分の中にない場合には、外から吸収するしかありませんので、
調べたり学んだり教えを請うなどして、必死になって取り組むしかありません。

締め切りを守る事や先方に催促されないようにするのは当然の事として、
出来るだけ余裕を持って納品する事を意識し、
相手に余計な不安を与えたり、手間をかけさせないようにするとともに、
特に意識しておかなければいけないのが、
発注側の求めるレベルや期待への想像力です。

ついつい自分の基準で考えてしまいがちになりますが、
まずは発注側の求めるレベルを想像したり、相手の立場に立ってみて、
自分自身が相手のレベルに合わせられるよう、期待を超えられるように努め、
そのうえで自分にしか出せない色を出していけるようにしたいものです。

誰に発注しても同じような結果、パフォーマンスしか出てこないのであれば、
自分に発注していただける意味が見出せない事になりますし、
最も効率的でコスパの高いところに仕事は流れていく事になりますので、
仕事をいただくには、独自性というものも重要なポイントになるのです。

次回は、「独自性」について考えていきたいと思います。

2019年5月29日(水)
ご縁

本日は、「ご縁」というテーマでお話したいと思います。

袖振り合うも多生の縁と言われるように、
道で人と袖が触れ合うようなささいな事も、前世からの因縁によるもので、
偶然というものはないという意味のことわざですが、
これまでの様々なご縁によって今があり、
これからも様々なご縁によって未来を迎えていく事になります。

私の場合は、偶々入れた就職先でのご縁があったからこそ、
仕事を通じて様々な事を学ばせていただき、仕事の必要に迫られてFP資格を取得し、
その延長で社労士資格取得へのチャレンジにも繋がり、
それがキッカケとして独立する事となり、
資格のお蔭で、気がつけば約15年間に亘り、
何とかご飯を食べ、家族を養わせていただいて参りました。

これまで必要としてくださった方々とのご縁には、感謝しても仕切れず、
これからの人生のご縁の中で、少しでも恩返しや恩送りをしたいと思いつつ、
まだまだ自分の事で精一杯になってしまっている気がします。

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FPという資格と人とのご縁がキッカケとなり、
今こうして定期的にメルマガで情報発信させていただいてはおりますが、
本当は別のメルマガ執筆に手を挙げていたのですが、
先着順に間に合わなかったところからの偶然の執筆だったのです。 

これもご縁と捉え、毎週情報発信をさせていただいております。

例えばブログを書く機会を設けていても、発行日を決めていないと、
中々書こうと思っても書けないものなのですが、
発行日が決まっているメルマガの場合は、
書かざるを得ない状況に追い込まれる為に、
内容の良し悪しは別として、一応、発信だけはできてしまうのです。

つまり、世の中に出回っている作品や商品、音楽、書籍、コラムなど、
ほとんどの創造的なものは、人とのご縁と、
締め切りによって生み出されている事になるのです。

次回は、「締め切り」について考えていきたいと思います。

2019年5月22日(水)
自己流

本日は、「自己流」というテーマでお話したいと思います。

芸能、芸術、武道やスポーツに限らず、何か技術や作法を身に付ける際には、
まずは徹底的に基礎を叩き込み、型を身に付ける事が大切で、
よく守破離という言葉が使われています。

基本を忠実に守り、徹底的に真似をして自分のものにして、
そこに他の方法も参考にしつつ少しの改善を加えて基本や型を破っていき、
型にも捉われず、破も意識せず、自分独自のものにまで昇華させて型から離れ、
自己流を生み出していくというもの。

この自己流には二種類あると思います。
一つ目は、上記のように守破離を経て自己流を身に付けていく事。
二つ目は、元々自分が持って生まれた才能とか天性を引き出したり、
磨きをかける事で自己流を開花させていく事。

パソコンに例えると、一つ目がソフトを追加でインストールするようなもの。
二つ目がOS自体をアップデートさせるみたいなものと言えばいいでしょうか。

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例えば、落語家など、大人になってから師匠に弟子入りして、
雑用などの見習いからはじめ、前座で修業を積み、
二つ目で仕事が取れるようになって、真打へと昇進していくような
守破離によって自己流を身に付けていく場合もあれば、
昨今話題の卓球の張本選手や、将棋の藤井棋士、囲碁の仲邑棋士などは、
小さい頃から相当な練習とか努力を積み重ねたり、
周囲の指導者のお蔭もあっての今だとは思いますが、
やはり元々持って生まれた才能とか天性があって、
その才能に磨きをかけて自己流を開花させてきたとしか思えません。

どちらにしても、それなりの苦労とか修業、努力が必要にはなりますが、
一部の天才的な人だけが自己流を開花させられるのかと言えば、
そうとは言い切れず、持って生まれたものに気付けるか気付けないか、
自分と向き合えるか向き合うことを避けるのかによって、
自分の花を咲かせる事ができるか否かに繋がってくるような気がします。

更には、ご縁というものも影響してくると思いますので、
誰と出会い、誰の影響を受けるかによっても、
人生は全く違ったものになっていくと考えますと、
今与えられた環境や出会いの中に、未来の自分の開花に繋がる
種が蒔かれているという事になるのだと思います。

次回は、「ご縁」について考えていきたいと思います。

2019年5月15日(水)
知っている事と出来る事

本日は、「知っている事と出来る事」というテーマでお話したいと思います。

例えば、薔薇、葡萄、団鸞、憂鬱、鼠など、読めたとしても、
いざ書くとなると書けない漢字がたくさんありますが、
一画一画文字をじっくりと見ながら書いていけば、書けますし、
何度も何度も書いているうちに、何も見なくても、
スッと書けるようになって参ります。

知ってはいても、意外と簡単に出来ない事は多いものですが、
見よう見真似でじっくり時間をかけたり、
手取り足取り教えていただく事で、出来るようになって参りますので、
諦めずに取り組もうとする強い意志と、
実際に取り組む行動力、出来るまでやり続ける継続力が、
出来るようになる為のポイントとなります。

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収入の柱を複数持てるようにする為に、
資産運用を始めたり、ビジネスを始めたりする場合、
経験もなく初めから上手く出来る事はあまりないと思いますが、
ちょっと知識や技術を聞きかじっただけで、
何となく出来るつもりになって、実際にやってみて、
偶々儲かる事もあるかも知れませんが、
いくつもの落とし穴がありますので、
結局は大損してしまったり、撤退を余儀なくされる事はよくある話です。

繰り返し繰り返し失敗を重ね、経験を積みながら、
少しずつコツを掴んでいき、自分のものにしていく事もできますし、
既に経験を積み、コツを掴んだ人から学びながら、
自分のものにしていく事も出来ます。

時間と資金に余裕があるならば、自己流でコツコツと経験を積み、
出来るようになるまで、続けていけばいいのかも知れませんが、
先が見えない不安や資金切れとの闘いにもなり得ますので、
まずは、実際にコツを掴んで成果を出している人から学んで、
少しでも早く成果を出せるようになってから、
自己流を見出していく方が得策だと思います。

次回は、「自己流」について考えていきたいと思います。

2019年5月8日(水)
習慣

本日は、「習慣」というテーマでお話したいと思います。

思考を変えるとが行動が変わり、行動が変わると習慣が変わり、
習慣が変わると人生が変わると言われるように、
お金に関する思考や考え方が変わると行動が変化し、
その行動を継続する事で習慣化され、その習慣が学びや経験にも繋がり、
収入や支出に影響して参ります。

ところが、お金が入る仕組みを複数持とうと決意して、
その為の行動を変えようとスタートを切ったものの、
その行動を継続させるには相当意識しないとできないのです。

逆に、ついつい無駄遣いしてしまうような行動などは、
相当意識しないと断ち切れないのです。

つまり、よい習慣を持つに至るまでには、相当強い意識を持って、
継続的に行動しないと身に付きませんし、
悪い習慣を断ち切るには、かなり強く意識を持つ必要があるのです。

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例えば、通りすがりについコンビニに寄っては何かを買ったり、
安売りしている物があればまとめ買いをするなど、
お金の悪しき習慣と言われている事を止めるのは、中々難しいのです。

また、コツコツと毎月貯蓄に回すようにする為に、
収入の一定割合の範囲内で生活費を抑えるよう支出のコントロールが出来れば、
貯蓄が増えていくとわかってはいても、それが中々難しいのです。

簡単そうで難しい、難しい事をやり続けるのは面倒くさい、
面倒くさい事は出来れば避けたいし、後回しにしたい、
それが普通なのかもしれません。

普通のままでいいならそれでいいのかも知れませんが、
普通から抜け出して自由なお金と自由な時間を手に入れようとするなら、
少しの努力を継続し、良い習慣を身に付ける為に、
既にうまくやっている人の生き方や習慣を参考にしてみるのが効果的です。

ただ、自分との違いや差がどこにあるのかをよく観察してみると、
知っている事と出来る事の間には大きな壁がある事を痛感するばかりなのです。

次回は、「知っている事と出来る事」について考えていきたいと思います。

2019年5月1日(水)
お金が入る仕組み

本日は、「お金が入る仕組み」というテーマでお話したいと思います。

お金が入るようにするには、大きく分けて3つの方法があります。
1.雇われて働く事で労働収入を得る
2.自分のビジネスを持つ事で売上収入を得る
3.資産を持つ事で資産収入を得る

1.は自分の時間や才能、労力等を会社に提供し、
その対価として給与を得る方法ですが、
職業能力や免許・資格の他、体力、協調性、経験年数や統率力、
また、フルタイムかパートタイムか等の働き方の違いによっても、
収入の額は左右されますが、働き続ける事で、
インカムゲインである給与や賞与が定期的に入ってきますし、
キャピタルゲインである退職金が得られる場合もあります。

2.は技術や知識、経験、アイデア等を商品化し、ビジネスとして、
その技術や商品を必要としている人に提供して、
その対価として売上を得る方法ですが、
商品が受け入れられるか、受け入れられないか、
継続して売上を上げ続けられるかによって、
収入の額は左右されますが、うまく行けば、
莫大な利益を得られる可能性がありますし、
人の力をお借りして、知識や技術、経験等を活かして働いてもらう事で、
自分一人だけの力を遥かに超えるものを生み出せる可能性が高まります。

3.は不動産や株式等の資産を保有する事で、
定期的に家賃収入や配当金等を得たり、
売却する事で売却益を得る方法ですが、
資産の保有状況や売買実績によって収入の額は左右されますが、
知識と経験を積み上げてうまく投資していく事が出来れば、
いわゆる不労所得を得られる事となります。

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これらの仕組みは一つにしておく必要はなく、収入の柱は多ければ多いほど、
それぞれの持つリスクを分散させる事ができますので、
複数の仕組みをもっておけば、より豊かな生活ができ、
ワークライフバランスを実現させる事にも繋がります。

お金が入る仕組みをつくるうえで大事な事は、
自分自身がどの仕組みを利用しようと思うかどうかの思考や決意と、
その思考や決意を実行に移していく行動力です。

お金は自分自身の映し鏡とも言われるように、
自分が得られる収入や支出には、
自分の思考とか習慣が反映されていきますので、
まずは思う事から始め、行動に移していく。

そのうえで知識や技術、経験からの学びを重ね、
お金の入る仕組みを増やしていける習慣を身につけていけば、
お金の不安のない生活、自分や家族の為に使える自由な時間を
手に入れられるようになるのです。

次回は、「習慣」について考えていきたいと思います。

2019年4月24日(水)
ワークライフバランス

本日は、「ワークライフバランス」というテーマでお話したいと思います。

働き方改革により生み出される時間をどう活用し、
労働時間が減少した分の収入減をどう補い、
ワークライフバランス、仕事と生活の調和をどう図っていくのか、
一つの答えがある訳でもありません。

自分が望んで仕事を中心とした生活をするのは自由ですし、
生活を重視する為に仕事をセーブするのも自由ですが、
本当は家事や子育ての為に早く帰りたいのに、帰れない事がストレスになったり、
もっとバリバリ仕事して稼ぎたいのにさせてくれないとか、
自分の意思や希望に反した状況を強いられたり、
我慢しなければいけない状況にあるのであれば、
対策を検討する価値があると思います。

生活する為、家族を養う為には、ベースとなる収入が必要ですので、
例え、自分の意に沿わない状況や、我慢を強いられる状況にあっても、
そう簡単に辞める訳にもいかず、働かざるを得ませんが、
そのような状況からキッパリと抜け出し、
更にはワークライフバランスを実現させる為の切り札になるのが、
お金なのです。

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当面の生活をするのに充分な貯蓄や不労所得さえあれば、
生活費を稼ぐ労働収入を得る為に我慢を強いられる事も、
ストレスを抱えたまま無理に働き続ける必要もなくなります。

お金さえあれば、自分の生活リズムに合う仕事や本当にしたい仕事を探したり、
経験を活かして、自分がやりたいように事業を行う事も可能になります。

自分で自由に使えるお金さえあれば、
自分が働かなくてもお金が入る仕組みを作っておく事さえできれば、
仕事も生活も充実させようとする余裕を持つ事ができるのです。

ところが、自分が働かなくてもお金が入る仕組みを作るには、
それなりの知識と考え方を持って行動に移し、
更には習慣化していく必要があり、
相当意識していかないとできないものなのです。

次回は、「お金が入る仕組み」について考えていきたいと思います。

2019年4月17日(水)
イノベーション

本日は、「イノベーション」というテーマでお話したいと思います。

働き方改革関連法がこの4月から施行され、
本格的に働き方改革の実行が求められております。
長時間労働の是正や有給休暇時季指定の義務化など、
様々な取り組みによって、
これまでの悪しき習慣を断ち切っていく必要があります。

その為には、現状を肯定的にとらえた小さな改善の積み重ねのみならず、
現状を否定的にとらえ、業務の見直しや廃止も含め、
抜本的な改革にも着手せざるを得ないかも知れません。

更に、労働力人口の減少に対応しつつ、労働生産性を高めていく為には、
AIやRPAの活用を検討するなど、未来の創造に向かい、
全く新しい働き方を生み出していく必要に迫られており、
まさにイノベーションが求められているのです。

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働く側にとっては、残業時間の削減や有給休暇の取得がし易くなったり、
長時間労働から少しは解放され、
自分や家族の為の時間が生み出される可能性が高まります。

一方、その時間分が収入の減少に繋がる可能性も高まり、
それをどう補っていくのかという問題が絡んでくる事も想定されます。

在宅勤務が増えたり、兼業・副業を検討したり、
フリーランスや独立業務請負人(IC)などの独立を視野に入れるとなると、
家族の理解はもとより、生活空間の見直し、
家計の見直しも必要になります。

つまり、個々の働き方を変えようとするだけで、
ライフスタイルやライフプランにも大きく影響し、
家計の見直しや資産形成のあり方も含め、
自分や家族の生き方自体を抜本的に見直す為の
イノベーションが必要になってくるのです。

その為の情報提供や実行援助をはじめ、
ワークライフバランスの実現や充実をサポートしていくところに、
FPの出番があるのではないかと思います。

次回は、「ワークライフバランス」について考えていきたいと思います。

2019年4月10日(水)
チャレンジ

FP資格を取得するにあたっては、自ら必要を感じて取得したり、
仕事上必要に迫られて、取得せざるを得なかったり、
それぞれに何らかの理由やきっかけがあり、
それなりの時間と費用をかけてチャレンジした結果として、
今に繋がっている事と思います。

資格を取得したお陰で、自分自身の生活に役立てたり、
資格を活用して実際に仕事で収入を得られるようになったり、
取得しただけで、特に何も変わらない場合もあるかも知れません。

人生に無駄なものはないと言われているように、
例え今、役に立っているいないにかかわらず、
資格を取得した事やチャレンジした事自体に無駄はないと思いますし、
人との出会いのように、資格との出会いもご縁があっての事だと思います。

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だとすれば、取得した意味とか使命のようなものを考えてみて、
この資格と真剣に向き合ったり、もう少し深く学んでみたり、
更なるチャレンジをしてみるというのも、
人生における一つの選択肢になると思います。

例えば、今専門としている分野のエキスパートととして、
本が書けるくらいに体系立てて整理し情報発信してみたり、
講師等として、わかり易く伝えられるような技術を身につけたり、
今の仕事の延長から出来そうな事にチャレンジしてみる。

また、今の専門以外の分野についての知識や関連情報を学んでみたり、
今の専門に拘らず、最新の知識や技術など、世の中の変化に追随しつつ、
新しい分野の開拓にもチャレンジしてみる。

チャレンジする事で、一つの専門分野のミチを極めても良し、
他の分野の学びから起きる化学反応で、新たな展開に進むも良し、
今目の前の仕事から必要とされる事に集中し、
今の自分に出来そうな事や出来たらいいなと思う事に一所懸命取り組むなかから、
自己変革、自己イノベーションを起こしていく。

チャレンジという行動の積み重ねが、
イノベーションを生み出す可能性に繋がるのです。

次回は、「イノベーション」について考えていきたいと思います。

2019年4月3日(水)
変化

本日は、「変化」というテーマでお話したいと思います。

今まさに時代の変化、歴史の転換点に差しかかろうとしており、
一つの時代の終焉と同時に、新しい時代の幕が開こうとしております。

大きな時代の流れの中にも、一日一日、一瞬一瞬の時間の経過とともに、
小さな変化が起こり、その積み重ねが世の中に大きな変革をもたらしていくのです。

変化自体を止める事はできないので、変化に対応していくしかないのですが、
対応するにも次の2つのタイプがあると思います。
1.変化に後から付いていくタイプ
2.変化の先頭に立っていくタイプ

勿論、1.のタイプではなく、2.のタイプになっておく事で、
チャンスを掴める可能性が高まるはずです。

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例えば、金融や投資の世界においては、フィンテックやAI技術の進歩に伴い、
いつでもどこでも簡単に投資の取引が出来る時代になって参りましたし、
その取引コストも格段に安くなってきております。

また、仮想通貨やロボアドバイザーの活用など、
初心者であってもFP等の人を介さずして、投資を始める方々が増えており、
明らかに時代の流れはAI化、IT化、ローコスト化へと変化を遂げつつあります。

このような変化に、後から付いていくのではなく、
変化を先取りして、キャッシュポイントを見出していけるよう、
日頃からアンテナを立てて、知識や情報を収集整理し、自分のものにしておき、
まずは自らが率先行動し、自らを変化させていく事が大切です。

ただ、言うは易く行うは難しで、潜在意識の現状維持作用によって、
変化しようとしても元の状態に戻そうとされ兼ねませんので、
変化の先頭に立つのだという、強烈な意志と気概をもって、
周囲に流される事なく、失敗を恐れず、チャレンジし続ける事が大切です。

次回は、「チャレンジ」について考えていきたいと思います。

2019年3月27日(水)
リスク

本日は、「リスク」というテーマでお話したいと思います。

投資をする場合、少しでも多くのリターンを追求していきたいものですが、
様々な要因によりプラスになったりマイナスになったりと変動し、
その変動のブレであるリスクは多岐にわたり、
複雑に絡み合って利益や損失に大きく影響を及ぼして参ります。

リスクを考慮しなくて済むならその方が楽ですがその分リターンが少なくなり、
リスクへの対処法を知っておけば、リスクを抑える事も出来るようになってきます。
見えないリスクは、勉強すればする程、知れば知る程小さくなり、
成功へのチャンスともなり得るので、
リスクから目を背けるのではなく、向き合う事が必要なのです。

リスクとリターンは機械的な確率論で決まるのではなく、
人それぞれの知識の量や経験の量によっても常に変動してしまいますので、
知識や技術を磨く必要もあり、能力が高まれば高まる程、
リスクを減らすことができるようになって参ります。

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例えば、会社にお勤めで給与収入で生計を立てている場合、
毎月の安定した収入が得られるリターンがありますが、
病気や怪我により長期休養を迫られてしまうような事態に遭遇したり、
リストラ、倒産等、会社都合で辞めざるを得なくなるリスクがありますので、
給与収入だけに頼らない方法を考えて行動しておく事で、
リスクを軽減させるのみならず、より豊かな人生を歩める可能性が高まります。

独立FP等であれば、顧問報酬等の継続的な報酬というリターンがありますが、
不測の事態に備えて、売上の柱を一つだけに拘るのではなく、
複数の柱を持っておけるよう行動しておく。
また、売上のみに頼らない方法を身につけておく事で、
外部環境や社会情勢の変化による売上減少等のリスクを抑制できますし、
変化に対応していく事自体が、独立自営業者として、
生き残っていく条件にもなり得るのです。

次回は、「変化」について考えていきたいと思います。

2019年3月20日(水)
リターン

本日は、「リターン」というテーマでお話したいと思います。

投資におけるリターンには、大きく分けて、
インカムゲインとキャピタルゲインの二つがあり、
インカムゲインは、利息や配当金等で、
一定期間毎に、ある程度固定的な額が受け取れますが、
キャピタルゲインは、売却益等で、
売却等の決済をしない限りは受け取れず、
タイミングは値動き次第となります。

インカムゲインは、労働の対価となる賃金に例えると、給与や賞与となり、
キャピタルゲインは、退職金のようなものとなります。

また、独立FPや士業、コンサルタント等の仕事に例えると、
インカムゲインは、顧問報酬や継続的な業務委託報酬等となり、
キャピタルゲインは、スポット業務報酬や成功報酬等となります。

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自己投資によって身につけた資格や技術、人脈や経験を活かす事で、
会社においては、昇進や昇格、新しい仕事を任されたり、
重要なポストに就いて、無くてはならない存在になると、
インカムゲインである給与や賞与の額にも
大きく反映されていく可能性が出て参ります。

また、独立FPや士業、コンサルタント等となる事で、
インカムゲインである顧問報酬や業務委託報酬等が継続的に得られたり、
キャピタルゲインであるスポット業務報酬や
成功報酬等が得られるようになるとすれば、
自己投資で支出した額を元手とした投資収益は、
計り知れない程のリターンが得られる可能性があります。

但し、見栄やプライド、欲望・欲求、自己中心、慢心等々、
目には見えませんが、気づかぬうちに蔓延してくるものが原因で、
全てを失ってしまうリスクが潜んでいる事を
よくよく考慮しておく必要があるかも知れません。

次回は、「リスク」について考えていきたいと思います。

2019年3月13日(水)
自己投資

本日は、「自己投資」というテーマでお話したいと思います。

家計の見直しをする場合においては、
収入と支出や貯蓄と投資のバランスを考えながら、
いかに収入を増やし、支出を抑えていくのかが基本となりますが、
支出を抑えようとするばかりに、
過度な節約をしてしまうと、逆効果になります。

無駄な支出や浪費は減らしていく必要がありますが、
支出する事によって知識や技術が得られたり、
何か新しい事にチャレンジしてみたり、
新しい出会いから人脈が広がったり、
効果が期待できるものへの支出をするならば、
その何倍ものリターンが得られる可能性がありますので、
このような支出は自己投資となります。

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ただ、お金に余裕がある時だけ自己投資をするのではなく、
毎月計画的に自己投資をしていく事が、継続できるポイントとなります。

例えば、手取り収入(30万円として)を下記の3つに分ける方法があります。
1.先取貯蓄に2割(6万円)
2.生活費に6割(18万円)
3.自己投資に2割(6万円)

1.の先取貯蓄は、収入が入ると同時に自動的に振替られるものにしておく。
2.の生活費は、この範囲内で生活できるように節約する。
3.の自己投資は、使い切る事を目標にきっちり自分の為に投資していく。

まずは割合を決めて、決めたらきっちりと継続的に実行していき、
支出をコントロールしていくと同時に、
先取貯蓄で貯蓄も積み上がっていきますし、
自己投資を継続する事で身につけた知識や技術、出会いやチャンスから、
リターンとして収入アップに繋がっていく可能性が出て参ります。

つまり、お金に関する思考や考え方が行動や習慣となり、学びや経験に繋がり、
それらが、収入や支出にも影響を及ぼす事となるので、
自己投資を継続した人と、過度な節約から何もしなかった人とでは、
その後の人生において、返ってくるリターンに大きな差が出てくるのです。

次回は、「リターン」について考えていきたいと思います。

2019年3月6日(水)
レバレッジ

本日は、「レバレッジ」というテーマでお話したいと思います。

投資の世界ではレバレッジという言葉がよく使われています。
自分の少しのお金を元手に、他人の多くのお金を使う事で、
投資利回りを高めてより多くの利益を得る事ができますので、
お金にレバレッジをかける事ができるのと、
使い方次第では時間にもレバレッジをかける事ができます。

例えば、自己資金が少ない方が不動産投資をしたい場合、
まずはコツコツと貯蓄をしはじめて、
購入資金ができてから投資をするとなると、
かなりの時間を要する事となります。

ところが、購入資金を借りてきて先に不動産を購入した場合、
家賃収入から必要経費を引いたキャッシュフローがプラスになる物件では、
その利益と元々貯蓄をしようとしていた額を足した金額を
毎年繰り上げ返済していく事により、
借金のない不動産を手にするまでに要する期間は、
貯蓄してから全額自己資金で購入するよりも、かなり早くできるのです。

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レバレッジはお金に限った話ではなく、
お金以上にレバレッジをかける事ができるものが、知識や時間です。

知識のレバレッジとは、ほかの人の知識を活用する事で、
自分で全ての知識を勉強するのではなく、
その知識に詳しい人から学んで補う事です。
自分で勉強するよりも早く確かな知識や経験からの学びが得られ、
時間のレバレッジとの相乗効果が生まれるのです。

そして、レバレッジ効果で生み出された時間を更なる自己投資や
自分の自由な時間に有効活用していく事ができるのです。

次回は、「自己投資」について考えていきたいと思います。

2019年2月27日(水)
近道

本日は、「近道」というテーマでお話したいと思います。

近道を英語ではショートカットと訳しますが、
パソコンでよく使うソフトやアプリケーションは、
デスクトップにショートカットアイコンを配置しておけば、
プログラム一覧から毎回探さなくてもすぐに使えて便利ですよね。

ソフトやアプリケーションを使って仕事を遂行する事が目的なので、
ソフト等を開くまでの手順を省けるショートカットを配置する事で、
少しでも早く仕事に取り掛かれるので効率的です。

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FP等の資格を取得する際、独学で取得される方もいますが、
資格学校に通って学ぶ方もたくさんいらっしゃいます。
学校で講師から知識のポイントや勉強のコツ、経験からの学びを教わる事で、
独学で勉強するよりも早く理解出来て自分のものにできますので、
費用はかかりますが、かなりの近道になるはずです。

知識や技術を身につける場合、身につける事が主体ではなく、
身につけた知識や技術を駆使してお役に立つ事が主体となりますので、
身につけるまでの過程においては可能な限り近道を選び、
いかに駆使しどうすればお役に立てるのかに、
全力を傾注する事が大切になって参ります。

近道を選ぶ事は、近道を知っている人の力を借りながら早く辿り着く為に、
知識や時間にレバレッジをかける事なのです。
そこから更に経験を積み重ねつつ、知識や技術にも磨きをかけていき、
自らの器を大きくしていく為の地道な努力が、
更なるチャレンジやチャンスにも繋がっていくのです。

次回は、「レバレッジ」について考えていきたいと思います。

2019年2月20日(水)
技術

本日は、「技術」というテーマでお話したいと思います。
 
同じ食材を使って料理をしたとしても、作る人によって、
切り方や前処理、調味料の種類や分量、火加減や水加減などの作り方をはじめ、
見た目の盛り付け方などの出来栄えも違えば、味もかなり違ってきます。
 
日常生活の中で普通に家庭や職場で摂る食事であれば、
それほど見た目や味を気にする必要もなく、
空腹を満たせればいいのかも知れません。
 
ところが、お店で食事を提供する場合においては、お金をいただく訳ですから、
値段に相当する味や見た目、雰囲気やおもてなしを求められる事となりますので、
お客様に満足いただけるだけの腕とか技術、サービスが提供できるよう、
日々技術やサービスの質を向上させるための努力が欠かせません。
 
技術を身につけるにも、一朝一夕に身につくものではなく、
修行とか鍛錬とか努力が必要になって参ります。

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昔の職人の世界などでは、技術は教えられるものではなく、
盗むものであると言われた時代もありましたが、
盗むに値する技術を持った人のそばでよくよく観察しつつ、
見よう見真似で必死に取り組んでいけば、次第にコツとかツボがわかってきて、
更に試行錯誤や創意工夫を重ね、自分の強みを探して活かしていけば、
それなりに技術を自分のものにしていく事ができるようになるはずです。
 
ただ、いわゆるプロと言われるような、スポーツや伝統芸能、芸術はもとより、
お金をいただいて提供するサービス全般、FP業においても、
技術をそれなりに身につけた段階で満足するのではなく、
その技術を提供してサービスを受けた方々に、
心から満足していただかなければ意味がありません。
 
そのような高いレベルの技術を身につけていくには、
そのような高いレベルの技術を既に身につけていて、
その技術を提供してサービスを受けた方々を実際に心から満足させている人から
直接学ぶ事が一番の近道になると思います。

まずは少しでも早く、目指すレベルに到達できるように学び、
そこからまた地道にコツコツと技術を磨いていく事が大切なのです。

次回は、「近道」について考えていきたいと思います。

2019年2月13日(水)
土台

本日は、「土台」というテーマでお話したいと思います。

ありのままの自分を認め、受け入れる自己肯定感を土台として、
出来ない事があったとしても、それが今の自分の現状である以上は、
今の自分を基礎として出来る事を一段ずつ積み上げていくしかありません。

家を建てるにも、基礎工事となる土台がしっかりしていないと、
とんでもない事になり兼ねないのと同様に、
自分に自信をもつ為の土台となる自己肯定感を培うためにも、
ありのままの自分を受け入れ、周囲の目を気にせず、
泰然自若とした振る舞いを心掛けていく事が効果的です。

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今の自分の現状は、過去の自分が積み重ねてきた集大成であり、結果でもあり、
変えられるものでもありません。
現状の結果を受け入れて認めたうえで、改善点や反省点があれば、
今を起点として改善していく事で、未来の自分を変えていく事は出来るのです。

何か失敗したり、うまくいかない事があったとしても、
自分自身の価値は何も変わりません。
失敗した時のやり方や、うまくいかなかった時のやり方では、
成功しない事がわかっただけなので、やり方を変えていけばいいだけなのです。

そのような試行錯誤や創意工夫をしていく事自体が、
自分自身の土台を固めていく事となり、技術の向上にも繋がっていくのです。

次回は、「技術」について考えていきたいと思います。

2019年2月6日(水)
バランス

本日は、「バランス」というテーマでお話したいと思います。

自分の能力やスキルを信じる「自己効力感」と、
ありのままの自分自身の価値を信じる「自己肯定感」という2つの感覚要素は、
どちらも大切で一方が欠けてしまうと自信のバランスが保てない事となります。

例えば、自分に自信が持てない為に出来ない事を出来るように頑張ったり、
努力して短所を補って自分を変えようと必死に頑張って結果を出しているのに、
こんな自分はまだまだで、こんな自分は好きにはなれません、
というような場合があります。

周りから見れば随分と頑張っていて結果も出てるし、
もっと自信を持てばいいよと価値を認めているのに、
当の本人は全く自分を認めないというように、
自己効力感は強いのに、自己肯定感が弱いと、
ありのままの自分を受け入れる事ができない為に、
中々自信を持てない事となります。

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食事を摂る際には、主食と副食、主菜と副菜のバランスを考えて、
食べられる方も多いと思いますが、
食事に例えると、自己肯定感が主食となり、自己効力感が副食となります。

つまり、自己肯定感が基本にあって、そのうえに自己効力感をつけていく事が、
本当の自信をつけていくのに大切なバランスとなります。

たとえ今は出来なくても、カッコ悪くても、欠点があっても、
苦手意識をもっていたとしても、そういう自分自身にフタをせずに、
ありのまま、まるごと受け入れる自己肯定感を土台として、
出来そうな事から少しずつ取り組んで、
出来る事を増やしていく自己効力感を積み重ねていく事で、
本当の自信をつけていく事が出来るようになっていくのです。

次回は、「土台」について考えていきたいと思います。

2019年1月30日(水)
自信

本日は、「自信」というテーマでお話したいと思います。

成長の4段階目である出来ちゃってる状態になるまでには、
不快ゾーンの中で、もがきながらも前に進んでいく必要があり、
行動しては反省して修正を加えるという事を繰り返しながら、
思い描くイメージに自分を近づけていこうと試行錯誤していく事で、
いつの間にか意識しなくても出来ちゃってる状態になっていき、
それとともに自信もついて参ります。

自信を持って何かに取り組む場合と、そうではない場合とでは、
心の状態と行動の質に大きく影響してきますので、
当然その結果にも大きな差が生じて参ります。

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自信とは自分を信じること、自分を信じる度合いの強さを言いますが、
「自分を信じる」と言っても、信じる対象は2つ存在しています。

1.自分の能力やスキルを信じること
2.ありのままの自分自身の価値を信じること
心理学では、1つ目を「自己効力感」と言い、
2つ目を「自己肯定感」と言います。

自己効力感とは、「自分には○○ができる!」
「自分には○○できる能力がある!」のような、
自分自身がこれまでに何かに挑戦したり、結果を出したりして、
培ってきた能力や技術に対しての信じる心の強さ。
「自分にはできる!」という感覚。「有能感」とも言えます。

自己肯定感とは、「自分はありのままの自分で大丈夫」と、
自分自身の欠点も含めて丸ごと尊いと自分自身を肯定できる心の強さ。
「自分は自分でいいんだ」という感覚。「自尊感」「自尊感情」とも言います。

そしてこれら2つの感覚要素はどちらも大切なのですが、
そのバランスが重要となって参ります。

次回は、「バランス」について考えていきたいと思います。

2019年1月23日(水)
快と不快

本日は、「快と不快」というテーマでお話したいと思います。

何か技術を身につけたり、目標を達成していく為に、
ミニチュアゴールを設定して一つずつクリアしていく事で、
潜在意識は、やる事は全て達成出来るという風に認識するようになってきて、
今度はその状態を保とうと必死に守ろうとしてくれます。

それでも、成長には次の4段階のステージがあると言われていて、
そこで湧き上がる感情の快と不快が絡んできて、
やっぱり辞めるという判断をしてしまう事があるのです。

1.無意識・無能(知らないし出来ない)
2.有意識・無能(知ってるけど出来ない)
3.有意識・有能(意識していれば出来る)
4.無意識・有能(出来ちゃってる)

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上記のうち、1.4.が「快」ゾーンとなり、
2.3.が「不快」ゾーンとなります。
不快ゾーンでは、やっぱり辞めるという選択をし易くなります。

知ってるけど出来ないとか、
意識している時には出来るのに、意識していないと出来ないというのは、
初歩の段階では当然ではありますが、やはり、もどかしさを感じてしまいますし、
自分が情けなくなったり、自信を失くしてしまいがちになり、
その際の感情はどうしても不快なものになり、自分には無理かもとか、
向いていないのではという後ろ向きな判断に傾き易くなります。

しかし、この不快ゾーンの中で、もがきながらも前に進もうとするからこそ、
次の段階へと進んでいく事ができますので、必要不可欠なゾーンでもあります。
居心地が良い「快」の環境に身を置くよりも、
居心地が悪い「不快」な環境の中にいる方が、
磨かれて成長していきますし、不快な感情を受け入れつつも、
焦らず腐らず自分の成長を楽しめるようになる事が自信にも繋がります。

次回は、「自信」について考えていきたいと思います。

2019年1月16日(水)
継続

本日は、「継続」というテーマでお話したいと思います。

目標に向けてはじめの一歩を踏み出した矢先、
潜在意識が元の自分に戻そうと必死に守ろうとして?
ブレーキをかけてくる事がありますが、
そこでやっぱり辞めて元の自分に戻るのか、
新しい自分に向かう為に継続していくのか、
どちらを選択するのかで、その後の人生は大きく違ってきます。

継続していくには目標や達成したいゴールを明確にし、
取り組む事自体に楽しさや喜びを感じたり、
学びや身につくものがあるかどうかも大切ですが、
壮大な目標や遥か遠いゴールを設定するのではなく、
まずは、目標やゴールとは無関係のものでも構わないので、
今は出来ていないけれど、やれば絶対に達成できる
1週間程度のミニチュアゴールを設定するところからはじめる事で、
潜在意識を味方につける事が出来るようになってくるのです。

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絶対にできるゴールを設定し、達成する。
次に絶対にできるゴールを設定し、達成する。
更に絶対にできるゴールを設定し、達成する。
できる事を達成するという事を繰り返していくうちに、
潜在意識は、やる事は全て達成できるんだという風に、
コンディショニングされていくのです。

潜在意識は、目標が正しいか正しくないかではなく、
取り組みが効果的か効果的でないかでもなく、
取り組む自分の感情が「快」なのか「不快」なのかを
判断基準にすると言われています。

次回は、「快と不快」について考えていきたいと思います。

2019年1月9日(水)
ブレーキ

本日は、「ブレーキ」というテーマでお話したいと思います。
 
例えば、ダイエットする事を決意して、
毎日ウォーキングやジョギングをはじめたり、ジムに通いはじめ、
順調に目標に近づいていたにもかかわらず、リバウンドしてしまい、
バカらしくなって辞めてしまう事があります。
 
はじめはやる気満々で、絶対痩せるんだと取り組んで、
ある程度成果が出はじめているのに、
何故か無意味に感じてしまったり、
前の状態の方が自分らしくていいのでは?と、
自分で自分にブレーキをかけてしまう事があるのです。
 
このような事は、今までの自分と違う自分になるのを阻止する為に、
潜在意識の働きから起こると言われています。
去年までの自分、先月までの自分、先週までの自分など、
これまでずっと続けてきた昨日までの自分と違う自分になろうとすると、
元の自分に戻そうとブレーキをかけてしまうのです。
 
潜在意識には現状を維持させようとする働きがあり、
例えば体温を一定に保とうとするかのように、
今までと違う自分になろうとすると、元に戻さなければやばいぞと、
昨日までの自分を保とうと必死に守ってくれようとするのです。
 
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はじめて投資の世界に一歩を踏み出したものの、 
ちょっとした失敗や少し損失を出しただけで、 
やっぱり自分には向いていないとか、
折角チャンスが目の前にあるのに躊躇したり、
もう少し勉強してからなどと、言い訳をしたりして、
結局、自分で自分にブレーキをかけてしまう事があります。
 
投資の世界でも「機会損失」という言葉が使われており、
投資をしていれば本来得られていたであろう利益を
投資をしない場合には得られない事となり、
認識は低く目には見えませんが、
得られたはずの利益プラスと何もしないゼロとの差が積み重なると、
計り知れないものとなってしまいます。


投資をするには、それなりの勉強や努力が必要な為、
億劫に感じたり、損失の可能性への恐怖心が勝り、
潜在意識的な働きかけの影響も受けて、
貯蓄の方が安心だからと今まで通りの貯蓄のみに頼っていると、
その後の人生に大きな差が開いてしまうのです。
 
様々な不安や努力への壁が立ちはだかり、
潜在意識の現状維持作用が働く事になるかもしれませんが、
その度にブレーキをかけるのではなく、
そういう働きかけが起こる事を意識しておき、
うまくよけたりかわしたりしながら前に進んで行く、
逆に意識的にアクセルを踏み、チャレンジや学びを継続していく事で、
前に進む事が当たり前の状態になってくると、
今度は進もうとする自分、投資で利益を得る自分を
必死に守ろうとしてくれるようになるのです。
 
次回は、「継続」について考えていきたいと思います。

2019年1月2日(水)
はじめの一歩

本日は、「はじめの一歩」というテーマでお話したいと思います。

どんな事にもはじめの一歩目がありますよね。
学校に入学したり、会社に就職したり、
習い事を始めたり、資格の勉強を始めたり、
自分を変えようと何かに取り組み始めたり、
それぞれに一日目、一歩目を踏み出した瞬間があったと思います。

それぞれのはじめの一歩目においては、
緊張や不安があったり、決意や覚悟、パワーも必要だったと思います。
止まっている自転車や車を動かしはじめる時に最も力が必要なように、
このはじめの一歩を踏み出す時が、最もパワーを必要とするものです。

それでも、一歩を踏み出したからこそ、
また、途中で紆余曲折がありながらも歩みを止めずに来たからこそ、
今の現状に辿り着いている事と存じます。

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私達FPにも、資格の勉強をはじめた一日目、
はじめてお客様と接した瞬間、
期待や希望と不安や恐怖が入り混じる中、
思い切って株式投資や不動産投資をした、
はじめの一歩があったと思います。

身銭を切って一歩を踏み出した事で、
日本のみならず世界経済の動きや為替の動きに敏感になったり、
金融商品や不動産等を見る目が変わったり、
理論と現実とのギャップに悩み、
相場には人間心理が大きく影響する事を
身をもって学んできたかも知れません。

はじめの一歩があったからこそ、
様々な経験や学びを通じて、知識や情報を精査したり、
技術を向上させて来られたとすれば、
はじめの一歩を踏み出す事は、
成長や成功する為の種蒔きになるのだと思います。

蒔いた種から芽が出て茎が伸び枝葉が茂り
実を成らし花を咲かせるためには、
水や養分を与えたり、陽が当たるようにしたり、
それなりの手間暇が必要となるように、
FPとして取得した資格から実や花を咲かせるため、
仕事としてお金に変えていくためには、
それなりの努力や創意工夫が必要ですが、
その陰で心の持ち方が大きく影響する事があります。

はじめの一歩さえ踏み出し動き出してしまえば、
意外とスイスイ進んで行くものですが、少し進んだ辺りのところで、
何故か自分で自分にブレーキをかけてしまう事があるのです。

次回は、「ブレーキ」について考えていきたいと思います。

2018年12月26日(水)
営業

本日は、「営業」というテーマでお話したいと思います。

営業の仕事の醍醐味は、初めは全く見向きもしてくれなかった人に、
商品等を買っていただけた時に感じる喜びや、
感謝の気持ちを味わえる事かもしれませんが、
そこに至るには、それなりの苦労が必要な事もあれば、
何気ない一言や振る舞いで劇的に風向きが変わる事もあり、
一筋縄では行かないものです。

いくら知識や情報をもっていても、
話を聞いてもらえなければ全く売れませんし、
聞いてもらえたとしても買ってくれるとは限りません。

保険の営業の仕事をしていた時、
ある保険のトップセールスマンの話を聞く機会があったのですが、
保険の話はほとんどしていなかったのです。

小さな約束をコツコツと誠実に守り、
どんな問題を抱え何を必要としているのかに耳を傾け、
問題の解決や不安の解消に向けて知恵を絞り、
誠意と熱意をもって向き合う中で、
徐々に信頼を得て実を結んでいく事を教えられました。

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FPや士業の仕事はこちらから営業的な働きかけをする事はあまりなく、
依頼されて初めて仕事をさせていただき、
その仕事ぶりで次の仕事に繋がる事もあれば、
二度と仕事の声がかからない事もあり、
実際に仕事をしてみないと、
次の仕事があるのかがわからない
非常に不安定な職業なのかも知れません。

資格を持ち、知識や情報を持っていても、
実際に仕事をしてお役に立てたのかどうかは、
お客様に判断を委ねるしかない事となります。

仕事の成果物や仕事への取り組み姿勢そのものが、
営業活動の意味を持つ事となりますので、
結局は、技術を身につけ人格を磨き、
知恵を養い経験を積んでいくしかないのですが、
一朝一夕にできる事でもありませんので、
一歩を踏み出し、コツコツと努力を続けていくほかに近道はないようです。

次回は、「はじめの一歩」について考えていきたいと思います。

2018年12月19日(水)
待つ

本日は、「待つ」というテーマでお話したいと思います。

関西ではすぐにイライラする人の事を「イラチ」と言いますが、
そのイラチをなおす方法を学ぶセミナーがあり、
参加した人が劇的に変化したそうです。

とにかく「待つ」という体験を増やす事、
「待つ」を増やせばイライラはなおると教えられ、
その方は、エレベーターの「閉」ボタンで訓練を始めたそうです。

今迄乗った瞬間に「閉」ボタンを連打していたのを我慢する事から始め、
(連打したところですぐに閉まる訳でもないのに)
何度も押しそうになりながら我慢する訓練をしていると、
エレベーターの扉の閉まる迄の時間が、
メーカーや年式の新旧によってコンマ何秒かの差がある事に気付いたのです。

そうすると、今度はその差が気になるようになり、
閉まる迄の時間が待てるようになるどころか、
その差を知る事が面白くなってきたのです。

気がつけば、会社でも部下の行動が変わるのを待つ事ができるようになり、
部下が自ら考えて自ら行動できるようになり、
チームの成績がトップになるというおまけまでついてきたそうです。

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私達FPは、商品やサービスを販売する事が主体ではなく、
お客様が必要とされているサポートをさせていただく事で、
抱える問題が解決したり、不安が解消する為の
お手伝いをさせていただく役割を担っているので、
待つ事ができずに、行動や決断を急かせてしまうと
お客様が離れてしまいかねません。

何年経っても付かず離れずの距離感を保ち、
お客様の人生における節目や、
何か一歩を踏み出す際に思い出してもらえるよう、
必要な時に必要とされるまで待つ事も仕事なのかもしれません。

自分から営業的な働きかけをするのではなく、
技術や人格を磨き、知恵を養い経験を積み、
声がかかり、出番が来るまで、
待つ事自体を楽しめるようになりたいと思います。

次回は、「営業」について考えていきたいと思います。

2018年12月12日(水)
また・・・

本日は、「また・・・」というテーマでお話したいと思います。

私が仕事用のスーツを初めて買ったのは、
今からもう25年以上も前になりますが、
今でもその時に出会った人からしか、
仕事用のスーツやジャケット、
ネクタイ、コートなどは買いません。

大阪の百貨店にあるお店で、同ブランドの店舗は、
周辺の各百貨店にもあり、
その方も過去に何度か他の店舗へ転勤をされましたが、
その都度私もついていきました。

全く同じ商品が他の店舗で安く売っていても、
その人からしか買いませんし、
その人から買いたいのです。

特にDM等の案内が来る訳でも、
電話やメールがある訳でもなく、
いつも私が突然お店に行って、
いらっしゃれば入りますし、
いらっしゃらなければ帰ります。

行けば笑顔で迎えてくださり、
いつも私が好きそうなスーツやジャケットを着ておられ、
背丈も私より少し高いぐらいで、
背の低い私にとっては着こなしのお手本でもあります。

決して買わそうとしてくる事はなく、
いくつかの候補を選んでくださり、
ご意見を求めればハッキリと言ってくださいますし、
基本的には私が決めるのをただ黙って見守ってくださいますので、
自分が選んで買ったという満足感を得られ、
「また来ます」と言ってお店を出る事になります。

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私たちFPがお金に関する提案をする場合、
100人のFPがいれば、
100通りの提案になるかと思います。

一般的にはFPの方が知識や情報量を多く持ち、
自分が好きな商品やプランを中心として、
一方的な提案になりかねませんし、
コミッションを得る場合には、
自社で扱う商品からしか提案ができない事も想定されます。

それでも、お客様の立場になって、
限られた中から最適と思われるものを
自信を持って提案するとともに、
ご質問やご不安には真摯に向き合い、
急かす事なくお客様に選択や判断を委ね、
お客様に自分で選んだという意識を持ってもらう事で、
満足感を得ていただける気がします。

そして、「また来ます。」
「またいい情報を教えてくださいね。」
「また相談に乗ってくださいね。」
と言っていただけるよう、まずはお客様を信頼し、
機が熟すのを待てるようになりたいと思います。

次回は、「待つ」について考えていきたいと思います。

2018年12月5日(水)
プレゼント

本日は、「プレゼント」というテーマでお話したいと思います。

プレゼントをいただいて、
嬉しくない人はいないと思いますが、
欲しかった物を貰った時と、
そうではない物を貰った時とでは、
やはり嬉しさの度合いに差が出る気がします。

また、高価な物を想定外の人から貰ったり、
持ち帰るのが大変なくらい大きな物を貰ったりすると、
戸惑ってしまう事もあります。

プレゼントを贈る場合には、
相互の関係性から価格や数、サイズなど
常識の範囲内で選ぶ必要がありますし、
お渡しする場所やタイミングへの配慮も必要だと思います。

可能であれば、相手が何を欲しがっているのか、
またどういうものを好むのか等を
日頃から観察しておいたり、
それとなく聞いてみたり、
周りの人に相談してみたりする事で、
ピント外れな物を贈らずに済む可能性は高まります。

心から喜んで受け取ってもらうには、
それなりの準備や配慮をしておく事が功を奏する気がします。

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プレゼンテーションの語源がプレゼントであるように、
私たちFPがお客様に提案する内容は、
お客様へのプレゼントと考えて、可能な限り、
相手が知りたい事、聞きたい事、
疑問に思っている事がスッキリしたり、
目からウロコ的な知って得する事をお伝えする事で、
喜んで受け取って、持ち帰ってくださるのではないかと思います。

また、伝える内容の量も多すぎず少なすぎず、
印象に残るキーワードを交えられれば、
人に言いふらしていただいたり、
すぐに行動に移していただける事もあります。

場合によっては、
人を紹介してくださったり、
また相談に来てくださったり、
また話を聴きに来てくださったり、
継続的な関係に繋がるかもしれませんので、
欲しいものをタイミングよく、慎重に選んで、
お渡しできるように努めたいと思います。

次回は、「また・・・」について考えていきたいと思います。

2018年11月28日(水)
自分のもの

本日は、「自分のもの」というテーマでお話したいと思います。

先日高校生と中学生の娘達にカラオケに連れて行くようせがまれ、
家でしたい事があったので渋っていたところ、
ジャンケンで決める事となり、
結局負けた為、連れて行く羽目になりました。
まだ誘ってもらえる事を喜ぶべきかもしれませんが・・・。

娘達は、日頃からスマホの音楽アプリを使って、
自分の好きな曲を聴きながら口ずさんだりしていて、
完璧に自分のものにしておりますので、
カラオケの採点機能では高得点を出しておりました。

一方、私も昔から音楽を聴いたり、
カラオケに行くのも好きな方でしたので、
最近ラジオや音楽アプリで聴いていた曲を歌ってみたのですが、
自分がイメージしていたようには歌えず、
得点も伸びずに娘達に笑われてしまいました。

何度も聴いていたので、歌えるつもりになっていたものの、
実際に歌ってみると音程もタイミングも外しまくり、
聴いて知っているのと、歌えるのとは違う事を痛感しました。

☆★-------★☆-------★☆-------★☆-------★☆--------★☆

私達FPは、日頃から業務に必要な知識や情報をインプットして、
その知識や情報を整理して、ケースバイケースで、
適切なアウトプットをしていく必要があります。

私自身、日々多種多様な情報が氾濫するなかで、
自分に必要な情報が得られるようにアンテナを張り、
知ったつもり、わかったつもりになっていても、
いざ説明しようとすると、説明が曖昧になったり、
自信をもって説明できない事がよくあります。

読んだだけ、聞いただけ、見ただけでは、
何となく知ってわかった気にはなっても、
説明できなければ、理解できているとは言えず、
知っている事と実行できる事との間には、
やはり相当大きな開きがあると思います。

つまり、読んだり、聞いたり、見たりした事を
自分が理解し易い言葉や、イメージに置き換えて、
自分の言葉で表現できるレベルに落とし込む、
自分のものにするという事が必要になってくるのです。

そのうえで、声のトーンやニュアンス、
表情や身だしなみも意識したうえで、
自信をもって堂々と、自分の言葉で表現し、
プレゼントをお渡しするかのように、
相手の事を想い、心を込める事で、
伝えようとする内容が相手に伝わるのだと思います。

次回は、プレゼントについて考えていきたいと思います。

2018年11月21日(水)
言葉にのるもの

本日は、「言葉にのるもの」というテーマでお話したいと思います。

仕事柄よく役所や会社に電話をかける事があるのですが、
「はい。○○○○○でございます。」
という全く同じたった一言なのに、
取り次ぐ相手によって、
こちらが受ける印象が全く違う事があります。

相手の笑顔や優しさまで想像できる事もあれば、
今忙しいんだろうなと電話をかけた事を後悔してしまう事もあります。

場合によっては、あの人に出て欲しいなと期待したり、
逆にあの人には出て欲しくないなと祈るような気持ちになったり、
顔の見えない声だけでのやりとりなのに、
相手によってこちらの印象が全く違ってしまうのです。

同じ言葉、同じ言い回し、同じセリフなのに、
顔も見えず、声だけなのに、
相手の表情や感情、姿勢や態度まで思い浮かんでしまいますし、
こちらの印象や受け止め方にまで影響を与えてしまうのです。

言葉というものは、目には見えませんし、
影も形も色も匂いもないのに、
それを発する人の気持ちや
言葉に込められた想いなどが
不思議と伝わって参ります。

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私たちFPは、ご縁ある方々とのご相談において、
相手の声に耳を傾けつつ、言葉というものを通して、
何を望み、何を求め、何を必要としているのかを察知し、
知識や情報を組み合わせて、様々な提案をする為に、
言葉を通して説明したり、理解を求めたりする事となりますので、
自分の発する言葉のトーンやニュアンスをはじめ、
言葉に込める想いや自信が相手にどう伝わるかを考えてみる必要があります。

電話だけならまだしも、直接お会いするような場合には、
更に、表情や服装などの身だしなみまでもが、
印象や受け入れ態勢に大きな影響を与えてしまいます。

まずは、目には見えない言葉にのる感情や想いが
相手にヒシヒシと伝わり、
それによって伝えようとする言葉の伝わり方が、
全く違うものになるという事を強く意識しておく事が、
非常に重要な心の準備になると思います。

そのうえで、何を伝えていくべきかという事を
次回は考えていきたいと思います。

2018年11月14日(水)
活用

本日は、「活用」というテーマでお話したいと思います。

先日あるテレビ番組を見ていたら、
「あいさつ」を漢字で書いてください!
という問題を出していて、
芸能人の回答者が3人居たのですが、
全員書けずに間違っていました。

恐らく、逆に読み方の問題を出されていたら、
全員が読めたと思うのですが・・・

「あいさつ」なら漢字で「挨拶」と書ける人は多いかも知れませんが、
知っていて、読めたとしても、
いざ書くとなると書けない漢字ってたくさんありますよね?
薔薇、麒麟、顰蹙、檸檬・・・など。

私達FPは、資格取得に当たり、
金融や不動産、保険、税金、相続、事業承継など
幅広い分野の知識を学んで参りましたので、
これらの分野に関しては、
普通の人に比べると知っている事はたくさんあると思います。

では、これらの分野についての知識が全くない方や、
少しは知っているけど詳しくは知らない方に、
分かり易く伝え、分かってもらうにはどうすればよいでしょうか?
意外と知っているけど、いざ人に伝えるとなると、
立ち止まってしまう事ってありませんか?

因みに「挨拶」の漢字の書き方については、
次のような解説がありました。

まず、2つの漢字の両方とも「手偏」。
挨の右側は、矢沢永吉の「矢」がついているので、
矢沢が「ム」っとすると書き、
拶の右側は、タモリの「タ」がついているので、
タモリが「くくく」と笑うと書く。と・・・。

初めて書く子供ではない大人ですので、
上の解説で妙に納得していたので、
恐らく3人とも、
次からは完璧に書けるような気がします。

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活用とは、用いて活かすと書くように、
FP資格を有効活用していくには、
学んで得た知識を分かり易く伝える事が出来て、
ご縁ある方々のお役に立って、かつ、
喜んで対価を払ってもらえるようになる事だと思います。

では、その喜んで払ってもらえる対価とは、
何に対して払ってくださるのでしょうか?

知識や情報でしょうか?
提案書でしょうか?
相談に要した時間でしょうか?

私は、FPへの対価の意味は、

成る程、そうなんだ!
意味が分かって、やっと納得できたよ!
へぇ?知らなかった、教えてくれて得したよ!

という満足感に対して、
この人に相談して良かった!
またこれからもよろしくお願いします!

というものでありたいと思いますし、
それが出来てこそ、活用している事になると思います。

その為にまずはお客様の事をよく知る努力をし、
ご家族や、お仕事、趣味などから、
出来るだけ伝わり易い言葉や例えを用いるように心掛けて、
準備をしていく事が大切だと思います。

次回は、伝わり易い言葉や例えを用いるには、
どう準備をしていくべきかを考えていきたいと思います。

2018年11月7日(水)
FPの時代

本日は、「FPの時代」というテーマで
お話したいと思います。

最近は電車に乗っていても、
ほとんどの方がスマホ片手に、動画を見たり、
ゲームをしたり、LINEをしたり、
音楽を聴いたりしていますよね?
写真や動画も撮れますし、
インターネットもできますし、
電卓に、万歩計に、目覚まし時計にと、
きりがありませんが、
人によって様々な使い方をされていますよね?

スマホ1台あれば色んな使い方ができてとても便利で、
スマホ1台を手に入れる事は、
モノを持つというより、
便利さや快適さを手に入れた気がします。

でも、スマホを持つまでの少し前までの時代は、
動画を見るにはパソコンやDVDやビデオ、
ゲームをするにはDSやプレイステーション、
音楽を聴くにはウォークマンやipod、
写真を撮るにはデジカメや一眼レフ、
動画を撮るにはビデオカメラ、
インターネットを見るにはパソコンが必要でした。

それが今や、スマホ1台で、
ワンストップで事足りる時代なのです。

スマホ以外でも、電気やガス、
電話、テレビ、プロバイダーなどが
1社で事足りる時代でもあります。

このような時代の流れは、
今後もあらゆるサービスに広がっていくと想定されます。

私たちFPは、家計の見直し、
老後の生活設計、教育資金の準備、
住宅購入資金準備や住宅ローンの見直し、
資産運用の方法や金融商品の選択、
保険の見直し、税制や相続に関する事など、
幅広い分野に関する相談を
ワンストップで提供する役割を担っていますので、
この時代の流れに乗って、
お金に関するワンストップサービスを提供し、
ご縁ある方々のお金に関する不安を
なくしていけるようになれば、
益々FPへのニーズが高まり、
更に活躍できる場が広がっていくと思います。

準備をしている人だけがチャンスを掴めるといわれるように、
これからのFPの時代に向けて、
日頃から準備を心掛けておきたいと思います。

次回からは、FPの時代に向けて、
どんな準備をしておくべきかを考えていきたいと思います。

2018年9月1日(土)
助成金の活用
独立当初は、やはり先立つもの(お金)が不足しがちになる。
軌道に乗るまでは、出来るだけ無駄なお金を使わずに、
少ない経費で少しでも売り上げに繋がるような活動に有効活用したいものだ。

また、融資を受けられるうちに、借りられるだけお金を借りて手元に置いておけるよう、
当面の資金繰りに余裕を持たせておく事も考えておきたいところだ。

更には、返済不要な公的資金、いわゆる助成金の活用をするかしないかは、
非常に大きな差が出て来るので、前もって情報収集をしておき、
受給要件を満たせるようにしていく必要も有る。

ちょっとした物事の順序、タイミングを間違えたりするだけで、
要件を満たせずに助成金を受給できないケースはいくらでも起こり得るので、
自分で情報収集したり、要件の確認をしたりする時間がなかったり、
自分で計画申請や、様々な書類の準備等に自信がない場合には、
専門家に依頼する方が、貰えないよりはましかも知れない。

実は私自身は、独立当初に大失敗をし、貰い損ねた張本人だ。
事前に必要な情報を収集し、タイミングを間違えずに申請を行っていれば、
最大200万円ぐらいは貰えていたのに・・・。

ただその失敗が元で、その後の助成金ビジネスにおいて、
情報収集を始め、受給環境の整備、計画申請から支給申請まで、
慎重に進める事が出来るようになり、貰えないような事はなくなり、
受給をサポートしたクライアント様には喜んでいただけたと思います。

今後、働き方改革が叫ばれる中、益々助成金を活用できる場合が増えてくるはず。
助成金の元となるお金は、元々事業主が負担する雇用保険料から捻出されているので、
貰うというよりは、保険料として会社が負担したものから、
給付金として取り戻すという性質のものでもあるので、
払い損にならないように、
受給できるものは漏れなく受給していく権利があるとも言えるのだ。

2018年8月25日(土)
仕事の「質」が営業にも繋がる
営業活動は、まず「行動量」が大切だと記しましたが、
「質」を高めていく事で、営業活動をしなくても仕事が付いてくるようになるものです。
そうなる為には、お客様が求める仕事のレベルをクリアするのみならず、
想定以上の成果を提供し、プロとして、目からうろこのアドバイスを行うなど、
お客様の期待をはるかに上回るような結果を出し続けていき、
お客様がお客様を連れてきて下さるようにぐらいにまで、
仕事の「質」を高めていく努力を行う事が大切です。

また業種によっては、逆に営業活動をしない方がいい場合もあります。
例えば、「士業」や「経営コンサルタント」「講師業」など、
お客様からご相談をいただき、専門的知識や実務経験から適切なアドバイスを行なったり、
セミナーや研修を通じて、知識を元に様々な経験を通じて得た知恵を伝える仕事などです。
いわゆる先生業の場合、仕事のご依頼をいただく為の営業活動を行う事自体が、
マイナス効果となる事もあるのです。

いずれにしても、仕事の質を常に高め、お客様の抱える問題に真摯に向き合い、
知識と経験を元に様々な角度からの考察を加え、お客様の感情にも配慮し、
最適なアドバイス、最善の結果を提供できるように、日々努力を重ねる事が必要だ。

2018年8月17日(金)
まずは「量」からの営業活動
独立する事は簡単だけど、事業を継続発展させて行く事はかなり難しいと改めて思う。
経営の神様は、企業の目的は「顧客の創造である。」と示したように、
継続して利益を得られなければ、会社はつぶれるだけである。

そうならない為にも、独立当初においては、営業活動、広報活動、紹介キャンペーン等々、
ありとあらゆる顧客の創造に結び付く活動を根気よく行うしかないのだ。

始めのうちは結果が出なくても、独立した以上はやるしかないとの想いが強く、
それほど苦に感じる事はないかもしれないが、結果が出ない日がずっと続くと、
段々不安になってきて、本当にやっていけるのだろうか、自分にはむいていないのだろうか、
いつまでこの状況が続くのだろうか、と日ごとに不安が高まり、自信を失いかけてしまい、
行動へのモチベーションが下がり気味になってくるのだ。
そして気がつくと、行動量が徐々に減っていき、気持ちも消極的になっていきがちになる。

ある程度は、ここまでやってダメなら撤退するというラインを決めておく必要はあるが、
ダメでもともと、とことんやり抜く覚悟を持って、
1日とか1週間、1ヶ月の「行動量」を決める事が、モチベーションを維持するコツになる。

例えば、今日は必ず20件の電話をかけるとか、今日は絶対50件の飛び込みをするとか、
メールマガジンは毎週必ず発行するとか、DMは毎月必ず発行するとか、
行動量を決めたら、是が非でもその行動量を守り続けるのだ。

弱気になっていると、どうしても、営業活動も消極的になりがちで、ダメな気がして、
行動を控えてしまう傾向がある。
そういう時は、電話を10件しかかけずに終わったり、
飛び込みは1軒1軒飛ばさないのが鉄則だとしても、中の様子をみて飛ばしたり、
数打てば当たる可能性があるところの数を減らしてしまう傾向にあり、
結果として当たらない可能性を高めてしまうのだ。

だから、まずは「量」を追求し、自分で決めたルールを守り、ゲーム感覚で気持ちを軽くし、
ダメもとで次々に行動をしていくしかないのだ。

2018年8月4日(土)
独立起業に必要な血液
現在は資本金が1円でも法人を設立できますが、
私が独立した当時は、最低でも、
株式会社は1000万円、有限会社は300万円の資本金が必要でした。
約10年のサラリーマン時代にコツコツと貯めて何とか用意した
300万円を資本金として何とか有限会社を設立しました。
とにかく法人設立自体は、定款認証の他、
法務局に登録免許税等の納付とともに登記申請等をすればできてしまいます。

問題は、会社ができてから、営業場所を確保したり、設備や備品等の調達やら、
各種ライフラインや通信環境の整備、広告宣伝の企画から運用まで、
実際の営業活動を行い利益を得る事ができるまでに、相当な資金・経費が必要です。
1人でできる事には限りもあり、猫の手も借りたいという状況となるのが普通です。
その間にも家族を養う必要があるので、生活費も今まで通りに必要ですし、
自宅の生活費と会社の経費のダブルパンチで、みるみるうちに資金は減っていきます。
余程の貯蓄があればそれほど気にする事はないでしょうが、
有限会社の最低資本金を用意するのが精一杯の状況でしたので、
やはり1年も持たないのではないかという不安に苛まれてしまいます。

売上がない状況のなか、経費ばかりがかかり、赤字スタートとなりますので、
出血がとまらないのではないかという不安が襲ってくるのです。
そこで、まずは出血を止めるために、売上を上げる努力をしつつ、
経費をできるだけ抑えるための知恵を絞る必要がありますが、
それと並行して、輸血をすることで出血した分を補うことを考える事も大切です。
ここで言う輸血とは、他から資金を調達する事です。

私の場合は、当時の国民生活金融公庫(現在の日本政策金融公庫)の融資を検討し、
実際に、750万円の借入ができました。
現在は、自己資金の10倍までの借入が可能ですが、当時は3倍まででした。
創業計画書や事業計画書等の様々な書類を書き上げるために、必死にない知恵を絞り、
売上と経費の見込や、返済計画まで、かなり緻密なものを作成し、
親に保証人になってもらうのみならず、親名義の自宅を担保にまで入れて、
何とか融資を実行してもらった時には、ホッとするのもつかの間、
返済ができなかったら、まわりに迷惑がかかるという重圧を背負う事となりました。

それでも、この資金がなかったら、とっくに潰れていたでしょうし、
独立してからしばらくは赤字が続くのが一般的ですが、
1年2年も赤字が続いてから融資を申し込んでいたとしたら、
融資を受ける事はできなかったのではないかと思うと、
やはり、独立起業時の特権を使っておいてよかったと思います。

その後、何とか5年で全額返済をして、
親名義の自宅の担保を外す登記を済ませた時には、
ようやく肩の荷が下りたと、心からホッとした事が、
昨日の事のように思い起こされます。

このように、会社における資金調達は、
まさに人間でいうところの血液に相当するのですが、
出血し過ぎて、もうダメというところまでいってしまうと、
輸血しても無駄という判断をされかねないので、
独立当初に受けられるだけ受けておき、
キチンと返済するという実績を残しておく事で、
その実績により、少々決算内容が悪くても、追加融資を受けられるので、
会社の信用、経営者の信用を培っていく事も大切だと実感した。

2018年7月25日(水)
独立FP

2004年(平成16年)11月、
FP(ファイナンシャルプランナー)の会社を設立し、
何だかんだとお仕事をさせていただくうちに、
現在は、起業家を支援するための会社を運営しております。
独立する事への不安や抵抗が全くなかった訳ではなかったと思いますが、
とにかく独立する事が、自分の生き方だと信じて疑わず、
一度ならず二度もお世話になった会社との別れを惜しむ暇もなく、
ひたすら我が道を邁進する日々だった。
今でも独立前の収入を上回ることはないところが、
まだまだ成長の余地がある事を示しているのか、
それとも、ほぼ自分の限界や無力を悟るべき時なのか・・・、
時には立ち止まり、振り返り、足元をみつめ、じっと手を見て、
これまでの歩みを確認してみたり、
今、目の前に与えられているモノや事への感謝の想いを馳せ、
忙しさにかまけて気付けなかった事に気付いたり、
今後の進むべき方向性を考えてみる時間も必要なのかも・・・、
と、何気ないあれこれをつれづれと不定期に記してみたいと思います。

独立する事は簡単です。
会社を辞めて、会社をつくり、法人設立届(開業届)等を出すだけだから。
車が動く機械的なエンジンの仕組みや燃料が消耗される仕組み等を知らなくても、
教習や試験を受けて運転免許さえ取得すれば、車の運転ができてしまうように、
税務や会計、労務管理や各種届出等の事を知らなくても、
独立開業はできてしまいます。

ただ、車を乗り続けるにはメンテナンスや車検、
燃料の補給をし続けなければ維持ができないように、
会社をつぶさずに継続的に利益を得続けていくこと、
事業を発展・繁栄させていく事が、いかに難しいのかを痛感するばかりだ。
右肩上がりで発展していくイメージしか持たずにいるととんでもない事になる。
山あり谷ありならまだしも、谷から谷底へ底辺を彷徨い続け、
這い上がろうと必死になってもどうにもならない事もあるものだ。

それでも、今できる事をやれる事をひたすらやり続け、
一歩ずつ進むしかないようだ。
一歩進んでも二歩下がると一歩ずつ遅れていくのだが、
それでも進む意志があるのか、
諦めずに一歩を踏み出す勇気があるのかを試される事もあるのだ。

バナースペース

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